今月にかぎり「論語塾」の会場を早大22号館に変更いたします。 *思想史講座—「〈大正〉を読む」 大正 の末年から昭和初期にかけて、関東大震災後の社会的危機を背景に「日本精神」を標榜する論説・学説が登場してきます
本文を読む子安宣邦の執筆一覧
「思想史講座」のお知らせー新春1月のご案内
著者: 子安宣邦新年おめでとうございます。皆さまのご健勝とご多幸を祈り上げます。 本年もよろしくお願い申し上げます。 新年早々検査入院せざるをえず、昭和思想史研究会の講座の日程を変更させて頂きます。 *思想史講座—「〈大正〉を
本文を読む〈大正〉を読む・13 和辻と「偶像の再興」・その2―津田批判としての和辻「日本古代文化」論
著者: 子安宣邦1 津田の記紀批判 「記紀の上代史が神代史と共に後世の創作であるといふことは、もう疑の余地がないと思ふ」と和辻が『日本古代文化』に書いたのは大正9年である。すでに津田の『神代史の新しい研究』(大正2年)も、その続編である
本文を読む〈大正〉を読む・12 和辻と「偶像の再興」・その1 ─津田批判としての和辻「日本古代文化」論
著者: 子安宣邦1 偶像の破壊 『日本古代文化』の大正9年初版[1]の序で、「在来の日本古代史及び古代文学の批評」は彼にとっては「偶像破壊の資料」に過ぎなかったといっている。少年時代以来、和辻はさまざまな理由から「日本在来のあらゆる偶像
本文を読む「中国問題」と私のかかわりー語り終えざる講演の全文
著者: 子安宣邦1)私は「中国」の研究者でも専門家でもない。私は「中国問題」についての一人の外部的な発言者である。外部的というのは、私の発言は日本からの、日本思想史という専門的立場からの、そして方法論的な外部的視点からの発言だということ
本文を読む「思想史講座」「講演」のお知らせー12月のご案内
著者: 子安宣邦*思想史講座—「〈大正〉を読む」 *大阪教室:懐徳堂研究会 12月19日(土)・13時〜15時 和辻哲郎と『古事記』の再評価 会場:梅田アプローズタワー・14階1407会議室 *東京教室:昭和思想史研究会 12月12日(
本文を読む「神代史」批判と〈脱神話化〉の意味―津田『神代史の研究』再読
著者: 子安宣邦〈大正〉を読む・11 「神代史」批判と〈脱神話化〉の意味 ―津田左右吉『神代史の研究』を再読する 「その大和の国家の君主の家が統一国家の首長としての皇室となられたのである。国家の統一は民族の内側に発生した事件であり、皇室
本文を読む〈非知〉とは〈非僧〉だー川田恒信さん追悼
著者: 子安宣邦川田恒信さんが早稲田でやっている私の思想史教室に、毛利健次さんとともにふらりと現れたのは2007年の春のことであった。これは私のあいまいな記憶によっていうことで、確かなことではない。いずれにしろ私はその時はじめて川田さん
本文を読む「天」と「公」とー清沢における「儒家的なもの」
著者: 子安宣邦1 清沢との邂逅 清沢に私は出会うべくして出会ったわけではない。私はかなり早くから弟子の暁烏敏の方に関心をもっていた。暁烏が『歎異抄講話』の「例言」で、『精神界』に「歎異抄を読む」を書いていた時期、すなわち
本文を読む「方法論的転換」の意味―『江戸思想史講義』中国語版序
著者: 子安宣邦「方法論的転換」の意味 『江戸思想史講義』中国語版の読者のために 私が思想史における「方法論的転換」を遂げたのは1980年代である。日本思想史を専門領域としてもった日本の若い研究者・学生にとって、戦後長く彼らの研究目標、
本文を読む津田は「神代史」に何を問うたか
著者: 子安宣邦〈大正〉を読む・10 津田は「神代史」に何を問うたか―津田左右吉『時代史の研究』を読む 「物語に於けるタカマノハラは一つの国ではあるが、ホノニニギの命がそこから降られた後は全く幕が閉じられてしまったのである
