仏教者の集まりである全日本仏教会の「反原発」宣言文、「原子力発電によらない生き方を求めて」が話題を呼んでいる。そのキーワードは「いのちの尊重」と「足るを知る」である。悲惨な原発事故が「いのちの尊重」に反することは言うまで
本文を読む安原和雄の執筆一覧
今こそ「奴隷」に「さようなら」を -平和憲法施行から65周年を迎えて-
著者: 安原和雄2012年5月3日、あの敗戦後の廃墟と混乱の中で施行された現行平和憲法は65年の歳月を重ねた。大手紙の憲法観は乱れ、護憲派、改憲派に分かれている。しかし戦争放棄と共に人権尊重を掲げる優れた憲法理念は、あくまで守り、生かさ
本文を読む「おまかせ民主主義」にサヨナラ -日本の民主主義をどう建て直すか-
著者: 安原和雄国民一人ひとりが民主主義の権利を行使しないで一部の人に任せてしまう「おまかせ民主主義」にサヨナラという気運が広がり始めた。しかもわが国の民主主義を建て直すにはどうしたらよいかに関心が集まりつつある。 2013年参議院選
本文を読む「日本」の良さは、こんなにも -対談『日本を、信じる』を読んで-
著者: 安原和雄瀬戸内寂聴さんとドナルド・キーンさんの対談集『日本を、信じる』は、「読めば元気の出る対談集!」と銘打ってあるだけに含蓄に富む発言、指摘が少なくない。例えば仏教の無常(同じ状態は続かないで変化すること)観である。 日本人
本文を読む行き詰まった資本主義の変革へ -『資本主義以後の世界』を読んで-
著者: 安原和雄著作『資本主義以後の世界』が話題を呼んでいる。行き詰まった資本主義の変革は不可避と問いかけているからである。資本主義の行方をめぐる論議は日本に限らない。欧米でも資本主義そのものへの不信が広がりつつあり、資本主義をどう変革
本文を読む脱原発後の再生をどう展望するか -大震災、原発惨事から一年を経て-
著者: 安原和雄東日本大震災、原発惨事から一年が過ぎて、被災地の再生をどう図っていくかが改めて論議の的になっている。単なる復興ではなく、やはり再生への新しい道をどう展望するかが問われている。 原発廃止はもちろんとして、脱原発後の「身
本文を読む「いのちの安全保障」を提唱する -大震災から1年、いま論ずべきこと -
著者: 安原和雄日本そのものが再生への道を模索しているときである。大震災から1年のこの機会に新聞メディアもありきたりの社説から脱皮して、再生日本を担うジャーナリズムとしての「責任」を自覚し、担ってほしい。そのキーワードとして新しい安全
本文を読む「原発ゼロ」を求めて行動するとき -あの「3.11」を境にして想うこと-
著者: 安原和雄あの「3.11」から丸一年となる。どういう想いで迎えたらいいのか。僧侶・瀬戸内寂聴と作家・さだまさしの対談を読んで感じるのは、日本再生のためにはやはり「原発ゼロ」を求めて行動するほかないということだ。 二人の対談は、日
本文を読むいよいよ日本版「緑の党」が旗揚げへ -脱原子力発電、脱経済成長をめざして-
著者: 安原和雄日本にもようやく「緑の党」が7月に誕生することになった。2013年参議院選挙に立候補し、初の国会議員を登場させることをめざしている。具体的な政策として脱原子力発電(即時全面停止)を正面に掲げるほか、脱経済成長など、民主
本文を読むメディアもようやく脱「成長神話」へ -若者たちは「分配の公正」に関心-
著者: 安原和雄メディアの一角に脱「成長神話」説が登場してきた。経済成長論に今なおこだわっているメディアの中では、新しい動きの兆しといえるのではないか。一方、最近の若者たちの間には経済成長よりもむしろ「分配の公正」に関心が向かっている。
本文を読む「自転車楽国」ニッポンのすすめ -乗用車よりも自転車を優先させる時代-
