SJJA& WSJPO【西サハラ最新情報】574 よぐ、ケッばった満月停戦だども?

 ケバルは<頑張る>の意味、<気張る>が語源の青森弁(津軽弁)で、訳すと<よく頑張った!>となります。 3月24日、幕内に入りその最初の場所で優勝したご存知<尊富士>に、故郷青森のジっちゃとバっちゃが贈った言葉は「よぐ。ゲッばった」だそうです。
 翌3月25日、ニューヨーク国連安保理は、半年になろうとするガザ戦争に、「待った」をかけました。 

① よぐ、ケッばった! 満月のガザ戦争即時停戦 !!:
 ラマダン(断食月)の中日に出る満月を見て、イスラム教の人々は半月間「よぐ、ゲッばった!」と、日中は飲食を絶つ宗教の行を、あと半月間「ケッばろう」と決心する。そして日の入りを寝て待ち、夜には親族一同、車座になって晩餐会を楽しむ。それから近くのモスク・イスラム教礼拝所で集団礼拝をし、町にくり出したり親戚や知人を訪ねたり、、子供たちにも夜更かしが大目に見られていて、ラマダン(断食月)は一年に一度のお祭り月なのだ。
 ところが、ガザの人々にとって2024年のラマダン(断食月)は、イスラエル軍による空爆と砲爆と兵糧攻めで、地獄月になってしまった。日中の断食行から解放され、夜になって食事をとろうとしても鍋は空っぽ!神に救いを求めようとモスクに集まると、イスラエル軍が空爆してきてみんな瓦礫の下!!親戚を訪ねようと玄関を出ると、イスラエル軍のスナイパーたちが、まるで夜店の鉄砲ゲームのように遊び撃ちし、いたぶり殺し!!!食料や援助物資を積んだトラックはイスラエル軍の封鎖で止められたまま、、やせ細ってしわしわになった子供たちの餓死死体が、刻々と、増え続けている。
 そして満月になった2024年3月25日、国連安保理3月議長の山崎和之日本国連大使による進行で、非常任理事国10カ国(アルジェリア、エクアドル、ガイアナ、日本、マルタ、モザンビーク、韓国、シエラエレオネ、スロベニア、スイス)が提出した決議案を採択し、アメリカ一国の棄権、14か国の賛成で安保理決議2728号は可決された。
 決議案2728号は、「すべての当事者が尊重するラマダン月の即時停戦を要求し、永続的な持続可能な停戦につながり、すべての人質の即時かつ無条件の解放を要求し、医療やその他の人道的ニーズに対処するための人道的アクセスを確保することも要求する..さらに、締約国に対し国際法上の義務を遵守するよう要求する」と、明記している。
 

2024年3月25日、国連安保理決議2728が可決された後の記者会見で、マイクの前に
マンスール・パレスチナ国連代表、彼の左後ろにアマル。アルジェリア国連大使

 
② はんかくせぇ(うさん臭い)ユダヤ人:
 3月25日、イスラエル首相府は、「遺憾なことに、米国は人質の解放を条件としない停戦決議案に拒否権を行使しなかった」と述べ、「本日の決議は、国際的な圧力でイスラエルが人質の解放なしに停戦を受け入れざるを得なくなるという<まやかしの希望>をハマスに与えるものだ」と米国の対応を批判した。ネタニヤフ首相は、イスラエル代表団を訪米させないと、アメリカにすねてみせた。訪米予定の代表団とは、ガザ南部ラファでの大規模地上作戦の代替案を協議するためにロン・デルメル戦略問題担当相とツァヒ・ハネグビ国家安全保障評議会(NSC)議長兼国家安全保証顧問などを指す。が、ガラント・イスラエル国防大臣は訪米した。そして3月27日、ホワイトハウスのジャンピエール報道官が、「イスラエル首相府は会談のスケジュールの再設定に同意した」と発表した。ユダヤは目的を達するためなら、心変わり、嘘、でたらめ、裏切り、、何でもやる。
 国連定例記者会見で、ユダヤ人のマイク記者が、「反ユダヤ、反シオニストの世界的動きに、国連はどんな組織でどう対応するのか?」と、早々にユダヤ人擁護を催促した。
 「反ユダヤだろうが反アラブだろうが、我々はあらゆる人種差別に反対する」と、副報道官が答えた。
 国連安保理2728決議がガザ即時停戦を命じたその日も、この決議を不服とするイスラエル・ユダヤ国はガザ攻撃を続けた。イスラエル・ユダヤ戦争内閣の目標は、ガザをできるだけ早期に完璧な更地にして、2006年に撤収したガザ・ユダヤ人入植地を再興することにある。遠く離れたモロッコ占領地・西サハラも、この新入植地区画の一部になっている。 
 BBC英国TVが3月24日、<ガザ入植再興運動>の取材を報じた。インタビューに応じたイェフダ・シモン・<ガザ入植再興運動>活動家の一人は、「ガザは神が私たちに与えた土地、この地を他の人に与えることはできない」と、ユダヤの神を持ち出した。「ガザを更地にするためのパレスチナ住民に対するジェノサイド民族浄化をどう思うか?」という質問に、「そんなこと知ったこっちゃない、、どっか、<他の所>に行けばいい、、我々の目的はガザに帰ることだ、、ガザの海はきれいだよ!」と、のたもうた。ネタニヤフ・イスラエル首相とクシュナー・トランプ娘婿とムハンマド・モロッコ国王の間で<他の所>とは、モロッコ占領地・西サハラを指す。

