2012年からモロッコの拒否で暗礁に乗り上げていた「西サハラ和平交渉」が、再開されることになりました。 国連・ヌーン・レイリー・ㇷ゚レス・ブリーフィングで正式発表がありました。 【西サハラ最新情報】245では、このニュースをお送りします。
2018年1月23日(日本時間1月24日早朝)の国連ヌーン・デイリー・ㇷ゚レス・ブリーフィングで国連事務総長報道官ステファン・ドゥジャリクが、西サハラに関する発表をした。ステファン報道官は、「あなた方仲間の一人からの質問を受けて、我々は、国連事務総長西サハラ個人特使のホルスト・ケーラーが両当事者会談を開催することを確認した。彼は、両当事者と近隣諸国を交えてこの1月と2月に会談をするつもりだ。彼は、モロッコ外務大臣ナセル・ブリタとポリサリオ戦線事務総長(西サハラ難民大統領)ブラヒム・ガリと、アルジェリアとモーリタニアの外務大臣に招待状を出した」と、報告した。
ある記者が、「ケーラー氏の会談に関して、参加者たちはニューヨークにやってくるのか、それともどこかに出かけるのか?」と、聞いた。ステファン報道官は、「ベルリンだ」と答えた。「ベルリン?」と記者が問い質したのに対しステファン報道官は、「そう」と答えた。
リー記者が、「あなたに聞きたいんだが、ケーラー氏のこれらの会談をベルリンでやるということは、よく知らないが、、彼の拠点はベルリンにあるということに他ならないのではないか?そこには、彼自身の事務所に国連機関があって、そこでこの一連の会談を行うのか?彼は国連常駐事務所を持っているのか?どうなっているんだ?」と、聞いた。ステファン報道官は、「私は、どこでやるのか、詳しいことは知らない。もしかしたら、ドイツ政府が場所を提供するのかもしれない、、」と、詳細を避けた。
1月23日付けのMWN(モロッコ世界ニュース)が、「西サハラ紛争の直接交渉を開催するために努力を続けている国連事務総長西サハラ個人特使ホルスト・ケーラーは、両当事者との個別会談をドイツ・ベルリンで1月24日から26日にかけて企画し、両当事者を招待した」と、報道した。さらにMWNは、「会合は個別におこなわれる、、直接交渉をポリサリオ(西サハラ)側は歓迎しているが、モロッコ側は渋っている」と、言及した。
一方、ポリサリオ戦線(西サハラ難民政府)は、声明を出していない。
1月30日には、エチオピア首都アジスアベバにあるAU(アフリカ連合)本部で、AU首脳会議が開催されます。 モロッコ国王モハンマドⅥ世も西サハラ難民大統領ブラヒム・ガリも、そして国連事務総長アントニオ・グテーレスも参加します。 これから両当事国の首脳二人は、色々な国際会議で同席することになります。 会議場でなくても宴席でもいい、トイレでもいい、、その気になれば、両首脳会談のチャンスはどこにでも転がっています。 ぜひ、直接対談にチャレンジしてみてください。
国連事務総長西サハラ個人特使ホルスト・ケーラー元ドイツ大統領
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2018年1月24日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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