はじめに 遅ればせながら、松野町夫氏の「権利と right -権利は「権理」としたほうがよい-」を拝読しました。私は20年ほど前、大学のある授業で、「「権利」という訳語は「権理」と訳すべきだった」という話を聞いたことが
本文を読む宇井 宙の執筆一覧
「市民」とは誰か
著者: 宇井 宙山口二郎氏が2月6日付東京新聞「本音のコラム」で、東京都知事選について書いている。その中で、共産党が小池晃前参院議員の擁立を決めたことについて、「その立派な人柄は私も知っている。その小池さんには失礼な話で恐縮だが、ちょ
本文を読むフランス共和国<理念>の孤立と栄光
著者: 宇井 宙フランス革命200周年記念行事が終わって3カ月ほど経った1989年10月、新学期が始まったばかりのパリ郊外のクレイユの町の公立中学校で、3人の女子生徒がイスラム教のスカーフを被ったまま登校し、教室でスカーフを外すことを
本文を読む四たび、フランス革命と「友愛」について
著者: 宇井 宙「海の大人」氏も1月20日の「交流の広場」で述べておられたが、私も1月27日の岩田昌征先生の書評を拝読して内田弘先生の『啄木と秋瑾』を読みたくなったが、その思いは1月19日の内田先生の岩田先生への応答を拝読して決定的と
本文を読む米国の宗教右派と中東政策
著者: 宇井 宙最近、新たにスーザン・ジョージの『アメリカは、キリスト教原理主義・新保守主義に、いかに乗っ取られたのか?』(作品社、2008)を読んだので、そこから得た知識により、先日書いた「アメリカの原理主義(1)(2)」を補足したい
本文を読むアメリカの原理主義(2)・(1)
著者: 宇井 宙アメリカの原理主義(2) 原理主義者(ファンダメンタリスト)という言葉は福音主義者(エバンジェリカル)と同じ意味で用いられることもあるが、一般的には福音主義者よりもさらに頑迷なクリスチャン、という意味合いで使われること
本文を読むアメリカ映画とアメリカ社会
著者: 宇井 宙私はあまり映画好きではないので、わざわざ映画館に出かけることは少ない。テレビで映画を観るのも、食事時などに他に観たい番組がないから、といった消極的な理由であることが多い。そのため、どうしても相対的にはアメリカ映画を観る
本文を読む生きた歴史の証言に感動
著者: 宇井 宙今年は60年安保闘争から50周年ということで、「ちきゅう座」でも特集ページを設けている。戦後の日本が経験した最大の国民的民主主義運動であった60年安保闘争も、その後に生まれた世代にとっては、歴史的事件ではあっても、これ
本文を読む裁判員裁判と少年法
著者: 宇井 宙裁判員制度が始まる前から危惧されていたこの制度の問題点が次々に露呈してきている。裁判員に選ばれた一般市民にとってこの制度が持つ問題点の一端については別稿(「裁判員裁判と死刑」「裁判員制度と良心的拒否」)で論じたが、それ
本文を読む「国会軽視」以前の問題だ
著者: 宇井 宙柳田法相がようやく辞任(事実上の更迭)した。あまりにも当然のことだが、事ここに至るまでの菅首相の対応はあまりにもお粗末だ。問題の本質は、柳田法相が問題発言をしたということにあるのではなく、法相の適性ゼロの人物を法相に任
本文を読む裁判員制度と良心的拒否
著者: 宇井 宙前回の拙稿「裁判員裁判と死刑」における私の主張、すなわち、「死刑制度に反対であるとか、人を裁きたくないなどの理由で、どうしても裁判員になりたくない人は……合法・非合法のあらゆる手段を使って、裁判員に選ばれるのを回避すれ
本文を読む裁判員裁判と死刑
著者: 宇井 宙裁判員制度が施行されてから1年5カ月余りの時を経て、ようやく、というか、ついに、市民が市民に対して死刑を宣告するか否かの判断を迫られるときがやってきた。 日本では市民の大多数が死刑制度に賛成していると言われるが、その
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