③ まだまだ、ケッぱれ!!パレスチナと西サハラ:
 3月26日の国連定例記者会見で中国TVのデジ記者が、「今日も安保理加盟国が、安保理決議に拘束力を持たせるか否かについて議論を続けている。安保理決議は国際法であり、拘束力があると言ったではないか?」と質すと、副報道官は国連憲章第25条<国際連合加盟国は、安全保障理事会の決定をその憲章に従って受諾し、履行することに同意する>を紹介した。デジ記者が、「それは(第25条)拘束力があると言ってるのか?」と突っ込むと、副報道官は「:あなた自身の解釈にお任せ」と答えた。さらにデジ記者が、「アメリカは他国が出した決議に対し、いつも拘束力がないと言ってきた。アメリカが、この国連安保理決議2728にも拘束力がないと主張することは、国連安保理決議や安保理そのものを根本的に否定することになるのでは?」と、聞くと、副報道官は、「憲章の解釈は加盟国の判断だ」と、繰り返した。
 アマル・ベン・ジャマ・大アルジェリア国連大使は決議決定の後に、「国連安保理決議2728は、パレスチナの人々の希望を実現するための始まりに過ぎない。アルジェリアは、すべての当事者にこの決議を遵守させ、殺戮の即時かつ無条件停止をし、すべての人を苦しみから救い出したいと切望している」と語り、決議の履行を確保することは安保理の義務であると指摘した。さらに、アマル・ベン・ジャマ・アルジェリア国連大使は、パレスチナ国家が国連で完全かつ主権ある加盟国として承認されることを、求めた。現在のところパレスチナは、国連のオブザーバー国に甘んじている。32,623人(3月28日まで)の尊い命を犠牲にして、パレスチナはやっと国連での独立国家承認に向け一歩を踏み出した。またとないチャンスだ。
 己の保身のためガザ戦争とガザ・ジェノサイドを続けるネタニヤフ・イスラエル首相の嘘と策略を踏み潰して、パレスチナは次の一歩を踏み出そうとしている。ケッぱれ!パレスチナ!!
 パレスチナを追って、西サハラも独立に向け足踏みを始めた。ケッぱれ!西サハラ!!

 「イスラエルにはラファに向けて進む(大規模全面攻撃)以外選択肢はない」と公言するネタニヤフ・イスラエル首相は、国連安保理決議2728もIJC国際司法裁判所の命令も全く無視して、ガザ住民を虐殺し続け、援助物資の搬送を妨害し続けています。
「これまで(ハマスの)幹部らを数多く殺害してきた。ハマスのナンバー4とナンバー3もその中にいる。これからナンバー2とナンバー1を仕留める。勝利は手の届くところにある。向こう数週間だ」と、ネタニヤフは、3月27日にイスラエルを訪問した米超党派議員団を前に、豪語しました。 
 このユダヤ人、どう思いますか?
 
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「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。
著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー、SPS、
定価:本体1,800円+税、
発行人:松田健二、
発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話:03-3814-3861

同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。
 
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU

Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
「Last Colony in Africa]  英語版URL:   https://youtu.be/au5p6mxvheo
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十  2024年3月30日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
 
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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