「白旗を掲げて交渉しろ」と、キリスト教カトリック教会のトップ、ローマ教皇フランシスコが、ウクライナを諭しました。 が、ウクライナ戦争大統領は耳を貸しません。
ゼレンスキー閣下はイスラエルのネタニヤフ首相と共演するユダヤ教徒です。 お二人とも「負けられません、勝つまでは」です。
① ローマ教皇の言葉（バチカン・ニュース参照）；
ローマ教皇のメッセージは、2024年3月11日に突然、教皇が発した暴言ではない。
ローマ教皇庁バチカン市国が世界情勢を見極め、吟味して発表した。バチカン市国はイタリアのローマ市内にある、人口は615人、面積が0.44平方キロメートルで1929年に独立した世界最小国だ。バチカンで働く数千人の職員はイタリア在住で、言わば移民労働者だ。バチカン市国は、カトリック教会と東方典礼カトリック教会の総本山だ。
問題の教皇メッセージについてバチカン・ニュースはマッテオ・ブルーニ・バチカン広報局長のコメントを引用し、「スイス放送協会・イタリア語放送（RSI）が、教皇フランシスコに対し、2月初旬に行ったもので、3月20日に放送が予定されている。教皇は＜より強い者とは、状況を見つめ、国民を思い、白旗をあげて、交渉する勇気を持つ者です＞と語っている。 また、教皇は同じインタビューの中で、＜交渉とは、決して降伏ではありません。それは国を滅ぼさないための勇気です＞とも述べている」と、発表している。
ゼレンスキー閣下は3月11日に、駐ウクライナ・バチカン大使ヴィスバルダス大司教を呼びつけ、「ゼレンスキー閣下が唱える和平案以外に解決の道はない」と伝え、ローマ教皇の＜白旗掲げて交渉＞に猛反発した。そして閣下は、反転攻勢で開始が遅れたのも、東部のアウディイウカを奪われたのも、みんな欧米の武器供給が滞っているのが悪いのよ」と、何でもかんでも人のせいにして愚痴った。
3月12日の国連定例記者会見では、記者というより殆ど戦闘員のヴォロディミル・ウクライナ強面おっちゃんが、「米諜報機関によると、中国、ロシア、イラン、および一部の非国家主体（パレスチナ？）は、国際システムの違反者だ。教皇は違反者の肩を持っている…総長の見解は？」と、誘導尋問したが、報道官は、「教皇発言について、色彩的解説はすべきでない」と、答えた。
② 国際法に降伏して交渉しろ：
3月5日、米国務省はウクライナ戦争を強硬に指導してきたヴィクトリア・ヌーランド国務副長官代理の解雇を発表した。イーロン・マスクは自身のSNS・Xで2023年2月23日、「ヌーランドほどこの戦争（ウクライナ戦争」に肩入れしている人物はいない」と書いている。ヌーランドの祖父はアメリカにわたってきた、東欧ユダヤ人の移民だ。ヌーランドはバイデン（当時の副大統領）と共謀して、2013年からずっと、ウクライナでクーデターやデモを扇動しその後の戦争準備を仕切ってきた。デモを取り締まる政府側の兵士にビニール袋に突っ込んだクッキーを見せびらかすヌーランドの画像（2013年11月撮影）は、ガザに空中から粉袋をばら撒く米軍の、人を馬鹿にした行為に似ている、腹が立つ。
2014年から2018年までのバイデン親子とウクライナ・ガス企業プリスマとの汚職事件の真相を握っているヌーランドは、クリミアを併合したロシアのプーチンを悪漢にし、＜クリミア奪還までウクライナ戦争続行＞というシナリオを描き、欧米と衛星国の日本を煽り、クッキーに変わる軍資金と兵器を集め、ウクライナに配ってきた。ヌーランド米国務副長官代理の白旗は、アメリカ白旗の前触れか？
3月11日、CIA米中央情報局のウィリアム・バーンズ長官が米議会の上院情報委員会で、「戦争の勢いはロシアに傾いている、、ウクライナはさらなる支援が得られなければ、今年中に＜大きな地盤＞を失う可能性が高い」と語った。バイデンは白旗を振り始めた？
3月11日にラマダン（断食月）が始まったが、イスラエルは国際法を無視してガザ難民避難民への攻撃を続けている。3月13日、イスラエルはパレスチナ自治区ガザ南部にある国連の食料配給拠点を空爆し、国連職員を含む5人を殺した。唯一、ガザ難民避難民を助けているUNRWA（国連パレスチナ難民救済事業機関）のラザリーニ事務局長は、「食料が底をつき、飢餓が広がっている、、ガザに残る数少ないUNRWAの配給センターはイスラエルの攻撃に晒されている」と訴えた。
3月14日もガザ北部で、イスラエル軍は支援食料を待つパレスチナの人々を攻撃し、30人以上を殺し約150人に重傷を負わせた。中部ヌセイラト難民キャンプでも、イスラエル軍は食料配給施設を空爆し、8人以上を殺した。ラマダンが始まって3月14日までに、ガザで餓死した人は27人になった。うち23人は幼児だ。
3月12日、国連安保理でジョセップ・ボレルEU外相は、「イスラエルは飢餓を戦争の武器として使っている。明らかに、国際法違反と人道法違反だ」と、厳しくイスラエル戦争内閣を批難した。
