NHKの会長、経営委員長!顔をあげて答弁せよ!~自分の言葉で語れない人々

昨夜の日付が変わる頃、NHK総合テレビの11時45分から、来年度NHK予算審議がなされた3月17日開催衆議院総務委員会の録画が放映された。だれがこんな時間に見ますかね。視聴率がもっとも低い時間帯ではとも思う。フルでは、以下のオフィシャルなビデオで見てほしい。

衆議院総務委員会2020年3月17日

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=49942&media_type=  はじめから再生

来年度NHK予算案についての質疑の中身、答弁の中身について、いま詳しくは触れないが、私が、いま、関心を持ったのは、やはり、経営委員会、経営委員による個別の番組への介入問題であった。

とくに、今回は、かんぽ不正問題を扱った「クローズアップ現代+」続編について、石原進NHK経営委員長時代、不正発覚を恐れた日本郵政が森下俊三委員長代行を通じて、公然と取材妨害をし、放映を延期させ、当時の上田良一NHK会長に厳重注意をしたことが明らかになった。番組の編集と経営との分離を定めた放送法に違反する発言や行動をした森下前委員長代行は、現在、経営委員長におさまり、委員会の議事録の公開に関しても、今回の総務委員会で問われていた。

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その森下委員長は、終始、机上の書類を棒読みするばかりで、顔を上げることがほとんどない。放送界とは縁もゆかりもない、ただの実業家なので、番組の編集や放送法も知らないままに、いわゆるフィクサーや根回し役には長けていたのだろう。公共放送の経営を任せられる人物ではない。一方、上田会長に代わっての前田NHK新会長は、みずほの会長だった人だ、もちろん放送には縁がなく、1945年生まれというが、パソコンも利用してないそうだ。通信と放送の融合とかやっていけるのだろうか。総務委員会での答弁でも、ぼそぼそと机上の紙に目を落として続け、顔を上げない。こんな人たちに、受信料から高額の報酬が渡るなんて、許せない。
自分の言葉で語れる放送人はいないのか。

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NHK側の参考人として、以下の面々が呼ばれていた。

前田晃伸(NHK会長)*元みずほフィナンシャルグループ社長・会長
木田幸紀(NHK専務理事)1977年入局、ドラマ制作部門出身、前N響理事長
森下俊三(NHK経営委員会委員長)阪神高速道路(株)取締役会長
高橋正美(NHK経営委員、監査委員)
前損保ジャパン日本興亜(株)代表取締役副社長
*元職、前歴は筆者補記

その森下NHK経営委員長の辞任を求める署名が始まった。以下署名の趣旨と要領で署名用紙とネット署名を求めている。私も、以下のコメント(400字以内)ともに署名した。
ネット署名は以下からできます。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfrpGTQZffOWBsjaQYIyfg11FG1C09ZorBjQd6Ivk8SDncz2w/viewform

<私のコメント>

経営委員の番組介入は、あってはなりません。NHKの番組は報道番組に限らず、上層部も制作現場も、政府からの自律性を失い、政府広報に成り下がっていて見るに堪えません。政府に不都合な情報を極力伝えないのは、新型コロナウイルス感染状況・対策報道を見ても明らかです。日常的には、国会報道については、首相ないし閣僚の発言や答弁のいいとこ取りの編集ですし、意見が割れている問題についても、特定の「専門家」を登場させることが多く、素人でもいえる意見や課題を述べさせ、NHK独自の取材にもとづく事実や論点提示がなされません。良心的な番組とされるドキュメンタリーなども、いまだから話そう式の歴史検証ものが多く、今、現在直面している問題に切り込む番組は少ないのは、まさに、政府への忖度が働き、受信料を払っている視聴者が本当に知りたいことを報じないのは、公共放送を担う資格がありません。

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放送法を踏みにじり、NHKの番組制作を妨害した森下俊三氏の

NHK経営委員辞任を求めます

NHK経営委員長 森下俊三 様   2020年3月16日
放送法を踏みにじり、NHKの番組制作を妨害した森下俊三氏のNHK経営委員辞任を求めます
呼びかけ団体 (2020年3月15日、24時現在)

 NHKとメディアを考える滋賀連絡会/NHKとメディアを考える東海の会/NHK問題大阪連絡会/NHK・メディアを考える京都の会/NHK問題を考える奈良の会/NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ/「日本郵政と経営委首脳によるNHK攻撃の構図を考える11.5シンポジウム」実行委員会/NHKとメディアを語ろう・福島/NHKとメディアを考える会(兵庫)/表現の自由を市民の手に 全国ネットワーク/NHK問題を考える岡山の会/NHK問題を考える会・さいたま/政府から独立したNHKをめざす広島の会/放送を語る会/時を見つめる会/NHKをただす所沢市民の会/NHKとメディアの今を考える会/NHKを考える福岡の会

 日本郵政は職員に過酷なノルマを課し、詐欺同然のやり方でかんぽ保険等の不正販売を続けてきました。2018年4月、NHKの「クローズアップ現代+」はこの件を取り上げて視聴者に警鐘を鳴らすとともに続編の制作に向けて取材を続けていました。
ところが、あろうことか、当時NHK経営委員会の委員長代行であった森下俊三氏は、さらなる不正の発覚を恐れた日本郵政の不当な要求を取り次いで、「クロ現+」の番組の取材と編集に露骨に干渉し、続編の制作を妨害する発言をしていた事実が明るみに出ました。
そもそも「放送法」は、番組の制作と経営とを分離し、経営委員が個別の番組の編集に関与したり、干渉したりする行為を禁じています。にもかかわらず、森下氏は「クロ現+」が続編制作のための取材を続けていたことを知りながら、経営委員会の席上その取材方法を公然と非難する発言を行い、上田良一会長(当時)への厳重注意決議を成立させるまでして、番組制作を妨害したのです。
現在、森下氏はNHK経営委員長に就任していますが、当時の行為についての反省はなく、「放送が終わった番組について感想を述べたまでで、干渉はしていない」と強弁し、居直っています。ことここに至っては、森下氏の経営委員としての不適格は明らかと指摘せざるを得ません。
そこで、私たちは森下俊三氏に以下のことを求めます。

森下俊三氏は直ちにNHK経営委員を辞任すること

私は上の求めに賛同し、以下のとおり署名します。
氏  名 住     所
*署名の第一次集約日:2020年月4月5日(日) 第二次集約日:2020年月4月30日(木)必着
*署名用紙の郵送先:〒285-0858 千葉県佐倉市ユーカリが丘2-1-8 佐倉ユーカリが丘郵便局留
森下経営委員の辞任を求める署名運動の会 醍醐 聰 宛て
(ご注意) 日本郵便以外の事業者の郵送物は受付られませんので、ご注意下さい。
この署名用紙のダウンロードは→ http://bit.ly/33gfSET からできます。
*ネット署名はこの下の 「以下はネット署名です。」のところからお願いします。
*問い合わせ先: メール:kikime3025-dame18@yahoo.co.jp へお願いします。
* 集計結果は http://bit.ly/38PjU8n

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初出:「内野光子のブログ」2020.3.18より許可を得て転載

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2020/03/post-dd1261.html

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/

〔opinion9561:200320〕