韓国は、2024年6月4日と5日に首都ソウルで、<韓国・アフリカ首脳会議>を開催しました。 韓国の聯合ニュースは、「アフリカ大陸から48か国の首脳と閣僚が参加した」と、その盛会ぶりを報じました。 おめでとう!お隣さん!!
来年8月には、日本もTICAD9(アフリカ開発会議)を開くそうです。
先を越された~~感が、否めまセン、、
第一回韓国アフリカ首脳会議、TICADでは見られなかった各国の国旗を背景に
左がガズモーチタニリタニア大統領、右が尹錫悦・韓国大統領
① 韓国外交、華開く:
韓国は2024年、2025年と国連安保理の非常任理事国として、アフリカ地域から選出された3カ国(アルジェリア、シェラレオネ、モザンビーク)非常任理事国との協力強化を目指している。韓国はさらに、20カ国サミット(G20)などの国際組織にも参加し、アフリカ諸国との二か国間連携も強化している。
6月3日の国連定例記者会見で、安保理の6月議長黄浚局(ファン・ジュングク)韓国国連大使が、6月プログラムを発表し、質疑に応じた。IJC国際司法裁判所やICC国際刑事裁判所のガザ攻撃停止命令を無視し、ガザのラファ侵攻を続けるイスラエルに対して、アルジェリアが新たな提案を安保理に出したことも明かした。
中国テレビの特派員デジ記者が、「安保理で、日中韓が期せずして同席している。3国合同の特別企画はないのか?」と、聞いた。黄大使は「ない。我々は毎日顔を合わせ仲良しだ。十二分に付き合っている。逃げるわけには行かないのだ、、」と、笑った。韓国大使は、「1997年にも、三か国一同が席を並べたことがある」と、言及した。
韓国は6月1日と2日に閣僚級韓国・アフリカ準備委員会を開いただけで、三日後には本番の首脳会議を成功させている。日本は本番一年前の2024年8月24日と25日にTICAD9準備閣僚会議をやることになっている。一方、抜け目ないモロッコは、韓国アフリカ準備会議の直前に日本に立ち寄って、TICAD9に唾を付けていった。西サハラ参加を阻止しようと、動き出したようだ?
韓国・フフリカ共同宣言は、「同伴成長」「持続可能性」「連帯」の三つの軸を中心に協力の強化を謳っている。電気自動車(EV)、バッテリー、新・再生可能エネルギーのような未来産業において鉱物資源の重要性が高まっていることを反映し、常設協議体を設置することで韓国はアフリカ大陸から重要鉱物の安定的な供給を受けることになった。<韓国・アフリカ重要鉱物対話>設置は韓国にとって、大きな成果だ。
② ネタニヤフに見透かされたモロッコ闇外交:
「ネタニヤフは歴史上最も偉大な連続殺人犯であり、西サハラの人々は彼を支持したくないし、彼に助けてもらいたくない」と、西サハラ難民キャンプの辛口論客ハムデイ・ヤーデイは前置きして、ネタニヤフ・イスラエル戦争内閣首相のモロッコに対する強い反発を取り上げた。それは、モロッコがイスラエルとの国交正常化時に出した条件「西サハラをモロッコに含む地図の使用」に、真っ向から逆らうという<ネタニヤフの拒否反応>だ。
このところネタニヤフは、彼のオフィスにわざと、西サハラがモロッコから分離している地図を飾り、その前で外国の訪問者と写真を撮っている。イタリア首相との記念写真もその一例だ。6月の始め、フランスの二つのチャンネル、TF1とLCIとの番組でもネタニヤフは、西サハラをモロッコとは違う色で示す地図を意図的にアップロードした。
さらにネタニヤフは、モロッコが文句を付けたイスラエル大使を再着任するし、この戦時下で、モロッコ観光を奨励した。ハムデイ氏によると、モロッコは今やイスラエル人観光客で溢れ、裸の少女たちに囲まれている観光客の写真を掲載しチラシの下に「モロッコは観光に最適!」と書き込んでいるそうだ。
モロッコは、1975年、モーリタニアに西サハラを山分けしようと持ち込んだ如く、イスラエルにも山分け話で西サハラのモロッコ領有権を承認させようとした。因みにモーリタニアは山分け話を蹴った。パレスチナ難民を西サハラに移動する案も売り込んだ。モロッコの策略は成功に近づいているように見えた。
が、ネタニヤフは、山分けせず、全部ソックリ頂こうと決めたようだ?
ICC国際刑事裁判所もIJC国際司法裁判所もバイデンも蹴飛ばしたネタニヤフが、モロッコ国王の言うままになるわけがない。
③ 西サハラを訪れ、モロッコと大喧嘩した潘基文前国連事務総長(在任2007~2016):
6月安保理議長国韓国の最大イベントは潘基文前国連事務総長の登場だ。占領地と難民キャンプを訪れモロッコと喧嘩した唯一の国連事務総長が、藩氏だ。
2016年3月5日朝(日本時間3月5日の夜)、隣国モーリタニアから飛んできた国連専用機が、アルジェリア最西端にあるティンドゥーフ飛行場に着陸した。降り立った国連事務総長ご一行は、パン・ギムン国連事務総長と、クリストファー・ロス国連事務総長個人特使、キム・ボルドクMINURSO(国連西サハラ人民投票監視団)特使など、西サハラ担当の国連高官たちだ。
一行はスマラ難民キャンプで、数千人の西サハラ難民から熱烈な歓迎を受けた。難民たちは「この長期にわたる紛争を解決する最良の策は、国連人民投票だ。約束した国連に施行の責任があるのは明白だ。我々は国連の作業延滞にうんざりしている」と、国連事務総長に訴えた。そして、「西サハラ人の民族自決権要求、占領当局による人権侵害反対、占領当局による西サハラ天然資源略奪反対、」と、第14回民族大会で決定したスローガンを、パン・ギムン国連事務総長に提出した。一行の接待係はモハンマド・ハッダードMINURSO(ミヌルソ国連西サハラ人民投票監視団)西サハラ側交渉団長、ハマ・サラマ内務大臣、そしてブハリ西サハラ国連代表などで、難民全寮制中等高等学校にも案内した。
それから、パン・ギムン国連事務総長は予定通り、ラボニ西サハラ難民センターでアブデル・アジズ西サハラ難民政府大統領兼ポリサリオ戦線事務総長との会談に臨んだ。
記者会見で藩前国連事務総長は、「長期に渡って西サハラ難民・被占領民は、占領の苦しみに耐えてきた。これ以上、この無垢な人々を待たせてはいけない」と、国連指導の和平解決を急かした。
モロッコは怒った!「占領とは何だ!言葉を訂正し土下座して謝れ!!」と、脅した。
藩事務総長は、「このような声明と行動は事務総長と国連に対する侮辱」と、抗議した。
西サハラ国連代表ブハリと、MINURSO担当ハッダードは、国連西サハラ人民投票の早期施行を迫った。
潘基文前国連事務総長は1944年6月13日本占領下朝鮮の寒村で、生まれました。 <占領>という言葉の意味をよ~くご存知です。
藩さんを難民キャンプで迎えたアジズ大統領もブハリ国連代表もハッダードMINURSO代表も、みんな亡くなりました。 しかし、あれから8年経った今も、Referendum(
レファレンダム西サハラ人民投票)には手がつけられていません、、、
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「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。
著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー、SPS、
定価:本体1,800円+税、
発行人:松田健二、
発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話:03-3814-3861
同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十 2024年6月8日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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