「イスラム断章」 われわれ現代の日本人は宗教を無視したような生き方ができる。よく言われるように、結婚式はキリスト教式で挙げ、葬式は仏教の坊さんにお経を上げてもらう。何かの折に神社を訪れれば二礼二拍手の拝礼も欠かさない。だ
本文を読む伊藤力司の執筆一覧
当面シリア・アサド政権の存続を許容か - ロシアとフランスがシリア領内ISの拠点を空爆 -
著者: 伊藤力司このところEU(欧州連合)は、トルコからギリシャに渡りバルカン半島を北上して欧州諸国に押し寄せるシリア難民に忙殺されている。中東で枢要の地を占めるシリアでは2011年の春以来4年半に及ぶ戦乱が続いており、総人口2200万
本文を読む戦後70年、日本に民主主義革命成る - 老若男女は安保法案が戦争法案であることを見抜いた -
著者: 伊藤力司雨模様の8月30日国会議事堂を包囲した12万の人々に世界的音楽家の坂本龍一さんは、ラウドスピーカーを通じて語った。「僕たちにとって、イギリス人にとってのマグナカルタ、フランス人にとってのフランス革命に近いことが、ここで起
本文を読むニクソンは“名誉ある撤退”を実現したが -サイゴン解放40年(下)-
著者: 伊藤力司1968年1月31日は旧暦の1月1日だった。テトというのはベトナム語で正月を意味する。ベトナムでも正月は最大の祝日で、前年までは事実上の“正月停戦”が実行されていた。その虚を突いて解放戦線は南ベトナム全土で軍事攻勢を掛け
本文を読むベトナム人民がドルの威信を傷つけ、世界を変えた -サイゴン解放40年(上)-
著者: 伊藤力司きょう4月30日はサイゴン解放40周年に当たる。40年経つと、サイゴンと言っても分からない人が多くなった。若い人たちにはホーチミン市と言ったほうが通じる。1960年代に世界を揺るがせたあのベトナム戦争は、1975年4月3
本文を読む辺野古問題で沖縄県民への連帯を強めよう -世界平和アピール七人委員会が訴え-
著者: 伊藤力司世界平和アピール七人委員会は4月22日、「辺野古問題を直視し、沖縄の人たちとの連帯を強めよう」と題するアピールを発表した。 アピールは、昨年沖縄で行われた名護市長選、沖縄県知事選、衆議院選挙の3選挙で示された民意に沿
本文を読むキリスト教圏とイスラム世界の関係はややこしい -あい次ぐテロ事件の背後にあるもつれ-
著者: 伊藤力司イスラム国に日本人が人質として捕らえられ、生死の淵に立たされるという危機が起きた。これまでイスラム過激派のテロ事件の渦中に日本が立たされることはなかっただけに、われわれ日本人は宗教的対立に比較的無関心で来られた。この機会
本文を読む諸悪の根源はアメリカの軍産複合体 -第2次大戦後の世界は戦争と危機の連続-
著者: 伊藤力司第2次世界大戦が終わって70年。この間日本は憲法9条のおかげで戦争をしないし、戦争に巻き込まれない平和国家として過ごすことができた。ところが世界を見渡すと、戦争や戦争一歩手前の危機に見舞われなかったことのない70年だった
本文を読む亀裂深いアメリカ-超大国の傷口拡大 -オバマ民主党が中間選挙に大敗-
著者: 伊藤力司11月4日に行われたアメリカの中間選挙でオバマ民主党が大敗、野党共和党が下院だけでなく上院でも多数を制したことは、この国の亀裂が深いことを浮き彫りにした。2008年の大統領選挙でオバマ民主党が「チェンジ」を訴えて史上初の
本文を読む「票より権威」のタイ式民主主義はおかしい -繰り返すクーデターの背後にあるもの-
著者: 伊藤力司1932年以来20回ものクーデターを実行したタイ軍部が、5月22日またもやクーデターを実行した。全権を掌握したプラユット陸軍司令官は、昨年11月以来反政府派=反タクシン派が首都バンコクの目抜き通りや政府庁舎前を占拠してき
本文を読む冷戦後4半世紀:なお米欧対ロシアの争い
