SJJA& WSJPO【西サハラ最新情報】542 <戦争の代償>ドローン合戦でウクライナ敗北?

 「来年の春まで待とうと、ウクライナ軍の反転攻勢を延期させることが欧米で検討されている」と、アメリカのウオールストリートジャーナルが伝えています。 マジな話です!
 ウクライナは「雪が解けたら大反転攻勢!」と、去年の冬に大風呂敷を広げました。 しかし、台風が来て赤とんぼが飛んでも、ウクライナ軍は鳴かず飛ばず、、
 ウクライナ盟友のアンジェイ・ドゥダ・ポーランド大統領は、ウクライナ反転攻勢が不発に終わったことを認めているそうです。
 ゼレンスキー閣下ファンが、ウクライナ大反転攻勢に期待していた今年の4月、<アルツハッカー(Alzhacker)>という名のトークショーが、大風呂敷を畳んでいました。

① <戦争の代償>ロバート・ケネデイー VS スコット・リッター:
 <アルツハッカー(Alzhacker)アルツハイマー型論客>とは、アメリカ大統領を目指す、ロバート・ケネデイーの息子で第35代米大統領ジョン・ケネデイーの甥の、ロバート・ケネデイー・ジュニアたちが発信するSNSを指す。2023年4月11日、ケネデイーは軍事評論家で強力なオピニオンリーダーのスコット・リッターを招き、<戦争の代償>と題して論戦を繰り広げた。以下、質問Kはロバート・ケネデイー、回答Rはスコット・リッターの略。
K; ウクライナがロシアに次々と勝利し、ロシアはこの戦争で本当におしおきされ、屈辱を受けたという物語が支配的だ。あなたの見解は?
R; 今、ウクライナで起きていることは、ロシアが戦略的勝利を収めているということだ。ウクライナはNATOの事実上の代理人だ。西側諸国の指導者が次々と、これはNATOが負けるわけにはいかない戦争であると認めているし、ウクライナ国防大臣自身が、「西側諸国を助けてやる必要がある」と、戦争主導者をうかつにも漏らしている。NATOが装備や資金だけでなく、作戦支援、情報収集、補佐計画、兵站、引き金を引く実戦までのすべてを、指揮している、、ウクライナはNATOに依頼されたこの戦いに勝てない。ぜひ戦場に行ってくれ、おしおきされるのはウクライナだと分かる
K; 初めて明かすが、私の息子は外人部隊に入隊した米兵の一人だ。ハリコフ攻防戦では特殊部隊の機関銃手だった。ウクライナ軍の戦闘能力や勇敢さを、誉めちぎっているよ、、
R; 息子さんや粘り強いウクライナの兵士たちは偉いもんだ。1年間で30万人もの死者を出しながら、それでもなお戦場に残っているのだから、、当初、ロシア人は2022年2月にこの紛争を起こし、1カ月以内にウクライナ人を交渉のテーブルに着かせるという目標を掲げ、そして目途はたった。彼らはGmailなどで、3回交渉の場を持った。2022年4月1日にイスタンブールでウクライナ人と会談、和平協定を最終決定する準備も整った。しかし、ゼレンスキーに和平合意から手を引くようにとボリス・ジョンソン元英首相が言った、。そして、NATOが500億ドル相当の軍事援助を提供することで、交渉はストップ。9月には、ウクライナがハリコフで攻撃作戦を成功させ、その後、かなりの陣地を奪還することができた。が、その攻勢は止まった。……失速。ロシア軍が戦線を固めたからだ。ロシア軍は30万人の部分動員を行い、おそらく18万人の志願兵を動員した。今まさにその動員を完了しつつある。一方ウクライナ軍は、あらゆるものを欧米に要求する。戦車、装甲戦闘車、大砲、砲弾、、特に弾薬が足りなくなりそうだ。ウクライナ大統領やウクライナ軍の参謀長やNATOのトップが言うように、夏終わりに戦争は敗北するかもしれない。それが今のウクライナの運命だ。ウクライナの特殊部隊の大佐が最近のインタビューで、「私はこの戦争を始めたときに持っていた人員の80%を失ってしまった」と、語っている。戦場に残った人たちは、訓練も受けず、体力もない。 銃を突きつけて強制動員をかける残忍なギャングに街中で集められ、3~4日の訓練を受けた後に前線に送られる兵士たち、、その平均余命は4時間程度だ

