原子力ムラの復活にどう立ち向かうのか/ 映画『日本と原発』の監督に聞く

2015年1月21日(水)18時45分~21時

明治大学研究棟2階・第9会議室

 

ゲスト 河合弘之さん(弁護士)

保革を問わず、国民の70%を超える人たちが原発は危険で維持コストがかさむとし

て脱原発の意思をもっているにもかかわらず、3・11後、2度にわたって原発推進を

掲げる政権が承認されてきた。川内原発を抱える鹿児島県では再稼働を受け入れが表明

された。原発利権を追ってきた朝日新聞特別報道チームの連載が1冊の本となったが、

「あの内容では今は書けない」と記者の一人は明かす。社内外の圧力が強くなってきた

からだという。熱しやすく冷めやすい日本人の性格だけではなく、明らかに逆風が吹い

ている。

1月定例会は、社会思想史研究会との共催で、さくら共同法律事務所の河合弘之弁護

士をゲストにお招きします。河合さんは、ビジネス弁護士として活躍の一方で、原発訴

訟に20年以上手弁当で携わり、今回は、映画『日本と原発』の製作と監督を一人で手

掛け、始まったばかりの上映運動でも先頭に立っておられます。

その河合さんは逆風ばかりではないという。「吉田調書」によって、津波がくること

を東電の幹部は知りながら費用がかかるので対策を放棄していた経緯が明らかになった

ことが一例で、証拠が出たことで「東電株主代表訴訟」の行方が変わったと指摘。その

一方で、福井地裁での「大飯原発差し止め訴訟」の勝訴は、3・11があったから生ま

れた判決で、それまで裁判官は新聞・テレビの報道によって原発は安全だと信じ込まさ

れてきたことに問題があったのだと説明する。

当日は、訴訟や集会では限界があるとして映画製作に踏み切った経緯、巨大な利権構

造に支えられた原子力ムラの復活に対して「何をなすべきか」にも言及していただきま

す。

 

■会 場 明治大学研究棟2階・第9会議室(東京都千代田区神田駿河台1-1)

■交 通 JR・地下鉄「御茶ノ水」・都営線「神保町」下車

■主 催 社会思想史研究会、アジア記者クラブ(APC)

■連絡先 アジア記者クラブ(APC)

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