著者: 安原和雄最近、歩道を歩いていて、携帯電話で話しながら暴走する自転車に危険を感じることが少なくない。それを批判する声も高まっている。ただ携帯電話、自転車そのものに非があるわけではない。利用する人間の姿勢に責任があるわけで、打開策は
本文を読む仏教の「共生と慈悲」を重視するとき -競争・格差社会が先鋭化するなかで-
著者: 安原和雄仏教は「共生と慈悲」の重要性を説いてやまない。その共生と慈悲という仏教の基本的な教えが最近、重視されつつある。背景には企業の生き残りをかけた飽くなき私利追求が現代の競争・格差社会を先鋭化させ、生きづらくしているという事
本文を読む五木寛之著『下山の思想』を読んで -変革を迫られる「登頂」後の生き方-
著者: 安原和雄『下山の思想』に次の指摘がある。私たちは、すでにこの国が、そして世界が病んでおり、急激に崩壊へと向かいつつあることを肌で感じている。それでいて、知らないふりをして暮らしている、と。この認識は大部分は真実と認めないわけに
本文を読む本土紙と沖縄紙との隔たりの大きさ -2012年元旦「社説」を吟味する-
著者: 安原和雄主要メディアの2012年元旦社説を読んだ。元旦社説はメディアの年頭の辞であり、本年の主張に関する心構えという意味合いも秘めている。だからそれなりに力のこもった作品になるはずだが、なぜか本年の大手紙社説には光る色彩が不足し
本文を読む「いのち」と「脱原発」と「幸せ」と -2011年から2012年へつないで-
著者: 安原和雄今年(2011年)一年間を特色づけるキーワードとして何を挙げることができるだろうか。やはり「いのち」、「脱原発」、「幸せ」の三つを指摘したい。これまでも毎年交通事故死などで多くの人命が奪われてきたが、今年は「3.11」の
本文を読むTPP賛否で盛り上がった新聞投書 -やはり参加疑問派に軍配を挙げたい-
著者: 安原和雄野田首相は2011年11月中旬米国(ハワイ)で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でTPP(環太平洋経済連携協定または環太平洋パートナーシップ協定)への参加方針を表明した。これをきっかけに新聞投書で活発な
本文を読むあの日米開戦から70年を迎えて -戦争を扇動した新聞メディアは今-
著者: 安原和雄日米開戦(1941年12月8日)から70年を迎えた。日米開戦までに中国大陸では日本軍の侵攻が進んでおり、日米開戦で戦線は太平洋にまで広がった。その結末は数え切れないほどの犠牲を積み重ねて、敗戦に終わった。 あの戦争を
本文を読む「99%の反乱」集会のスピーチ -真の民主主義と非暴力が合い言葉-
著者: 安原和雄「ウオール街を占拠せよ」というあの「99%の反乱」はいまなおアメリカを中心に続いている。月刊誌『世界』が紹介しているニューヨークでの集会のスピーチはなかなかユニークである。いきなり「I LOVE YOU」(みなさんを愛し
本文を読むGDPよりも国民総幸福の追求を -来日したブータン国王が残した課題-
著者: 安原和雄国賓として初めて来日したブータンの若き国王夫妻はさわやかな印象を残して日本列島から立ち去った。しかし日本に残された課題は重い。それは国造りの基本として「経済成長」かそれとも「国民総幸福」か、そのどちらを選択するのかとい
本文を読むTPP参加は「壊国」へ向かう道 -背景にアメリカ帝国崩壊の回避策-
著者: 安原和雄関税の完全撤廃などを目指すTPPへの参加の是非をめぐって熱い論議を呼んでいる。参加は「開国」よりもむしろ「壊国」、すなわち日本が守るべき固有の制度まで壊してしまうだろうという懸念が広がっている。TPPを主導する米国が「米
本文を読む「3.11」後の日本再生プラン -脱原発から地球救援隊構想まで-
