トランプ米大統領が己の思いつくまま発信する言葉に、「Oh NO !! オー、ノー!!」と、世界中で声が上がっています。 しかし、「ノー」の声は届かず、トランプは毎日毎日、嬉々としてトランプ・ワンマンショーを、ホワイトハウスをスタジオにし楽しんでいます。
大迷惑を被っている世界の庶民は、「ウクライナ戦争もガザ戦争も関税戦争も、全て空手形でなぎ倒そうとするトランプは、結局、ユダヤ財閥にノーと言えないのだ」と、トランプのアキレス腱を突っついて、憂さを晴らすしかないようです。
① アメリカの軍資金に<YESイエス>のゼレンスキーとネタニヤフ:
2025年3月11日、ウクライナ戦争の停戦に関して、アメリカとウクライナの高官協議がサウジアラビアのジッダで行われた。アメリカが提案した30日間の一時停戦をウクライナが受け入れ、会談に参加したウオルツ大統領補佐官は、一時停止していたウクライナへの情報共有を直ちに解除し、ウクライナへの軍事支援を再開すると発表した。
同日の3月11日、トランプ米大統領はホワイトハウスで、「今度はロシアに行かないといけない。プーチン大統領も同意してくれることを期待している」と語り、ゴルフ仲間で不動産屋のウィトコフ大統領中東担当特使を、3月13日、ロシアに派遣した。トランプ特使はモスクワに約半日間滞在した。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、特使との接触は非公開形式で行われたと、明かしている。一方、プーチン大統領は、サウジアラビアのサルマン皇太子と電話会談し、原油価格の安定と供給量の調整を目的とした国際機構「OPEC+」内の合意やウクライナを巡る交渉について議論していた。
アメリカの軍資金なしで戦えないゼレンスキーは、「アメリカにYESイエス」だ。アメリカの軍資金なしで闘えないのは、イスラエルのネタニヤフも同じだ。アメリカ提案の停戦合意第2段階に進むことを極力避けつつ、相変わらずガザ攻撃を続けている。それでも、ノーベル平和賞狙いのトランプは、停戦に向けてウィトコフ中東担当大統領特使を仲介国カタールに送った。不承不承、ネタニヤフもモサド秘密諜報機関をカタールに派遣した。
ユダヤ人のゼレンスキーとネタニヤフは、アメリカの金にYESイエスだ。金の出所が自分たちの仲間<ユダヤ財閥>であることを承知しているので、遠慮なく、イタダキマース!
② アメリカの武器にノーのアメリカ・コロンビア大学:
2025年3月8日、米コロンビア大学で反イスラエルの抗議デモを扇動したと、パレスチナ人の同大学大学院生マフムード・カリル氏を、ICE(移民税関捜査局)が逮捕した。
CNN米テレビやデモクラシーナオTVに出演したカリルさんのラムジ・バッセム弁護士は、「カリルはコロンビア大学所有の集合住宅に妊娠中のアメリカ人女性と住んでいた、ICEの私服2人が学生ビザの期限切れを理由に、住宅を襲い逮捕しようとした。奥さんがカリルのグリーンカードを提示すると、慌てた私服はICE本部に連絡を取り、ICEは国務省に相談し、国務省がカリルのグリーンカードをその場で無効にするという措置を取り、カリルを連行していった。奥さんから連絡を受けて、ICEにグリーンカード無効の書類を転送するよう求めたが、無視された。」と、不法逮捕の詳細を明かした。そして弁護士は、「これは、学生運動と政治的言論に対する公然の弾圧だ。昨年、イスラエルのガザ攻撃を批判したコロンビア大学の学生を弾圧した、あの政府当局の暴挙に匹敵する。米政府は、移民管理を言論弾圧の道具として利用している、、」と、トランプ政権を批判した。
カリルは現在、ルイジアナ州の施設に勾留されている。当初連行されたニュージャージー州から複数の施設を転々とさせられたといい、弁護を担当する弁護士との面会を難しくする狙いがあったと支援団体は見ている。 ニューヨーク市では10日の午後、カリルの釈放を求める数千人の抗議デモが起こった。
記者会見でコロンビア大学教授のナデイア・アブ・エルハジは、「カリルは昨年の春ごろからガザ停戦を求める平和運動に参加してきた。ICE当局がいうハマスと連帯する活動家ではない」と語り、カリルの釈放を求めた。同じくコロンビア大学教授で、イスラエル・ユダヤ研究家のユダヤ人イーノン・コーヘンも、「コロンビア大学では、イスラム教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、シーク教徒、そして無宗教の者と、様々な人々が学んでいる。祖国の安全は我々の安全に繋がる」と、アメリカが支援するイスラエルのガザ戦争を非難し、学生の逮捕という政府機関の挑発を糾弾した。