② ウクライナとロシアの神風ドローン合戦:
K; 私の息子はドローン操縦士として働いた。彼がドローンのスイッチを入れるとすぐにロシア人は彼の居場所を知ったそうだ。そのエリアを見つけた大砲の弾は、サッカー場内のすべての兵士を殺す。
R; あなたの息子がドローンの電源を入れた途端、その信号はロシアの電子戦に拾われ、三角測量してターゲットに大砲を打ち込む。息子さんの無事な帰国おめでとうございます。
(ロバート・ケネデイー・ジュニアとスコット・リッターは、45分にわたって討論した)
 ロバート・ケネデイ―の息子が飛ばしたドローンも無数のウクライナ神風ドローンと同様に、ロシアに撃ち落とされたようだ。
 元米海兵隊情報将校で軍事専門家のスコット・リッターはYouTubeチャンネルGegenpolの取材でも、「ウクライナの砲撃システムが破壊されているのはほとんどの場合が対砲兵射撃戦ではなく、ドローン<ランセット>が標的を検出して、それを無力化していることがわかる」と、ロシア製神風ドローンに言及した。
 既に、米ニューヨークタイムズも複数のウクライナ軍人の証言として、ウクライナ軍は有用性の高いロシアの無人機「ランセット」に苦戦を強いられ、砲兵隊、戦車隊が陣地をカムフラージュするために大規模な措置を取らざるをえないと報じている。
 ドローン合戦は、来年夏のパリ・オリンピックのサッカー会場でやりましょう!

ウクライナの神風ドローンを打ち落とすロシア製神風ドローン{ランセット}

③ F16戦闘機のウクライナ人パイロットは何してる?:
 2023年8月11日、米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官が、F16戦闘機のウクライナ・パイロット訓練について、欧州で定員に達した場合、米国で訓練することに前向きだと述べた。
 CNNなどによると、バイデン政権はまだ欧州側から訓練の最終計画を受け取っておらず、承認の対象が存在しない状態となっている。またどの国が訓練プログラム用のF16を供与するのかも不透明なままだ。訓練終了後、ウクライナ本国へF16を供与する国がどこになるのかも判然としない。実際に訓練を行う国はデンマークとルーマニアになるとみられるが、オランダ、ベルギー、カナダ、ルクセンブルク、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スウェーデン、英国がこれを支援する予定だが、、結論は、未定だ。
 アメリカのワシントンポスト紙が、ウクライナ人高官、軍人筋から得た情報として、「ウクライナが養成に送り込んだパイロットは現段階ではわずか8人。最初の訓練にいくのはそのうち6人であとの2人は補欠。やっと英語が喋れるようになったが、航空専門英語の語学研修を4か月間、英国で受けなければならない」と、報じている。
 「ウクライナ人パイロットらは英語で飛行、操縦を学んでも、経験不足は補えない。本当に役に立つ戦闘スキルを得るには、最低でも3年はかかる。コックピットについての情報をものにする、レバー、インジケーターとか、何百もある装置の名称を、全部英語で覚えるとかいうことは一番大事な事ではない。肝心なのは経験。離着陸だけではなく、コックピットにある正規武器の使い方もそうだ。だから普通、養成には何年もかかる」と、ロシアの軍事専門家ウラジーミル・エラノチャン助教授が語っている。
 「最初のウクライナ人パイロットらの養成がかろうじて終了するのは、来年の夏を待たなければならない」と、ウクライナの軍事専門家が語る。

 スコット・リッター(1961年7月15日 –生まれ )は、元国際連合大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)主任査察官、評論家。1991年から1998年にかけて、イラクにおける大量破壊兵器捜索のための国連主任査察官としてアメリカの中東に関する外交政策(主に対イラク政策)を批判し、イラク戦争反対運動に参加しました。 
 時のアメリカ政権に逆らうリッターさんに、逆らわせていただきます。 ウクライナ戦争はNATOの代理戦争というより、バイデン一家の代理戦争ではないでしょうか?

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「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。
著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー、SPS、
定価:本体1,800円+税、
発行人:松田健二、
発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話:03-3814-3861

同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。

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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU

Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
「Last Colony in Africa]  英語版URL:   https://youtu.be/au5p6mxvheo

WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十  2023年8月19日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/
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