7月4日は、アメリカの独立記念日です。 アメリカが、植民地支配国イギリスから独立したこの記念日を、ニューヨークやワシントンなどの大都市では、中国産の花火を打ち上げて祝います。 今年はロサンジェルスで、花火による火事が起こりました。
7月5日は、アルジェリアが植民地支配国フランスから独立した独立記念日です。
7月10日、アルジェリアは独立記念日を大阪兵庫万博ナショナルデーで、祝います。
① 7月5日、アルジェリア独立:
7月3日、「アルジェリアは7月5日、独立63周年と国家主権の回復を祝います。この日は、独立を勝ち取ったアルジェリアが、国民的総意に基づいた、新たな国家開発計画を続ける中で、正義と平等の価値に基づく輝かしい解放戦争の成果を、歴史を引き継ぐ全ての世代が思い起こすことができる、記念の機会でもあります」と、APS(アルジェリア・プレス・サービス)アルジェリア国営通信が発表した。

熾烈な長い独立戦争を勝ち抜き、フランス植民支配国を追い出した 喜びに沸くアルジェの市民たち
フランスの植民地だったアルジェリアでは、1948年にベン・ベラの指導で民俗解放戦線(FLN)が結成され、1954年11月1日に武装闘争を開始し、フランス系白人入植者(コロン)とフランス軍を相手に激しい独立戦争を展開していった。FLNのテロに対して、フランス人入植者も残虐報復テロを行い、戦争は凄惨な様相を呈していった。フランス本国政府は1957年1月に悪名高い落下傘部隊を送り込んでアルジェを制圧し、大規模なゲリラ掃討作戦を展開し、独立運動を抑えつけた。1958年11月、FLNはカイロでアルジェリア臨時政府を樹立せざるを得なくなった。
一方、フランスでは1958年にド=ゴールが復活して首相となり、ついで大統領となって第五共和政を成立させた。ドゴールは1961年にアルジェリア独立を承認する国民投票をやった。1962年にフランス政府とアルジェリア臨時政府との和平協定(エヴィアン協定)が成立し、アルジェリア戦争は終結した。FLNは、1962年7月3日にアルジェリア民主人民共和国を樹立した。150万人以上の犠牲者を出して、アルジェリアは独立戦争に勝った。負けたフランスは独立戦争という言葉を嫌い、1999年になるまで「北アフリカにおける秩序維持作戦」と呼ばせていた。
<ケチでずる賢い>フランスは、1960年2月13日、当時の植民地サハラ砂漠で核実験を開始した。被爆者たちが賠償を求めたが、賠償金を払いたくないフランスは2009年12月22日になるまで、核実験を否定していた。
② 変わらぬアルジェリアの国際支援:
<大きく美しい>トランプ減税法案がアメリカの上院下院で可決され, 「この法案はこ国をロケットのように変身させる」と、トランプ米大統領は鼻を膨らませ、「これはこの国にとって素晴らしい法案になる」と、記者団に向かって自画自賛した。ルビオ米国務長官は<大きく美しい>法案に則って、「US AIDを始め、アメリカの様々な国際援助を廃止ないしは大縮小する」と発表した。180度変わったアメリカの国際支援とは対照的に、アルジェリアはパレスチナや西サハラなどの弱い人々、貧しい人々を思いやり、国際支援にますます力を注いでいく。
アルジェリアの国連常駐代表、アマル・ベンジャマは7月2日、国連安保理でガザの子供たちが直面している壊滅的な状況について警告し、パレスチナ領土を巻き込んでいる前例のない危機に対する<より積極的な>対応を安保理メンバー国に要求した。
「2023年10月7日以降、パレスチナのガザ地区に対するイスラエル・シオニストによる大量虐殺攻撃で、ガザ市民の死者数は57,130人、負傷者数は135,173人に上った。その大部分は女性と子供だ」と、パレスチナの保健当局の発表として、APSアルジェリア・プレス・サービス」は7月3日の今日もガザの惨状を報じている。
アルジェリアの砂漠で50年にわたりテントを張らせてもらい、物資援助を受けている西サハラ難民政府のブラヒム・ガリ大統領は、「2019年の大統領選挙が、アルジェリアの転換点となったことは、間違いありません。あなたの賢明なリーダーシップの下でアルジェリアが目覚ましい変革を遂げ、市民間の相互信頼を強化し、主要なプロジェクトと抜本的な改革により、あらゆる分野で有望な展望を開き、地域、大陸、国際舞台でのアルジェリアの地位と役割を強化しました。」と、感謝の意を込めてアブデルマジド・テブン・アルジェリア大統領にアルジェリア革命記念日の祝辞を送った。
③ アルジェリア・ナショナルデーにおこしやす!:
アルジェリア独立記念日に向けたアブデルマジド・テブン・アルジェリア大統領の序文を以下に紹介する。
「私たちは、独立記念日と国家主権の回復から63周年を迎えます。この日、卑劣な植民地主義の勢力は、愛国的な献身とアルジェリアを解放するための揺るぎない決意で心を一つにした勇敢な人々の反撃を食らい、敗北して撤退し、私たちの神聖な故郷から追い出されました。この輝かしい記念日を祝うにあたり、私たちは、植民地主義とその専制的な勢力に対する無私の闘争において、さらなる勝利を達成するまで、勇敢な殉教者による不滅の叙事詩の記憶を生かし続けます。」
大阪兵庫万博のアルジェリア・ナショナルデーは10月10日だ。
NHK万博情報によると、「アルジェリア・パビリオンはアポなしパビリオンで、現時点では予約なしで入れそうです。が、念のため事前に確認してください。▽関西パビリオン、▽パナソニックグループパビリオン「ノモの国」、▽電力館 可能性のタマゴたち、▽GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION、▽国際赤十字・赤新月運動、▽Better Co-Being、▽いのちの未来、▽いのち動的平衡館、▽EARTH MART、です。
当日登録は会場に入った10分後から、スマートフォンや、会場内の「当日登録センター」にある端末を使って、1つずつできる仕組みになっています。」とある。
アルジェリア・ナショナル・デーのハイライトは、午前11時から12時に行われる記念式典で、ナディル・ラルバウイ・アルジェリア首相が遠いアルジェリアから飛んできてくれる。
イベントの見ものは?見てのお楽しみ、、筆者も知りません。
万博アメリカ・ナショナルデーは、特別ゲストを招き7月19日に開催されるそうです。 トランプ米大統領はこれまでも、スマートフォン、ゴルフクラブ、聖書、仮想通過、、
等々 たくさんの商品を開発しています。 7月1日には、自身のソーシャルメディアで、男性用コロンと女性用香水を、「トランプ・フレグランスが登場した。勝利、強さ、成功を象徴する『ビクトリー45―47』という名前だ」と、宣伝しました。
トランプ米大統領殿、万博アメリカ・ナシュナルデーに、おこしやす!
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「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。 著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー、SPS、 定価:本体1,800円+税、 発行人:松田健二、 発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話:03-3814-3861
同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。 「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。 「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十 2025年7月5日 SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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