トランプ大統領はカリルさんの逮捕を「これから逮捕される多数の中の最初の逮捕者」とし、国土安全保障省は9日夜、「反ユダヤを禁じたトランプ大統領の大統領令に従い、国務省およびICE(移民税関捜査局)と連携して、元コロンビア大大学院生マフムード・カリルを逮捕した。カリルはテロ組織に指定されたハマスと連帯する活動を主導した」と、Xに投稿した。
3月13日、ニューヨークにあるトランプ・タワーのロビーが、「カリルを釈放しろ!」「トランプはイスラエルに兵器を送るな!!」と叫ぶデモ隊に占拠され、98人が逮捕された。デモを組織したのは、ガザ・ジェノサイド反対を訴えるユダヤ人のグループだった。

トランプタワーのロビーを占拠し、逮捕されていくユダヤ人活動家 T シャツに、STOP Arming Israeru (イスラエルの武装化を止めろ)とある
③ アメリカにノ―といえるか?日本は:
3月6日、トランプ米大統領は日米安保条約について、「われわれは日本を守らなければならないが、日本はわれわれを守らない」と不満を漏らした。1期目の2019年6月にも、安倍晋三首相(当時)との会談で「不公平な合意だ。われわれが攻撃されたとき、もし米国が彼ら(日本)を助けるなら、彼らも米国を助ける必要がある」と発言していた。
2月14日、カナダで開かれていたG7(先進7カ国)外相会合の隙間をぬって、岩屋毅外相とルビオ米国務長官が短い会談をした。岩屋外相は、鉄鋼製品とアルミニウムへの関税措置から日本を除外するよう申し入れたのに、日本が対象となったことに遺憾の意を伝えた上で、相互関税や自動車に対する関税も含め、日本を対象から除外するよう改めて申し入れた。ルビオ米国務庁長官は、「ワシントンに言っとく」と、答えた。
中谷元防衛相とヘグセス国防長官は4月上旬に東京で会談する予定で。日本側はこれらの機会を通じ、日本の防衛力強化の取り組みを説明し、同盟の重要性を強調したいそうだ。が、、
因みに、トランプ外交を決定しているのはルビオ国務長官でなければ、国防を仕切っているのがヘグセス国防長官でもない。ホワイトハウスの補佐官と言われる無数の大統領取り巻きとユダヤロビーイストがトランプの耳に囁きトランプを操作しているとか? 正攻法の日本外交には太刀打ちできないものがある。
3月11日に関税措置に関する協議のため首都ワシントンを訪れた武藤容治経済産業相は、ラトニック商務長官、グリア米通商代表部(USTR)代表ハセット国家経済会議(NEC)委員長などに日本の関税免除をお願いしたが、3月12日、アメリカは予定通り鉄鋼・アルミニウムに対する25%の関税措置を、日本も含めて発動した。
こんな調子だから、いつトランプ米大統領が、「日米安保条約、止~めた!」と言い出しても不思議はない。その時日本は、「上等だ!止めようじゃないか11と、アメリカ安保に「NOノー」と言えるのか?
この際だから、ぜひ、「Noと言える日本」になって欲しい。
1989年、盛田昭夫氏と石原慎太郎氏のエッセイを交互にし編集し、「Noと言える日本」と言う本を光文社が出版しました。 ニューヨークに長期在住しソニーを大成功させた盛田氏は、アメリカ企業の悲劇的な欠点を指摘し、「アメリカが日本の地位を認めていないことはアメリカや世界の経済によからぬ結果をもたらすだろう。」と予言しています。
自己主張とハッタリが目立つ石原氏のエッセイですが、「日本は日米安全保障条約を終わらせ、自衛すべきだ。この方が安く済み、アメリカへの依存もなくなる」という説は、まさに旬ですね!
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「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。 著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー、SPS、 定価:本体1,800円+税、 発行人:松田健二、 発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話:03-3814-3861
同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。 「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。 「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十 2025年3月15日 SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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