トランプ米政権のケロッグ・ウクライナ・ロシア担当特使が、ウクライナに対して選挙を実施するよう要請したと、ロイター通信が1日に報じました。
トランプ米大統領は、「ウクライナはロシアになるかも?」と、米FOXニュースのインタビューで、ケロッと言いました。 「なるかも?ならないかも?」と呟きながら、トランプは大米代表団を「MSCミュンヘン安全保障会議」に乗り込みました。
①「ゼレンスキーは有能なセールスマン」トランプ:
ロイターによると、ケロッグ氏は「ほとんどの民主主義国家は戦時中でも選挙を行う。
私はウクライナもそうすることが重要だと思う」と主張したそうだ。ゼレンスキー大統領の任期5年は2024年5月で切れている。 ロシアはゼレンスキー閣下の大統領としての正当性に異議を申し立てている。
キース・ケロッグ元陸軍中将(81)は、国家安全保障問題担当副大統領補佐官やアメリカ国家安全保障会議(NSC)事務局長を歴任した安全保障問題に長けた重鎮だ。
2月11日、トランプ米大統領はベッセント財務長官をウクライナに派遣し、ゼレンスキー閣下と会談させた。トランプ大統領が軍事支援を継続する条件として取り引きを求めているウクライナ国内のレアアースなどの資源をめぐって協議を行うためだ。
トランプ政権はウクライナへの軍事支援を継続する条件として、ウクライナ国内に豊富にあるとされる重要鉱物のレアアースなどの権益を確保したい考えを強調した。レアアース取引の話は、大統領就任式前にゼレンスキー閣下が自らトランプに持ち込んだものだ。ただし、ゼレンスキー閣下が主張するレアアースの潜在地ウクライナは、現在、ロシア軍の支配下にある。
②「ウクライナはロシアになるかも?」FOXニュース2月10日:
2月10日、トランプ大統領は、FOXニュースのインタビューでウクライナについて「レアアースや石油、天然ガスなどとてつもなく価値がある土地を彼らは持っている。私たちは何千億ドルも投じているのだから、われわれの資金が確保されるようにしたい」と述べ、軍事支援の継続と引き換えに、レアアースなどの資源をめぐって何らかの合意を取りつけたい考えを改めて示した。「彼らは取り引きするかもしれないし、しないかも知れない。いつかロシアになるかもしれないし、ならないかもしれない」とも語った。
2月11日、国連安保理アリア式会議で、ロシア代表のドミトリー・ポリャンスキーは、ゼレンスキー政権が犯したとされる戦争犯罪の恐ろしい証拠を暴露し、ウクライナ軍がロシア人捕虜を拷問していると非難した。ポリャンスキーは、去勢、ひざまずき、処刑を含むネオナチの残虐行為を詳述し、これらの犯罪を無視した西側を非難した。プーチン大統領のロシアは、ウクライナ人捕虜を虐待したという疑惑を否定してきたが、前米政権を筆頭とする西側諸国は、相変わらずモスクワが組織的に虐待したと非難し続けた。NHKも12日、ウクライナメデイア支持続行を表明し、ロシア悪者説を固辞した。
MSC(ミュンヘン安全保障会議)に向けて、ゼレンスキー閣下は、「チェルノブイリ原発にロシア軍がドローン攻撃を行った」というアドバルーンを上げた。「ロシアがこうした攻撃を行っているといういかなる声明も、挑発や偽装である」と、ロシアのペスコフ大統領報道官は、危険な原発火遊びを止めるようにウクライナを諭した。
案の定、ゼレンスキー閣下は、安全保障としてNATO加盟、核兵器の供与、または10万人規模の派兵を要求した。すでにウクライナ側はどの地域に10万の部隊を展開するか、策定を進めているという。欧州全体では派兵についての合意はない。
MSCに先立ち米国のヘグセス国防長官が、ウクライナのNATO加盟はロシアとの紛争を解決する上で現実的な結果ではないと指摘し、これを退ける方針を示していた。また、ウクライナへの派兵を改めて拒否していた。
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NATO北大西洋条約機構の旗
③ MSC(ミュンヘン安全保障会議)、2月14日~16日:
2月12日、トランプ米大統領は、水曜日にウラジーミル・プーチン大統領と「長く(90分)、非常に生産的な」電話会談を行い、ウクライナでの戦争を終わらせるための交渉を開始することに合意したと述べた。トランプ米大統領は自身のTruth Socialプラットフォームへの投稿で、「自分とロシア大統領がそれぞれのチームが直ちに交渉を開始することに合意した」と述べ、お互いにそれぞれの首都を訪問するよう招待した。」と述べた。その後、ゼレンスキー閣下は、トランプ氏と<永続的で信頼できる平和>について話し合ったと述べた。
トランプ大統領は13日、ホワイトハウスで記者団に対し、「ミュンヘンで会議がある。ロシアもわれわれとともに行く。ウクライナも招待されている。誰が行くかは正確にはわからないが、ロシア、ウクライナ、そしてアメリカから高官が参加する」と述べた。
その後、トランプ大統領はインドのモディ首相との会談の冒頭でも、「あす(14日)、ミュンヘンで会議がある。来週にはサウジアラビアで会議があるが私やプーチン大統領ではなく高官が参加する。ウクライナもそこに加わるだろう。戦争を終わらせられるかどうか見てみよう」と述べた。
2月14日からミュンヘンで始まった対話による平和MSC(ミュンヘン安全保障会議)に、トランプ米大統領は、JDバンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官、ピート・ヘグセス国防長官、ケロッグ米国ウクライナ・ロシア担当特使を送った。
14日の午前に、JDバンス副大統領はミュンヘン安全保障会議で、アメリカのNATO同盟諸国に向かって演説した。「トランプ米大統領とプーチン露大統領が電話会談を行い、両首脳がロシア・ウクライナ戦争の解決策を見出すことを約束したことを受けて、ウクライナの未来が議論を支配することになりそうだ。」と、バンス副大統領は語った。 バンス・ゼレンスキー会談は、キエフ・ポスト紙によると、「ウクライナが米国側の主要なパートナーシップ覚書をまとめたため」一旦延期された後、再開されたそうだ。
2月14日午後の国連定例記者会見でイボンヌ記者が、「J・D・バンス米副大統領は、今朝、ヨーロッパの指導者たちに、ヨーロッパに対する最大の脅威は、ロシアや中国のような外部ではなく、移民や言論の自由の制限に関する国内問題だと語った。事務総長は彼が正しいと思っているのか?」と聞いた。「事務総長は、私たちは世界的に大きな不確実性の瞬間にあると考えており、すべての加盟国が、すでに存在する国連の構造を通じて建設的に協力し、すべての課題に対処することを願っている(?)」と、報道官ははぐらかした。
ロシアは2014年、ウクライナ南部クリミアを一方的に併合したことを受け、G8の枠組みへの参加資格を剥奪されたままになっています。
トランプは1次政権でもロシアのG7復帰を目指しましたが、実現できませんでした。 石破首相との初会談で「アビ~」と、安倍元首相の名を愛おし気に呼び続けたトランプは、「日本の晋三は私のG8案に100%同意していた」と、2月13日に再提案しました。
G7とNATOに巨額の投資をしてきた日本、採算があるのかも?ないのかも?? 覚束ない限りです、、
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同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。 「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。 「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十 2025年2月15日SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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