本文を読む人情の至り、すなわち道なり
著者: 子安宣邦人情の至り、すなわち道なり ―仁斎倫理学の人間学的基底 『論語』子路篇の第一八章は、葉公と孔子との間で交わされた次のような問答からなるものである。いま伊藤仁斎が『論語古義』でしている訓み方にしたがって書き下し、同時に仁斎
本文を読む記録する存在としての人間 ―「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」を見て
著者: 子安宣邦ドキュメンタリー映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」を京橋の試写室で見た。2007年の冬のことシカゴのアマチュア歴史家の青年が、ネガ・フィルムの一杯詰まった箱をオークションで350ドルで競り落としたことから話は始まる。
本文を読む「公的自由」と人間的幸福―ハンナ・アーレント『革命について』を読む
著者: 子安宣邦「公的自由を経験することなしにはだれも自由であるとはいえず、公的権力に参加しそれを共有することなしには、だれも幸福であり自由であるということはできない。」 ハンナ・アーレント『革命について』  
本文を読む「安倍談話」と「1945年」の意味
著者: 子安宣邦「安倍談話」と「1945年」の意味 子安宣邦 「戦後70年」の「安倍談話」とは、「1945年」の意味を70年後の現在もう一度再確認することを求めるアジア諸国の問いかけに答えるものであったはずです。このもっ
本文を読む東アジアと普遍主義の可能性*ソウル講演(2014.11.07.)/東アジアと普遍主義の可能性
著者: 子安宣邦1 〈東アジア〉は自明か 本連続講座が掲げる「東アジア文明と普遍主義の可能性」という課題をあえて私の講演の主題として、自分なりの答えを出すことを試みた。この答えることの困難な問題を考えるにあたって、〈東アジア〉あるい
本文を読むソウルからの問いに答えて/東アジア問題を今どう考えるのか
著者: 子安宣邦1.)グローバル資本主義という現代世界のあり方は、転換すべき最終的段階にいたっているという多くの識者の認識を私も共有しています。これが「東アジア問題」を考えるときのマクロなレベルにおける私の認識・判断の最大の前提です。グ
本文を読む子安宣邦 on Twitter 9月16日〜10月6日:三木清「親鸞」、慰戯、全体主義的プロパガンダ、福島とオリンピック
著者: 子安宣邦10月6日 稲葉剛さんがいっている:国を信じてはいないが上手にだまされるならいい、という空気が日本に蔓延しているように思えてなりません。それは現実逃避です。消費税であれ、社会保障や労働政策であれ、政府がこう言うが、事実は
本文を読む5/25(土) rengoDMS 論語塾 第2回 (主催:子安宣邦)
著者: 論語塾事務局■論語塾 −−伊藤仁斎とともに『論語』を読もう 『論語』とは孔子がはじめて「学とは何か」「信とは何か」「仁とは何か」「孝とは何か」などなどを問うていった書です。それは決して人が安直に手に入れようとするような人生訓の集まり
本文を読む5/11(土)昭和思想史研究会「歎異抄の近代」講師:子安宣邦
著者: 昭和思想史研究会歎異抄の近代 「中国論」の読了とともに昭和イデオロギー研究会を閉じて、新たに昭和思想史研究会として発足し、昭和にいたる近代日本知識人における〈信〉の問題を追究していきたいと思います。歎異抄が彼らに〈信〉の問題をつきつける
本文を読む子安宣邦 on Twitter 3月27日〜4月21日: 日本の主権の回復とアメリカへの軍事的従属、暁烏敏と本居宣長、論語塾、『文化大革命の遺制と闘う』、V.E.フランクル
著者: 子安宣邦4月21日 「主権回復式典」をめぐって、サンデーモーニングで寺島が、日米関係の強化をいいながら、日本の主権回復61年を祝おうとする安倍の本意がどこにあるかを危惧するアメリカの識者の声を伝えながら、同じ疑問をのべていた。こ
