みなさま(重複失礼します、転送歓迎です)
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/iaea-ceb6.html
2012年12月15~17日、IAEAと日本政府が福島で原子力の安全に関する閣僚会議を
行います。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/atom/fukushima_2012/index.html
ご存知の通り、IAEAは原子力(核)の平和利用の推進を行うために設立された国
際機関で、チェルノブイリの被害の実態を過小評価してきた上、現場の医師たち
の声や良心的な科学者の声を封じてきました。
IAEAが福島で何をするのかを監視していくために、佐々木慶子さんなどのご尽力
で急遽「フクシマ・アクション・プロジェクト」が立ち上がりました。⇒
http://npfree.jp/fukushima.html
11月24日に行われた設立集会では、崎山比早子さん(高木学校、医学博士、元国
会事故調査委員会委員)および竹内雅文さんが講演しました。お話しの中には、
原発被害やIAEAが果たしてきた役割を理解するヒントが満載です。
(下記にツイッターまとめをつくりました。ご参考まで。
http://togetter.com/li/413223 )
崎山さんの講演は、とりわけ低線量被ばくの影響について、国会事故調のお話し
も交えてお話しいただき、非常に興味深いものでした。
IAEAについての竹内雅文さんのお話しは衝撃的でした。印象深かった点を以下に
抜粋します。
・IAEAとはそのような形のものか、考えてほしい。ヒロシマ、ナガサキに原
爆を落としたトルーマン米国大統領が、原爆投下後まもなく『原子力は平和のた
めに使える』と演説。この演説にそって、国連設立と共に原子力国際組織が作ら
れ、現在に至っている。
・WHO,FAO、ILOなどは国連上は、「専門機関」。IAEAは常任理事国のもとにおか
れている。国連の決議をへて設立された。報告を常任理事会・安全保障理事会に
あげなければならない。 この常任理事会の5か国は、圧倒的な核の保有国であ
る。IAEAは平和利用を謳っているが、5大国が核の特権を維持しつづけるための
機関である。
・IAEAとWHOの合意文書が1959年、第12回世界保健会議で批准。WHOはこれ以前は
放射線の影響を深刻にとられていた。放射線は遺伝子にとって危険と第一線の科
学者が報告書も。
・この合意文書第1条。「世界保健機関は国際原子力機関が、平和利用の為の原
子力エネルギーの研究および開発と実用とを、全世界で鼓舞し、管理する根本機
関であることを確認する」。同じく第1条の中で、WHOが何か行うときにはI
AEAと緊密な協議連携を行うこと、と明記されている。
・1986年8月26日のルモンド紙によれば、当時IAEAの事務局長だったハンス・ブ
リクス氏は「核エネルギーの重要性を考えれば、チェルノブイリクラスの事故が
年に一度起きても我慢できる」と語っている。
・IAEA1991年ウィーン会議での報告書はチェルノブイリ被害について、
問題は大げさに考えられすぎていた、病気はどれも放射能と何の関係もなかった。
また、事故後の非常時においては個々人の受ける放射線量が年間500ミリシーベ
ルト超えなければ避難させなくとも良い。(この方針は重松逸造氏が書いたもの
がもととなった。)
・1995年11月のWHOの会議でウクライナのコロレンコ博士(保健相)はチェルノブ
イリの後始末に動員されたウクライナ人は26万人でありうち24000人が重い障害
を負っていると発表した。この発表は印刷されるはずだったがIAEAの圧力で差し
止めとなった。
・IAEAの圧力で発行しなかったチェルノブイリ被害に関する重要な報告書も。
1996年、事故後10周年の節目の年に、WHOの中嶋宏事務局長は、おおがかりな報
告集会を計画。しかし、この報告書はIAEAの圧力で発行されず、WHOの放射能被
害の関係セクションからはIAEAの息のかかっていない人は次々と排除されるよう
になってきた。
・1996年、IAEA事務局次長のモリス・ローゼン氏「今、世界にこれから癌になる
かもしれない人間は何百万人もいて、チェルノブイリ事故による癌がそれに多少
付け加わったとしても、まるで取るに足りない」
(竹内雅文さんの講演パワーポイント)
https://dl.dropbox.com/u/23151586/takeuchi_IAEA121124.pdf
当日の模様は、下記のIWJフクシマのアーカイブから見ることができます。(画像が
少しみづらいです)
http://www.ustream.tv/recorded/27232557
フクシマ・アクション・プロジェクトの設立総会
開始~22分
崎山比早子さんの講演:26分~1時間24分ごろ
竹内雅文さんの後援:1時間26分ごろ~1時間55分ごろ
<参考>
■真実はどこに? - WHOとIAEA 放射能汚染を巡って -(原題:Controverses nucl
eaires)
http://www.youtube.com/watch?v=oryOrsOy6LI
—「WHO世界保健機関と IAEA国際原子力機関が共同で開催した、
2001年キエフ国際会議の模様を捉えた、とても貴重なドキュメンタリーです。
特に福島の原発事故以来、私たち も避けて通れなくなった内部被曝の実態や、
その証拠がどのように隠されてきたかを目の当たりにすることが出来ます。」
なお、フクロウの会とFoE Japanが配信しているFFTVでも、急遽、12月11日に
IAEAの問題を特集することにしました。
(それに先立つ、12月5日は、「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワー
クの吉田由布子さんを迎え、チェルノブイリ原発事故が子どもたち、女性、次世
代に与えた影響についてお話しをいただきます。)
※FFTV
12月5日(水)20:00~ 週刊FFTV(今日の規制委員会/一週間の関連ニュース)
12月5日(水)21:00~ チェルノブイリに学ぶ~子どもたちは今
12月11日(火)20:00~ 週刊FFTV(一週間の関連ニュース)
21:00~ IAEAって?IAEA基準って? チェルノブイリでは何が
?
http://goo.gl/27svW
ぜひご視聴ください。