6月29日、友人の西サハラ外交官ベイサットに電話で、「西サハラはTICAD7に来るの?」と、問い合わせました。 すると、「AUは行かない、当然、我々もだ」と、答えが返ってきました。 「マジ~~~!?」と、思わず日本語が出てしましました。 「イエス、マジ」と、ベイサットが日本語で答えました。 ベイサットが2011年に初来日した時、撮影班が何かといえば「マジ?」を乱発していたので、覚えていたようです。
そして、7月3日、「闘魂」が西サハラに向けて、発射されました! 26年ぶりです。覚えていらっしゃいました。
(1) 西サハラをTICAD7に参加させない、マジなモロッコのあの手この手:
モロッコはTICAD7から西サハラを排除することに、画策してきたし、今もしているし、これからもする。「日本は西サハラSADR(サハラ・アラブ民主共和国)を正式承認していないから、招待しない」という日本政府の表明に、モロッコは安心しきっていた。が、2018年10月の<TICAD7閣僚級準備会合>に、西サハラの外務大臣が参加した。モロッコは怒って退席した。<500憶円強の大阪G20>で韓国に対して、根性悪な無礼を働いた日本は、米朝韓大集合のイベントから完全に外された。日本がどんなに高価な国際会議をやっても、「大出費、ありがとう」で終わり、世界の人々が心からありがたいと感謝するかどうか?疑問だ。 それどころか、こんな<根性悪外交>を続けていたら、日本はますます嫌われ馬鹿にされるのでは?
モロッコは、TICAD7共催組織の一つであるAUアフリカ連合にも、西サハラをTICAD7から外すように圧力をかけてきた。AU2019年度議長国エジプトやAU代表ムーサ・ファキにも西サハラ排除を、モロッコは強要したようだ。
事前工作で西サハラ排除に失敗しても、モロッコは空港のパスポート・コントロールで西サハラ人入国阻止を日本に強要するかも?かってモロッコは南米のペルーで、西サハラ外交官の入国を阻止した経験がある。たとえ水際作戦に失敗しても、モロッコは会場入り口で、西サハラ首脳陣に<トウセンボウ>という実力行使に打って出るかも?
ウザったい話だ。
(2)そこに突然の救世主<闘魂>:
7月3日午後2時、<闘魂>が参議院議員会館から地球の裏側に向けて発射された。目的地はアフリカ最後の植民地‐西サハラだ。<闘魂>は、パチンコ屋に至るまで日本中に知れ渡り商標登録もされている、アントニオ猪木議員のキャッチフレーズだ。その高価な<闘魂>を、アントニオ猪木議員自ら手書きで、西サハラの難民と被占領民に発射させた。
「アントニオ猪木議員と西サハラと、どんな関係?」と、言う疑問に、お答えします。実は、今から26年前の1993年、アントニオ猪木議員は、<WSN(西サハラ学生ネット
ワーク)>の会長を引き受けられたのだ。1991年、16年の戦闘を続けてきたモロッコと西
サハラが国連の和平案<国連西サハラ人民投票>を呑んで、国際社会も西サハラの平和到
来に期待した。その年に日本でも<日本西サハラ友好議員連盟>が創設され、続いて首
都圏の大学生がこのWSN(西サハラ学生ネット)を立ち上げ、猪木議員に会長をお願いし
た、という訳だ。しかし、モロッコが国連人民投票を拒否し、両組織とも消滅した。
支援組織は消滅しても、西サハラ民族は自らの<不帰順魂>を消し去るわけにはいかない。
絶えることのなかった<不帰順魂>が、<闘魂>の助けで、再び燃え盛ることを期待して已みません。
(3)TICAD7を成功させてください:
それでも、TICAD7は成功する、成功させるべきだ。
7月7日と8日には、ニジェールの首都ニヤメでAUアフリカ連合首脳会議が開かれる。
モロッコも西サハラも含め、AUアフリカ連合加盟55か国全員が、首脳級代表を送る。TICADを抱える日本は、これまでもAU首脳会議にオブザーバーとして参加してきた。
「日本は西サハラを正式承認していないから招待しない」という、西サハラ排除の言い訳は、「しかし、パレスチナという例がある。日本はパレスチナを正式承認していないが、関係する会議には招待してきた。西サハラも例外ではない」と、切り返えすことができる。モロッコも西サハラも日本も、パレスチナを支持している。モロッコも西サハラもAUアフリカ連合に加盟している。モロッコに強制されたからと日本がTICAD7から西サハラを排除するのは、国際社会ルールに反する。みっともない。第一、人間味に欠ける。
優しさはないけど知恵と技に巧みな日本国際接待係に、誰もが喜び納得できるTICAD7を作れない訳がない。モロッコ、西サハラ、そして、AUアフリカ連合全員が参加できるカラクリを創作すればいい。ここは私たち庶民より、ずっと才長けた国際接待係さんの方々にお任せします。
アントニオ猪木議員も西サハラ人民投票を支援するジョン・ボルトン米安全保障補佐官も、国連に懐疑的です。 しかし西サハラ紛争に関しては、国連が自ら蒔いた和平提案<国連人民投票>という種を、自らの手で摘み取らなければならないと、信じておられます。
誰もが疑っている国連に自らの将来を託している西サハラの人々、、限りなく悩ましいものがあります。
Youtubeに2018年7月にアップした「人民投票」(Referendum)をご案内します。
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いいたします。
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2019年7月5日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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