アンドレ・プレヴィンがピアノを弾きながらジョージ・ガーシュウィンの「ヘ調の協奏曲」を振った。 NHKホールでそれを聴いた私は大いに感動した。その興奮の理由をあれこれ考えて綴ったのが以下の極私的感想である。 《『アメリカ交
本文を読む半澤健市の執筆一覧
松本幸四郎と新垣勉の沖縄 ―私のメディア論(5)―
著者: 半澤健市《女子大生から幸四郎へのファンレター》 歌舞伎俳優松本幸四郎(九代目)に沖縄の女子大生からファンレターが届いたのは2004年夏のことであった。「ゴーヤマン」のイラストがある絵はがきに丁寧な文字がびっしり書き込まれていた。
本文を読む2010年11月の日曜クラブ懇談会
著者: 半澤健市百年前、天皇暗殺を謀ったとする「大逆事件」で24人が死刑判決を言い渡され、12人 が処刑、12人が無期、5人が獄中で死んだ。 敗戦後「大逆事件」は社会主義思想根絶のため、国家が意図的に描いた「物語」と分かった。し
本文を読む神風特別攻撃隊―関行男と吉田満のこと―
著者: 半澤健市太平洋戦争後半期である1944年10月、フィリピン諸島東方でレイテ沖海戦が戦われ、日本海軍の壊滅的な敗北に終わった。同月25日海軍大尉関行男(せきゆきお)は、爆装した零式艦上戦闘機(ゼロ戦)もろとも米護衛空母セント・ロー
本文を読む「胃腸に優しい暴飲暴食」 ―経済政策の矛盾の解きほぐし方―
著者: 半澤健市サブプライム問題を端緒としリーマン・ショックを経て現在に至る。この「一〇〇年に一度の津波」(アラン・グリーンスパン)の本質はいまだ解明されていない。「国債バブルは本当だろうか」を10回も書いて「お前の結論はないのか」と
本文を読む小林桂樹追悼
著者: 半澤健市小林桂樹が逝った。10年9月16日のことである。 1923年生まれ。享年86歳であった。生涯に260本の作品に出演したという。 《『ホープさん』から社長秘書へ》 小林は始め映画批評家になりたかった。それが1942年に『微
本文を読む民主党代表選の意味は何か ―永久革命のための蟷螂の斧―
著者: 半澤健市09年8月に起こったのは「政権交代」ではなかった。まして革命ではなかった。 この一年、遠慮がちにそう書いてきたが、10年9月14日の民主党代表選の結果を見てそれは確信に変わった。長すぎた「自民党」政権が「民主党」政権に
本文を読む日本金融市場の栄光と挫折―実務家が見た自由化と国際化
著者: 半澤健市書評 河村健吉著『影の銀行―もう一つの戦後金融史』(中公新書) 《金融実務家による戦後金融史》 著者は67年から99年まで三井信託銀行(現中央三井信託銀行)に勤務して、主に企業年金業務に関わった。『企業年金危機』など年金
本文を読む権力闘争で何が悪いのか―「政策」不在はメディアに責任―
著者: 半澤健市民主党党首選について短く書く。 ①権力闘争で何が悪いのか 政治は権力闘争である。菅・小澤の権力闘争のどこが何故悪いのか。 小澤は「政治とカネ」問題を承知で出馬するのである。悪けれ落とせばよいのだ。 「大東亜戦争」時代の商
本文を読む「国債バブル」が大文字になるとき ―「国債バブル」は本当だろうか(10)―
著者: 半澤健市私が最初に「国債バブルは本当だろうか」を書いたのは09年11月19日であった。 目先の利く論者―たとえば榊原英資氏など―はすでに「国債バブル」「財政バブル」と言っていた。少し遅れて私もその問題意識を共有したつもりであっ
本文を読む争点明確化がこれからの課題―参院選開票当夜の感想―
著者: 半澤健市《対立軸の不在は続く》 第22回参院選の開票結果は自民党とみんなの党が健闘し、公社共3党と簇生新党が不振であった。戦前予想から少しだけハミ出たという感じである。 新聞社・通信社予想では共同通信が一番近かった。共同は民
本文を読む真の争点なき参院選の無残―不平等条約と新自由主義への対峙は可能か―
著者: 半澤健市《争点なき選挙ふたたび》 10年7月11日を投票日とする参院選の争点は何か。 昨夏の総選挙は「政権交代自体が争点」であった。ナンセンスである。 何のための政権交代かは決して論じられなかった。今度の参院選も真の争点は不明
本文を読むベトナム戦争50年と安保50年-映画『冬の兵士』(72年・米)・『ハーツ・アンド・マインズ』(74年・米)
著者: 半澤健市『冬の兵士』(Winter Soldier、72年)と『ハーツ・アンド・マインズ』(Hearts and Minds、74年)は、ベトナム戦争を正面から見据えたアメリカのドキュメンタリー映画である。 《証言だけなの
本文を読む東京裁判―「あの途方もない夢の瑕を見ようと」
著者: 半澤健市演劇評 東京裁判三部作第三作『夢の痂』新国立劇場 (作:井上ひさし 演出:栗山民也) 「東京裁判三部作第三部」の『夢の痂(かさぶた)』の開幕直前まで、私の隣席の老夫婦は、「ユーロ」について長々と論じていた。それは抽象的ユ
本文を読む「イラク戦争 政府責任を問う イギリス」本日のNHK総合・クローズアップ現代です。
著者: 半澤健市本日夜7時30分からの NHK総合・クローズアップ現代です。 「イラク戦争 政府責任を問う イギリス」 が放送されます。
本文を読む「幻の鳩山演説」を現実のものにするには ―安保闘争50年目に考える―
著者: 半澤健市《この方式での工作を打ち切る》 最初に次の長文を丁寧に読んで頂きたい。(◆と◆の間)。 ◆私は、普天間移設、という枠内で普天間基地の危険を除去し、沖縄県民の基地負担を減らすため、県外、国外移設のあらゆる可能性を探ってきた
本文を読む浜矩子教授の「財政危機」講演を聴く ―「国債バブル」は本当だろうか(9)―
著者: 半澤健市ある勉強会で浜矩子(はま・のりこ)同志社大学教授の講演を聴いた。 「国家経済破綻」がテーマであった。以下はその聞き取りノートである。 浜教授は次の3点に絞って話した。 第1に、ギリシャ問題をめぐるEU(欧州共同体
本文を読む鳩山首相退陣の意味 ―御用メディアに騙されてはならない―
著者: 半澤健市10年6月2日に鳩山由紀夫首相・小澤一郎民主党幹事長の心中的退陣が起こった。 この意味を、半世紀あるいは一世紀を遡りことの次第を論じたい。 八カ月前の09年9月に「政権交代」が起こった。二大政党時代の到来と喧伝され
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