国連事務総長報道官も、「我々は、ガザで見せられた国際人道法上の度重なる違反を指摘してきた。今後数日のうちに飢餓問題に関して、最新朗報が得られることを期待している」と、報告した。が、最新朗報とは、ネタニヤフの白旗ではなさそうだ、、
3月13日、イスラエルのネタニヤフ首相は、UNRWA（国連パレスチナ難民救済事業機関）とハマス戦闘員のつながりが疑われるとして、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)を解体し、他の機関に食料援助を交代させる考えを強調した。
③ 今なら間に合う、西サハラ問題交渉：
イスラエルの飢餓戦略を国際法違反だと糾弾したジョセップ・ボレル・フォンテジェ（７６）はスペインの政治家で、EU（欧州連合）議会議長やスペインの外務大臣などを経て、2019年12月からEU（欧州連合）外務・安全保障政策上級代表（外相に相当）を努めている。1969年夏には、キブツにも参加している。サンチェス・スペイン首相と同じスペイン社会労働党に属しているが、モロッコ王の饗応を受けた首相と違って西サハラ人民の民族自決権を支持している。
3月11日の国連定例記者会見でステファン・デュジャリック事務総長報道官は「西サハラ担当国連事務総長個人特使スタファン・デ・ミストラは、ロシア当局の招待でモスクワを訪問した。本日（3月11日）、セルゲイ・ラブロフ外相、セルゲイ・ヴェルシーニン外務副大臣と西サハラ問題について会談した」と、発表した。
ロシアのクレムリン宮殿で、左にステファン・デ・ミストラ国連西サハラ
事務総長個人特使、右にセルゲイ・ラブロフ・ロシア外務大臣
西サハラ難民政府のオマル国連代表は、2月7日にロシア外務省を訪れていて、アレクサンドル・キンチャク中東・北アフリカ局長と会談している。オマル国連代表は、安保理が設定したMINURSO（国連西サハラ人民投票監視団）の任務を完遂するため、モロッコと直接交渉に入る覚悟だと表明した。ロシア高官は、西サハラ人民の民族自決権を支援する事を明言し、「安保理と国連総会の決議に則った、両当事者の直接交渉が平和的かつ永続的な解決への唯一の道だ」と強調した。
イスラエル指導の下に全長2,500KMの＜砂の壁・地雷防御壁＞を作り、1,100KMという長い海岸線を持つモロッコ占領地西サハラをイスラエルと共謀して＜大西洋アフリカ・キャラバンサライ（隊商宿）＞にし、移民や難民や入植者など厄介者を押し込もうというモロッコの野望は、イスラエルがガザ戦争ジェノサイドに忙殺していて中断している。が、消えたわけではない。
今なら間に合う。国連が指導する交渉の席に、嫌がるモロッコを招待しよう、、
「交渉は降伏ではない」（ローマ教皇）
「私の名前シューマーはユダヤ名です」と、これまでイスラエル支援の旗を振ってきた米上院民主党トップのチャック・シューマー院内総務が、2024年3月14日に歴史的な演説を始めました。演説の中身は、イスラエル首相が和平の妨げだと糾弾するもので、「民主主義国家としてイスラエルには指導者を選ぶ権利がある。重要なのはイスラエル国民が選択肢を持つことだ」と、イスラエル国民に選挙を促しました。
これって、アメリカの白旗？
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「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。
著者：平田伊都子、写真構成：川名生十、画像提供：アマイダン・サラー、SPS、
定価：本体1,800円+税、
発行人：松田健二、
発行所：株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話：03-3814-3861
同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ（2015年）」、「アリ 西サハラの難民と被占領民（2020年2月）」にも、お目を通してください。
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」（Referendum）もご案内。
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc
「Referendum」英語版 URL： https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL：https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長：川名生十 2024年3月16日
SJJA（サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション）代表：平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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