【西サハラ最新情報】が、とうとう400回目になってしまいました。 100回目に国Referendum レファレンダム(国連西サハラ人民投票)で締めくくれると思っていましたが、それからはや、数年以上が経ってしまいました。 未だにReferendumレファレンダム(国連西サハラ人民投票)は行われていません。 「Referendum Now!」の声が、アフリカから師走の国連安保理に響き渡りました。 12月4日の国連安保理では「AUアフリカ連合」をテーマにして、ビデオ会議が開催されたのですが、、
① 国連定例記者会見で暴かれた国連のガタガタ:
2020年12月7日から3年にわたって、ガタがきている国会議事堂(創設1939年)の
耐震性試験が始まった。ガタがきているのはニューヨークの名物国連本部ビル(創設1952)
もご同様で、エスカレーターが動かないとかいった、苦情が絶えない。
12月4日の国連安保理の<AU(アフリカ連合)との連帯>ビデオ会議は大失敗だった。音声がまともに再現できないうえに雑音や妨害音が入り、会議参加者から送られてきた映像も再生できなかった。
国連安保理で、南ア国旗と国連旗を背に演説するラマポーザ南ア大統領
12月4日、アルジャジーラのベイス記者が「今朝の国連安保理ビデオ会議の技術的失
策は、恥ずかしいの一言に尽きる。南アフリカ大統領は技術屋に言われるまま演説を繰り
返したが、結局妨害音は消えなかった。何が原因なのか、我々に説明してくれ!一体、国
連にこの類の技術を提供したのは誰なのか?どこの国の何という会社だ?いくら国連は支
払ったのか?国連は明らかにする義務がる」と、国連報道官に厳しく詰め寄った。
国連報道官は、「我々も、今回の不手際にはガッカリしている」と、したうえで、「技術的な接続作業がうまくいかなかった。ビデオ会議は、国連ビデオ会議システムと自動翻訳サービスの連携で行われることを、まず知ってほしい。さらに、違った国々から違った形式の素材が送られてきて、技術的解決が難しい例も多々ある。それに人為的な不測の事態が突発したりする。我々は問題解決に即応しているが、残念ながら、時には対処できないことも生じる」と弁明したが、肝心の金や会社名や責任問題には触れなかった。
② 12月国連安保理議長国南アフリカが国連非難:
「自動翻訳とビデオ装置が混線するというなら、どうして、生身の通訳を会議に用意し
ないのだ?この国連は空きビル同然じゃないか?彼らは安全だし、十分すぎるくらい離れ
ている。直接、ここに来て通訳すればいいんじゃないか?感染の危険性などない」とのベ
イス記者に、国連事務総長報道官は、「いや~~、国連職員には彼ら自身の家庭の事情があ
る。健康問題やその他の事情で国連まで出て来れないのだ、、彼らが自宅勤務をする時には、
インターネット接続上の問題を抱えている。同様に、リモート参加をする外交団の方にも
接続の問題が生じる、、」と、答えた。??
「国連はやる気がない。国連は自らが提案した<国連西サハラ人民投票>の実現に大失
敗した。国連安保理は西サハラ人民に約束した<国連西サハラ人民投票>を踏み
潰した。国際社会は今こそ西サハラ紛争解決に焦点を当て、<国連西サハラ人
民投票>を速やかに実現すべきだ」と、国連安保理12月議長のジェリー南アフリカ大
使が就任声明で怒りを露にした。
12月3日、モロッコ外務大臣がモロッコの軍事侵攻に対してロシアの賛同を得ようとし
かけた電話に、ラブロフ・ロシア外務大臣は逆に非難し、「交渉の席に戻れ!」と、モロッ
コ外務大臣に迫った。12月5日と6日には、AU特別首脳会議がビデオ会議方式で、見事
に、行われた。
③ 「Referendum Now! 今こそ人民投票 」の声がアフリカから波状攻撃!:
「Referendum 人民投票に向け、あらゆる努力をしよう!」と、シリル・ラマポーザ・
南アフリカ大統領は、AU(アフリカ連合)首脳会議で西サハラへの行動を呼びかけた。彼は、AU(アフリカ連合)2020年議長でもある。「昨今の西サハラを巡る軍事侵攻は由々しきものがある。無用な挑発を避けるためにも、我々は早急に、かって国連が提案した民族自決権に基づいたReferendum 人民投票を実施しなければならない。我々、AUのメンバー国は、西サハラ人民による民族自決権行使を支援しなければならない。西サハラで起こっている危険な事態に目を背けてはいけない」と、第14回AU(アフリカ連合)特別首脳会議で、AU(アフリカ連合)参加55カ国の首脳を前に、演説した。
AU(アフリカ連合)首脳会議にビデオ参加したブラヒム・ガリSADR(サハラ・アラブ民主共和国)大統領は、「モロッコに対して、不法な軍事侵攻を止めるよう圧力をかけて欲しい」と、AU(アフリカ連合)に強く要請した。
なぜ、モロッコは、一度は承諾したReferendumレファレンダム(人民投票)をやりたくないのでしょう? モロッコは西サハラの大地と天然資源を自分の物にしたいのです。
モロッコは独立か帰属かを選ぶ人民投票では、西サハラ人民が独立を選ぶと判断しました。 そこで人民投票を呑んだ前モロッコ国王ハッサン二世は、モロッコが投票に勝つため、モロッコ占領地・西サハラに多数のモロッコ人入植者を送り、モロッコ兵もたくさん派遣しました。 モロッコは、「モロッコ人入植者もモロッコ兵も西サハラ人と認めろ」と主張しました。 が、その主張が通りそうにないので、モロッコは人民投票などやらないと決めました。
モロッコ現国王モハンマド六世は、「南サハラは朕の神聖にして侵されざるべき領土で、朕に逆らう西サハラ人どもは不穏分子のテロリス」と、申されておられます。
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「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。
著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー、SPS、
定価:本体1,800円+税、
発行人:松田健二、
発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話:03-3814-3861
同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十 2020年12月10日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion10352:201210〕