SJJA&WSJPO【西サハラ最新情報】261 モロッコ産フェイク情報

 よくもまあ~ モロッコ外務大臣殿は、次から次へとフェイク情報を流すもんだと、その創作能力に感心してしまいます。 4月初めは<国連攻撃>、5月初めは<イラン断絶>と、毎月初めにサプライズ・イベントとフェイク・ニュースを出し続けています。 6月初めは何が飛び出すんでしょうね?!

モロッコのマスコミが流しているフェーク・西サハラ難民キャンプ、

この写真をモロッコは、難民政府による難民虐待非難材料に使っている

 

実際の西サハラ難民キャンプ。テントの大きさも形もモロッコ産フェイク写真とは違うし、泥小屋の方が多い。

(1)モロッコ、イランと断交:
 2018年5月1日、突然、「イランと国交断絶」と、モロッコ外務大臣ナセル・ブリタが宣告を下した。「西サハラ独立運動組織にイランとヒズボラが武器援助をしている」というのが断行の理由だ。これに対して、イランもヒズボラも武器援助を否定した。西サハラ側は、「イランには大使館を置いていたが、資金不足と人手不足で廃館、ヒズボラの幹部にはまだ会えてない。モロッコはサウジアラビアの圧力でイランを断絶しただけだ。渡りに船とばかり、イランと西サハラ武器援助のフェイクニュースを付け加えて、西サハラとの交渉ボイコットの言い訳を、新たにでっち上げようとしている」と、非難した。アルジェリア外務省はアルジェにあるモロッコ大使に、「モロッコとイランの国交断絶に関して、モロッコ外務大臣が発言した根拠のない理由は、アルジェリアとして受け入れるわけにはいかない。暗にアルジェリアを中傷しているのが明確だからだ」と、正式に抗議した。
 モロッコは、ヒズボラの武器供与の証拠を捏造できなかったようだ。それに代わって、「駐アルジェ・イラン大使館経由でヒズボラ戦闘員を西サハラ難民軍に送り込み、軍事訓練をした」と、もっともらしい写真を載せ、もっともらしい戦闘員ともっともらしい現地レポーターの証言を発表した??そんな証拠、わたしにもできます!やんけ!!

(2)日本主催 日本アフリカ経済会合:
5月3日、NHKが、「日本アフリカ官民経済フォーラムが南アフリカで開かれ、ラマポーザ大統領が、日本の政府や企業の関係者を前に“今こそ日本企業がアフリカ大陸での存在感をさらに高めるべきだ”と訴えました。 ヨハネスブルクで3日に開会した「日本アフリカ官民経済フォーラムには、日本やアフリカ各国の企業や政府関係者などおよそ1800人が参加しました。会議の冒頭で、世耕経済産業大臣は“日本企業のアフリカへの進出数は、この5年で2倍以上に拡大したものの、アジアなど他の地域と比較すると、日本の進出はまだ限定的な状況です”と述べ今後も成長が見込まれるアフリカへの日本企業の進出を政府としても積極的に支援していく考えを強調しました」と、報じた。
 同じく5月3日、西サハラ難民政府は「南アフリカ後援の日本アフリカ官民経済フォーラムが、日本政府とJETROによって5月3日と4日に開催された。アフリカ政府代表と日本企業関係者が集まり、アフリカ日本の経済発展対策を討論した。西サハラ難民政府は
ワリド・サレク外務大臣とマミ・ブラヒム南アフリカ大使などをフォーラムに派遣した」と、発表した。

(3) モロッコ宣伝工作の狙いは?:
 モロッコの狙いは、「西サハラ難民政府はヒズボラやイランと繋がるテロ組織」というレッテルを貼ることにある。最終目的はアメリカ トランプ政権に<テロ組織>の指定をしてもらうことだ。トランプ大統領がいかにスキャンダルまみれになろうが、アメリカのトップにいる限りトランプ大統領が世界を動かせる。4月末に、フランス大統領マクロンとドイツ首相メルケルが相次いでトランプ大統領詣でをし、イラン核合意からの離脱をしないよう説得した。イラン核合意とは、2015年にイランと欧米6か国が結んだ核合意を指す。核合意は5月12日に期限切れとなり、トランプ大統領はそれまでに態度を決めなければならない。イランの仇敵イスラエル首相ネタニヤフは5月1日、「イランの隠れ核兵器開発証拠」を捏造し公開講演して、トランプ大統領にイラン合意からの離脱を促した。5月1日のモロッコによるイラン断絶宣告は、この好機を狙ったトランプに対するゴマ擦り外交だ。トランプ大統領は、5月7日に始まる一週間を<スモールビジネス週刊>と名づけた。すかさず、モロッコは5月10日に<アフリカの未来を磨く・スモールビジネス・チャンス>サミット会議を、ワシントンDCで主催する。これも、トランプ大統領ゴマ擦り外交なんだろうか?
 アメリカにテロ組織と指定してもらったら、モロッコとしては、もう大っぴらに西サハラ難民政府を潰しテントを焼却し難民を大量虐殺できるのだ。大惨事をモロッコが起こす前に、国連は事実を世界に告げてください。トランプ大統領はモロッコに、「和平交渉へ戻れ!」と、喝を入れてください。

 テロ支援国家のレッテルは、モロッコ人ISテロリストをヨーロッパに送り、ハシッシ麻薬を世界に拡散させているモロッコにこそ、貼るべきだと思います。 濡れ衣を着せられた西サハラ難民キャンプの人々を映像で紹介します。 ユーチューブの「ラストコロニー西サハラ」で検索するか、下記のアドレスで入ってください。

Youtube URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo

WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之     2018年5月6日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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