著者: 伊藤力司ウクライナをめぐる“新冷戦”を読み解く(その3) 1989年12月2-3日、地中海に浮かぶマルタ島でジョージ・H・W・ブッシュ米大統領とミハイル・ゴルバチョフ・ソ連最高会議議長が首脳会談を行い、東西冷戦の終焉を宣言してか
本文を読む歴史が生み出した複雑な民族構成
著者: 伊藤力司ウクライナをめぐる“新冷戦”を読み解く(その2) ウクライナ危機の原因の多くは、この国の民族構成が複雑であることだ。東部と南部にはロシア系住民が多く住み、彼らはキリスト教東方正教会に属するロシア正教会の信徒である。中部か
本文を読む欧米がロシアに挑戦したのだ
著者: 伊藤力司ウクライナをめぐる“新冷戦”を読み解く(その1) 昨年11月以来今日まで、ウクライナという言葉が新聞紙面に出ない日はほとんどない。2013年11月に首都キエフの独立広場(マイダン)で、親露派のヤヌコビッチ前大統領に対する
本文を読む「女の子にも教育を」と訴え、実践してタリバンに撃たれた少女 --
著者: 伊藤力司「わたしがマララ」マララ・ユスフザイ、クリスティーナ・ラム著 金原瑞人、西田佳子訳 (学研パブリッシング、428ページ 1680円) 世界中でベストセラーになった話題の書「わたしはマララ」は、女子教育に反対するイスラム教
本文を読む辺野古移設計画を断念して普天間飛行場を返還せよ -稲嶺名護市長再選は民主主義の勝利-
著者: 伊藤力司沖縄から素晴らしいニュースが届いた。名護市辺野古に新しい米海兵隊基地を造るという日米政府の合意に真っ向から反対する稲嶺進名護市市長が、安倍政権や自民党が膨大な交付金を約束して推した基地賛成派の対立候補、末松文信候補を破っ
本文を読む「辺野古に新しい軍事基地を造ってはならない」 -世界平和アピール七人委員会が訴え-
著者: 伊藤力司世界平和アピール七人委員会は1月17日、「辺野古に新しい軍事基地を造ってはならない」とする以下のアピールを発表した。 世界平和アピール七人委員会は1955年に、平凡社の下中弥三郎社長、日本初のノーベル賞の湯川秀樹博士、日
本文を読む日中と北朝鮮-東アジアの緊張は激化の一途 -2014年の国際情勢をどう読むか-
著者: 伊藤力司甲午2014年が明けた。本来なら伝統の新年を寿ぐ特別の時期である。ところが安倍晋三首相が昨年末靖国神社を参拝したことで、2012年9月から表面化した尖閣諸島の領有権をめぐる日中関係の緊張がいっそう深まった。このまま推移す
本文を読む反戦・民主主義を守る闘いに確信を深めよう - 『安倍ファシスト政権』反対の基盤は広がった-
著者: 伊藤力司日本国憲法の基盤である民主主義を掘り崩しかねない稀代の悪法「特定秘密保護法」は、12月6日深夜参議院で強行可決された。採決強行を懸念した老若男女はこの日、首都圏を中心に全国から1万5000人が日比谷野外音楽堂に結集して大
本文を読む「特定秘密保護法案」の廃案を求める -世界平和アピール七人委員会-
著者: 伊藤力司世界平和アピール七人委員会は11月25日、「特定秘密保護法案」の廃案を求めると題する以下のアピールを発表した。アピールは、「特定秘密保護法案」が民主主義と日本国憲法にとって脅威であると危惧し、廃案とするよう求めている。
本文を読む秘密保護法案やNSAの盗聴・傍受は民主主義に反する -国家権力の情報管理強化の動きを阻止しよう-
著者: 伊藤力司このところ内外の国家権力が情報管理を強めようとしている。このことは基本的人権を脅かし、民主主義に反するものである。日米欧はじめ民主国家を名乗る国々の市民は、今こそ危機に立つ民主主義を救うために、連帯して立ち上がらなければ
本文を読む特定秘密保護法案は「戦争のできる日本」への第一歩 -集団的自衛権で日米軍事同盟の実行目指す安倍内閣-
