岩垂 弘の執筆一覧

北朝鮮への制裁強化だけで済むのか - 核軍縮論議で抜け落ちた観点 -

著者: 岩垂 弘

 北朝鮮が1月6日に「水爆実験」を行なったことを受け、国連安全保障理事会で制裁決議の協議が続いている。安保理は、すでに北朝鮮がこれまで行った核実験に対して科してきた制裁をさらに強化する構えだが、核兵器廃絶を願う者からする

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目立った安倍政権への怒りや憤り - 2016年の年賀状にみる国民意識 -

著者: 岩垂 弘

 こんなことは、私の経験では、希有なことである。この正月に私が友人・知人らからもらった年賀状(寒中見舞いも含む)に時の政権に対する批判が溢れていたことだ。中には、怒りや憤りをぶちまけたような激しい調子のものもあった。時の

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護憲派は改憲勢力の攻勢を阻止できるか - 7月の参院選が決戦の場に -

著者: 岩垂 弘

 2016年が明けたが、本年は、これからの展開によっては日本にとって決定的な年になりそうである。改憲勢力が、来る7月に予定されている参院選で日本国憲法の改定発議に必要な議席を参院でも獲得しようと動き出したためだ。改憲勢力

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武力によらない平和の実現を目指して - 世界平和七人委が創立60年でアピール -

著者: 岩垂 弘

 世界平和アピール七人委員会は12月20日、「武力によらない平和の実現を目指して―世界平和アピール七人委員会創立60年に際して―」と題するアピールを発表した。   同七人委は、1955年、世界連邦建設同盟理事長で平凡社社

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天台宗座主の半田孝淳さん逝く - 生涯を通じて反核平和を訴え続ける -

著者: 岩垂 弘

 誰しも「一度会ったら忘れられない人」がいるはずだ。私にも何人かいるが、その1人の訃報に接した。12月14日に98歳で亡くなった天台宗(総本山・比叡山延暦寺)座主の半田孝淳(はんだ・こうじゅん)さんである。私が半田さんの

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大賞に中日新聞グループの「平和の俳句」 - 2015年度の平和・協同ジャーナリスト基金賞 -

著者: 岩垂 弘

 反核・平和、協同・連帯、人権擁護等を推進するための報道に寄与したジャーナリストを顕彰する活動を続けている平和・協同ジャーナリスト基金(PCJF。代表委員、歴史学者・色川大吉、慶應義塾大学名誉教授・白井厚の各氏ら)は12

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「安倍内閣退陣」と「野党共闘」を迫る - 安保法成立から2カ月、国会前で集会 -

著者: 岩垂 弘

 安保関連法の成立から2カ月にあたる11月19日の夜、東京・永田町の国会議事堂前で「戦争法廃止!安倍内閣退陣!11・19国会正門前集会」が開かれた。「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の主催で、主催者発表

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何のために開催するのか東京五輪 - 未だにはっきりしない開催の意義づけ -

著者: 岩垂 弘

 2020年夏季オリンピックの東京開催が国際オリンピック委員会(IOC)総会で決定してから、すでに2年余。本来なら、開催に向けた準備作業が順調に進んでいていい時期なのに、もたもたしている。大会に向けた新国立競技場建設計画

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伊方原発の再稼働を許すな - 11月1日に松山市で全国集会へ -

著者: 岩垂 弘

 四国電力の伊方原子力発電所(愛媛県伊方町)の再稼働に反対する「STOP伊方原発再稼働!11・1全国集会in松山」が11月1日、愛媛県松山市の城山公園やすらぎ広場で開かれる。主催は地元の団体「伊方原発をとめる会」(事務局

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原子力災害の恐ろしさを再認識 - 被災地・福島を再訪して感じたこと -

著者: 岩垂 弘

東京電力福島第1原子力発電所(福島県大熊町・双葉町)が東日本大震災で事故を起こしてから、4年7カ月たった10月8日、同発電所周辺の被災地を訪ねた。今年2月にもここを訪ねており、8カ月ぶりの再訪だったが、そこで目撃したのは

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今こそ思い起こそう「声なき声」の小林トミさんを - 注目したいその運動の持続性 -

著者: 岩垂 弘

 「やっと、一部のメディアが彼女を思い出してくれたか」。このところ、私は、そんな感慨に浸っている。「彼女」とは、今から55年前にごく普通の市民の1人として反戦平和のために立ち上がり、病没するまで43年間にわたって運動を続

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一体化した「脱原発」と「反安保法」 - 一体化した「脱原発」と「反安保法」 -

著者: 岩垂 弘

 9月23日午後、東京・代々木公園で、市民団体による「さようなら原発さようなら戦争全国集会」が開かれた。安倍政権が国民多数の反対を押し切って川内原発(鹿児島薩摩川内市)を再稼働させたうえ、安保法を国会で成立させた直後とあ

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一歩後退・二歩前進へ - 安保法成立、持続したい安倍政権・自公への怒り -

著者: 岩垂 弘

 「平和国家」から「戦争ができる国」へ。9月19日、日本は戦後70年にして歴史的な大転換点を越えた。安倍政権と自民・公明両党が、国民多数の声を無視して安保関連法案を17日の参院特別特別委で強行可決、続いて強行開会した参院

