米中間選挙から3夜明けた⒒月9日、CBS米TVは、「♠米大統領レファレンダムで、アメリカ国民は完全に分断」と、投票結果を分析しました。 レファレンダムとは人民が直接投票をして、イエスかノーかを決める究極の民主主義です。 結果がどうなるかは、やってみないと分からない、、、民主主義を崇める国際社会は、レファレンダムを大いに推奨しましょう!
オバマ前大統領の中間選挙スローガンを借用して、「ゴー レファレンダム!」
(1)ニッキー・ヘイリー米国連大使の更迭:
「ニッキー・ヘイリー米国連大使の退陣は本当に残念だ」と、オマル・ヒラール・モロッコ国連大使が、今年いっぱいで辞任する彼女を惜しんだ。なぜか? 2018年11月5日にMWNモロッコ世界ニュースが、「♠の娘イヴァンカや♠の娘婿クシュナーと親しいニッキー・ヘイリーは、米政権の政策を飛び越えて独自の国連外交を展開することができた。そのニッキーを味方につけたモロッコは、モロッコ有利に国連安保理を遠隔操作できた。その好例が、モロッコの言い分を盛り込んだ2017年4月末の国連安保理ミヌルソMINURSO(国連西サハラ人民投票監視団)決議だった」と、モロッコ無念の理由を解説している。そのうえでMWNモロッコ世界ニュースは、「ニッキーの後任者にモロッコ国連活動の命運がかかっている」と、懸念している。2016年の大統領選挙で、モロッコは♠の対抗馬ヒラリーク・リントンの大統領当選に賭け、クリントン財団と約1,200万$のやり取りをしたた。そのことをボブ・ウッドワード・ワシントンポスト主幹に質問したフォックス・ニュースTVに対して、「これは賄賂になる」と、♠候補に有利な発言をした。その彼は、今、<恐怖>を出版して、♠米大統領弾劾の急先鋒に立っている。
新米国連大使が就任する2019年には、ニッキ―更迭の真相が明らかになってくるのでは?、、
(2)フランス・モロッコが占領地で経済フォーラム 、そして、国王演説:
2018年11月2日から11月4日にかけて、モロッコ占領地・西サハラの首都ラユーンで、モロッコの旧宗主国フランス主導の下、経済フォーラムが開かれた。<緑の行進>記念祭のプレリュードだった。
CORCAS(王立サハラ問題諮問評議会)は、「モハンマドⅥ世モロッコ国王陛下による、モロッコ・サハラ治世の素晴らしい成果」と、経済フォーラムを絶賛した。
西サハラ難民政府は、「西サハラはモロッコ・サハラではない。国連や国際社会が規定している被植民地域で、モロッコの占領地だ。モロッコの勝手な経済活動は国際法違反だ」と、強く抗議した。
11月6日、緑の行進の記念日に、モハンマドⅥ世モロッコ国王陛下は、改めてモロッコ領土内でのサハラ自治州案を強調した。
これに対して西サハラ難民政府は、「西サハラはモロッコ領土ではない」と、非難した。
但し、両当事者ともども、西サハラ紛争を早期解決しようする国連事務総長と国連事務総長個人特使の努力を認め、協力を表明している。
11月7日の国連定例記者会見で、モロッコ派のアバデイ記者が「モロッコ国王モハンマドⅥ世陛下が(ラウンド)テーブルを念頭にして、アルジェリアに重要な働きかけをされた。国連事務総長の見解は?」と、<西サハラ問題をアルジェリアとモロッコで解決>というモロッコ提案へ水を引いた。ステファン事務総長報道官は、「モロッコ国王が隣国アルジェリアと仲良くやっていこうと呼びかけるのは歓迎だ。注目したいのは、国王が、ホルスト・ケーラー国連事務総長個人特使が主催する12月5日,6日のジュネーブ・ラウンドテーブルに、支持表明したことだ」と、モロッコの誘導を外した。
モロッコは再開する西サハラ交渉の席から西サハラ代表を排除して、モロッコ+アルジェリア+国連の三者で話を進めようと企んでいる。
緑の行進とは、1975年11月6日に故ハッサン二世モロッコ国王の命令で、当時のスペイン領西サハラの国境にちょっとだけ踏み込み、直ぐに退散した官製デモ・イベントを指す。このデモの後、モロッコはモーリタニアを誘って当時の西サハラ宗主国スペインとの三者で11月14日に秘密協定を結び、西サハラを手に入れた。モロッコは、あれから43年経って、<柳の下のドジョウ>を狙っている。
(3)西サハラ・レファレンダム:
レファレンダムは代議員民主主義の欺瞞性に対抗する、直接民主主義だ。人民が直接投票で人民の重大案件を決める。その地域の人々が置かれた状況で、県民投票、島民投票、州民投票と、呼び名は異なってくる。
*沖縄の県民投票
2018年10月31日、沖縄県は、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画の賛否を問う県民投票条例を公布した。投票日は今後、玉城(たまき)デニー知事が決めるが、条例は公布から6カ月以内の実施を定めている。辺野古の埋め立ての是非を「賛成」「反対」で問う。「賛否いずれかが有権者の4分の1を超えた場合、知事は日米両政府に結果を通知する」と、条例は定めている。
*ニューカレドニアの島民投票
2018年11月4日、 「天国にいちばん近い島」と異名を取る南太平洋のニューカレドニアで、11月4日、フランスからの独立の賛否を問う住民投票があった。独立反対が56.4%、独立賛成は43.6%。投票率は約80.6%と高水準だった。独立派「カナク社会主義民族解放戦線」(FLNKS)は負けたが、反対が7割との予測に反して善戦した。
*スペイン・カタルーニャの州民投票
2017年10月1日、カタルーニャ州民は州民投票でカタルーニャの独立を選んだ。しかし、スペイン政府本庁の強硬な弾圧で、独立派幹部は逮捕され州民が選んだ初代大統領プチデモンは、亡ベルギーに亡命したままだ。が、2018年6月に左派のペドロ新スペイン首相が選ばれてから、カタルーニャ独立運動は盛り返した。そのカタルーニャ州政府を、西サハラ難民政府婦人部が表敬訪問し、お互いの独立に向けて激励し合った。写真は西サハラ婦人連盟ハデイジャ・ムフタ―ル(中央)一行を迎えたカタルーニャ政府外渉局長マニュエル・ベイラ氏たち。
西サハラ婦人連盟ハデイジャ・ムフタ―ル(中央)一行を迎えたカタルーニャ政府外渉局長マニュエル・ベイラ氏たち
11月2日、仏紙ルモンドのインタヴューで、モロッコ外務大臣ナセル・ブリタは、「いかなる場合も、レファレンダムに繋がる議論には応じない」と、否定的ではあるが、<レファレンダム>という言葉を口にしました。 MWNモロッコ世界ニュースでも、「ミヌルソMINURSO(国連西サハラ人民投票監視団)採決後の締めくくり演説で、何故、安保理メンバーの国々は<レファレンダム>を口にしなかったのだ?」と、いぶかしがる論評を展開しました。 レファレンダムを厭うモロッコからの発言ですよ?? もしかしたら、モロッコはレファレンダムも視野に入れ、その対応策を考え始めたのかもしれないですね??
レファレンダムでモロッコが負けるとは、限りません、、
人民の人民による人民のための民主主義は、人民投票以外にありません。
Youtubeにアップした「人民投票」(Referendum)のご案内です。
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いいたします。
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2018年11月9日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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