著者: 伊藤力司7月の参議院選挙で国会のねじれを解消した安倍晋三首相は、オバマ米大統領の要求に応えて「戦争のできる日本」を実現するための第一歩として、特定秘密保護法案と国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案の2法案を、今度の臨時国会で
本文を読む「米帝国主義の管理人」オバマ大統領の失態 -イスラム圏への軍事介入はもう不可能-
著者: 伊藤力司「振り上げたこぶし、ひとまず下し。逆風のオバマ氏、渡りに船とばかり」-信濃毎日新聞9月21日夕刊の短評である。内戦中のシリアの首都ダマスカス近郊ゴウタ村で8月21日未明化学兵器が爆発、米発表では1429人が死亡するという
本文を読む福島原発事故の収束に重い責任 -2020年東京オリンピックは決まったが-
著者: 伊藤力司2020年の夏季オリンピックとパラリンピックの東京開催が決まり、日本中は湧き立っているようにメディアは伝えている。しかし東日本大地震の被災地、とりわけ東京電力原発事故の被災地福島の人々の心境は複雑だろう。確かに震災復興に
本文を読むやはり「こけおどし」だった北朝鮮の戦争宣伝 - 当面は中国に重い責任-究極には全世界の核廃絶を -
著者: 伊藤力司この3月から4月にかけて北朝鮮の好戦的プロパガンダ(政治宣伝)は凄まじかった。「われわれは精密な核攻撃でソウルのみならずワシントンまで火の海にする」(4月6日朝鮮労働党機関紙「労働新聞」)、「朝鮮戦争休戦協定の白紙化宣言
本文を読む北朝鮮の「こけおどし」に慌てるな -神格化と体制引き締めのプロパガンダ -
著者: 伊藤力司このところ北朝鮮のプロパガンダ(宣伝攻勢)が目立っている。「米国への核の先制攻撃」「朝鮮戦争休戦協定の白紙化」「黒鉛減速原子炉の再稼働」等々、連日のように戦争ムードを掻き立てている。例によって例のごとき「瀬戸際政策」で、
本文を読むTPPとは米国の対中戦略に日本を抱き込むための仕掛け -そこのけそこのけアメリカ規格を通す-
著者: 伊藤力司TPP(環太平洋経済連携協定)というアメリカからの「化け物」が菅内閣から野田内閣時代の日本に取り付き、安倍内閣はとうとう折伏されたようである。これだけ話題に上ったTPPだが、これは調べれば調べるほどよく分からない代物だ。
本文を読む危ない危ない日中間の軍事的緊張 -レーダー照射は中国軍艦の勇み足か-
著者: 伊藤力司中国最大の祝日である春節(旧正月)を前に、中国海軍のフリゲート艦が日本海上自衛隊の護衛艦に対して射撃管制レーダー(fire control radar)を照射するという、戦端開始一歩手前のリスクを犯していたことが明るみに
本文を読む米中の覇権争い本格化-双方とも戦争は避ける -TPPかRCEPの勝負-
著者: 伊藤力司昨年11月、米国でオバマ大統領が再選され、中国の最高首脳として習近平・共産党総書記が選出された。新体制下の米中、すなわち世界第1位と第2位の経済大国はいよいよ覇権争いを本格化することになる。その主戦場は太平洋である。地理
本文を読む私選国際10大ニュース オバマ再選がトップ –冷戦終結後21年-世界はなお混沌–
著者: 伊藤力司大小さまざまなニュースが世界を駆け巡った2012年も間もなく暮れる。歳末恒例により、筆者の私的関心から今年の国際10大ニュースを選んでみた。 1) オバマ米大統領再選 2) 中国・習近平体制発足 3) 主要国の指導者交代
本文を読む「海征かば水漬く屍」を2度と許すまい -少国民世代こそ9条の「語り部」になろう-
著者: 伊藤力司「昨夜から出るのはため息ばかり」とは、日ごろ愛読している志村建世ブログhttp://pub.ne.jp/shimura/ の「ブログ連歌」からの引用である。12月16日夜から17日未明にかけてこの句のような思いをした方は
本文を読む