著者: 安原和雄私は、先日東京・小金井市の高齢者学習グループ、「クリスタル」(菅沼七三雄会長代行)で講話する機会があった。テーマは<「3.11」後の日本再生プラン ― 脱原発から地球救援隊構想まで>で、活発な質疑応答もあり、高齢者健在
本文を読む勉強とは何?働くってどういうこと? -中学生たちと企業経営者との交流-
著者: 安原和雄中学生と企業経営者との対話交流というユニークな試みが行われた。テーマは「勉強するのは何のため? 働くってどういうこと?」である。私が現役の中学生なら、参加してみたくなるような企画である。 基調講演「グローバル社会で求め
本文を読む内需重視と地域自立型経済の選択を -TPP依存型の成長戦略は間違いだ-
著者: 安原和雄野田佳彦首相は10月28日、衆参両院の本会議で就任後2度目の所信表明演説を行い、TPPの交渉参加についてこう述べた。「引き続きしっかりと議論し、できるだけ早期に結論を出す」と。いかにも官僚答弁という印象だが、首相のハラは
本文を読む「99%の反乱」が狙う相手は何者? -正体は貪欲な新自由主義者たちだ-
著者: 安原和雄日本を含めて地球規模に広がった「99%の反乱」が狙う1%の相手はそもそも何者なのか? 「超リッチ」と呼ばれる富裕層であることは間違いない。しかしただの大金持ちという認識にとどまっているなら、街頭デモは貧者のねたみとも誤解
本文を読む「99%の反乱」がめざすもの -「反格差」から「反資本主義」まで-
著者: 安原和雄「反格差」の街頭デモが世界に広がった。前例のない地球規模の広範なデモである。1%(富裕層)に立ち向かう99%(貧困層)が打ち出したデモであり、「99%の反乱」ともいえよう。 スローガンは「格差是正」にとどまらない。見逃
本文を読む対米戦に勝利した総司令官100歳に -新しい平和(=非暴力)観を求めて-
著者: 安原和雄ベトナム解放戦争の総司令官だったあのボー・グエン・ザップ将軍が健在で、100歳を迎えたというニュースがインターネット上で飛び交っている。ザップ将軍は私(安原)にとって実は忘れがたい思い出がある。ベトナム戦争中、私は経済記
本文を読むノーベル平和賞のマータイさん逝く -「モッタイナイ」を国際語に育てる-
著者: 安原和雄ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんが亡くなった。マータイさんは2005年に初めて来日したとき、日本語の「モッタイナイ」に出会って、感激し、早速地球規模で普及に努め、今では「MOTTAINAI(もったいない)」
本文を読む首相初の日米会談と米軍基地問題 -「沖縄の声」に耳を傾けるとき-
著者: 安原和雄野田首相にとって初めての日米首脳会談は今後の日米関係に何をもたらすか。最大の懸案である沖縄・米軍普天間飛行場を名護市辺野古へ県内移設する日米合意は実現するのか。答えは明白に「否」である。それが「沖縄の声」である。「国外・
本文を読む気がついてみればすでに後期高齢者 -「覚老」(自覚した老人)をめざして-
著者: 安原和雄あわただしく我が人生を生きながらえて来て、ふと気がついてみれば、すでに後期高齢者(75歳以上)の域に脚を踏み入れている。来し方を振り返るのはほどほどにして、ただいま現在の「今」をどう生きるかを考えないわけにはいかない。世
本文を読む新聞投書にみる原発惨事と「民の声」 -野田内閣が生き残るための必要条件-
著者: 安原和雄野田内閣発足後の新聞投書に掲載された原発惨事にかかわる「民(たみ)の声」に耳を傾けると、何が聞こえてくるか。伝わってくるのは被災者たちの悲痛な思いであり、一方、手助けのありようを模索、実践する救援者たちの心遣いである。日
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