本文を読む4/27(土) rengoDMS 論語塾 第一回 (主催:子安宣邦)
著者: 論語塾事務局■論語塾 −−伊藤仁斎とともに『論語』を読もう 『論語』とは孔子がはじめて「学とは何か」「信とは何か」「仁とは何か」「孝とは何か」などなどを問うていった書です。それは決して人が安直に手に入れようとするような人生訓の集まり
本文を読む子安宣邦 on Twitter11月8〜12月3日─9条と<アジアの平和>、『日本人は中国をどう語ってきたか』、 靖国問題と領土問題、『チベットの秘密』、「親鸞問題」
著者: 子安宣邦12月3日 7時のニュースを見ていたら、石破がはっきりといっていた。「海外に向けては軍隊だといい、国民に向けては自衛隊であって軍隊ではないという。こういうマヤカシはもう止めねばならない」と。解釈改憲というマヤカシをやって
本文を読む子安宣邦 on Twitter 10月12日〜11月2日…歎異抄の近代」、清沢満之、20世紀的国家主義の亡霊、『日本人は中国をどう語ってきたか』、井上究一郎
著者: 子安宣邦11月2日 私は無理だと思われるような問題を自分にあてがい、走り出しながら読み、読みながら書き、書きながら問題を再発見し、再構成していく。それはしんどいが、スリルに富んだ作業である。そのようにして国家神道論も、近代の超克
本文を読む子安宣邦 on Twitter 10月6日─領土問題、東アジアの新たな〈平和〉、戦後的体制の転換
著者: 子安宣邦10月6日 TBSのサンデーモーニングをわりあいよく見ている。国際問題などについての自分の考えをまとめる上で参考になる。領土問題をめぐる今朝の議論は、緊迫的停滞といった現状通りに議論も停滞していた。諸論家も匙を投げたとい
本文を読む子安宣邦 on Twitter 9月12日〜9月30日 ──尖閣問題、「中国論を読む」、「歎異抄の近代」、中国の公民的要求
著者: 子安宣邦9月30日 「過ちては改むるに憚ること勿かれ。」世界中から指弾されない中に、早々に改めることだ。野田のしたことは中国だけではない、国際的状況を見誤った行為だ。われわれの生活を不安定にさせた罪は大きい。 〈中国の衝撃〉をも
本文を読む日本知識人と中国問題
著者: 子安宣邦─シカゴ大学・ナジタ特別講演 2011年10月4日・シカゴ大学スイフト・ホールにて 1ナジタ教授との出会い 講演の始めにナジタ教授との出会いについて述べさせて頂きます。ここではいつものようにナジタさんと呼ばせて下さい。
本文を読むこの出版は正しいか ─岩波書店『劉暁波文集』刊行の大きな疑問
著者: 子安宣邦岩波書店が『最後の審判を生き延びて』というタイトルを付して2月25日付けで刊行した『劉暁波文集』について大きな疑問がある。疑問は岩波書店によるこの書の刊行のあり方にかかわるものである。岩波書店によるこの書の刊行は、岩波書
本文を読む劉暁波・われわれの問題としての ─『天安門事件から「08憲章」へ』を再読する
著者: 子安宣邦1 劉暁波問題と日本のメディア 劉暁波の名を私は早くから知っていたわけではない。二〇〇八年一二月九日のいわゆる「08憲章」公表の報道のなかで私は彼を知ったのである。いま私は「報道」といったが、それはマス・メディアの報道に
本文を読む関係論としての「国家神道」論
著者: 田中 悟一 はじめに 日本思想史の研究者として知られる子安宣邦が、『現代思想』誌上で国家神道論の連載を始めたのは、二〇〇三年七月号であった。この連載は翌二〇〇四年四月まで続き、その後、『国家と祭祀――国家神道の現在』(青土社
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