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陸軍にもあった海上特攻隊 - ベニヤ製の小型艇で敵艦に突っ込む -

著者: 岩垂 弘

 8月28日付毎日新聞夕刊社会面のトップ記事に目が止まった。「『真珠湾』最初の爆弾投下」「軍神 敗戦を予見」という見出しのついた記事。アジア・太平洋戦争の口火となった1941年の真珠湾攻撃で最初の爆弾を投下し、翌年、南洋

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「内閣打倒」が全面に - 安保法案反対の国会包囲行動 -

著者: 岩垂 弘

 「安倍内閣は直ちに退陣」「安倍内閣の暴走止めよ」……轟音のようなシュプレヒコールが国会議事堂を包んだ。9月14日夜に行われた安保関連法案の廃案を求める国会包囲行動。包囲行動は「戦争法案廃案」と「安倍政権退陣」という二つ

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安保法案を阻むため今こそ国会へ - 何としても護りたい日本国憲法 -

著者: 岩垂 弘

 第2次大戦後の日本を支えてきた日本国憲法が崩壊するという事態が目前に迫った。戦後民主主義の終息とも言える決定的な危機と言える。参院で審議中の安保関連法案が、自民、公明両党によって9月17日にも参院本会議で可決、成立する

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「安保法案反対」は国民各層に深く浸透 -8月30日の国会包囲行動を見る-

著者: 岩垂 弘

 8月30日、おびただしい人々が国会議事堂周辺につめかけた。国会で審議中の安全保障関連法案の廃案と安倍政権退陣を求めてだ。労組などの組織に属す人々もみられたが、自分の意思でやってきた人々が目立ち、「安保法案反対」は今や国

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戦争に呑み込まれた小さな島・似島 -日清戦争、日露戦争、日中戦争、そして原爆-

著者: 岩垂 弘

 広島湾に浮かぶ小さな島は、まるで日本の近現代史を背負った島のように思われた。その小さな島とは、広島市南区の似島(にのしま)である。1894年(明治27年)から1945年(昭和20年)まで半世紀にわたる日本の歴史は、日清

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「安保法案反対」の声渦巻く -被爆70年の8・6広島を歩く-

著者: 岩垂 弘

 8月6日は、人類史上初めての核爆弾が米軍機から広島市に投下されてから70年。この日を中心に広島では原爆に生命を奪われた人たちに対する慰霊の行事や、核兵器廃絶を求める集会が繰り広げられた。「被爆70年」という節目の年に当

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“最後の決戦”に勝てるか -戦後70年、敗れ続けた日本の平和運動-

著者: 岩垂 弘

 参院で審議中の安保法案を「違憲」として、その廃案を求める運動が高まりをみせている。いまのところ、安保法案の行方は定かでないが、もし、成立するようなことがあれは、戦後、一貫して日本国憲法(平和憲法)をとりでとして闘ってき

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安保法案の強行採決許さずと2万人が国会デモ -久しぶりに聞いた「ウイ・シャル・オーバーカム」-

著者: 岩垂 弘

 自民・公明両党が7月15日、安保法案を衆院特別委で強行採決したが、前日の14日夜、国会周辺に 「戦争法案絶対反対」「安倍内閣を打倒するぞ」のシュプレヒコールがこだました。「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員

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キューバにとっては関係正常化への一里塚 -米国とキューバが国交回復へ-

著者: 岩垂 弘

 米国とキューバが、7月20日に双方の首都(ワシントンとハバナ)で大使館を再開させることになった。これにより、両国は54年ぶりに国交を回復することになるわけで、これまで長い間両国の関係正常化を願ってきた、世界中の多くの人

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生協組合員からも「安保法案は廃案に」の声  -組合員有志が全組合員に向けて緊急アピール-

著者: 岩垂 弘

 日本における最大の市民団体は日本生活協同組合連合会(日本生協連)である。傘下の地域生協は132を数え、その組合員総数は2000万人を超す。購買事業以外にもさまざまな社会的課題に取り組む活動を続けているが、安倍政権が推進

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安保法案はなんとしても廃案に -「声なき声の会」の集会で反対の声相次ぐ-  

著者: 岩垂 弘

 55年前の安保条約改定阻止運動(60年安保闘争)の中で生まれた反戦市民グループ「声なき声の会」による恒例の「6・15集会」が、6月15日夜、東京・池袋の豊島勤労福祉会館で開かれた。折りから、集団的自衛権行使を認めるため

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世界記憶遺産登録で広島市が共同申請へ -峠三吉ら3人の原爆文学資料-

著者: 岩垂 弘

 今年は「被爆70年」。それを機に、広島市の市民団体「広島文学資料保全の会」(代表、土屋時子さん)は広島で被爆した作家の文学資料を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界記憶遺産」 に登録するための活動をしているが、同会

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巨きな足跡を遺した「生涯平和運動家」 -吉川勇一さんを悼む-

著者: 岩垂 弘

吉川勇一さんが慢性心不全で5月28日に亡くなった。84歳だった。戦後平和運動における傑出したリーダーの1人で、まさに「巨星墜つ」の感を禁じ得ない。  根っからの大衆運動家だった。  満州事変が勃発した1931年に東京で生

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変貌するキューバ(中) -軌道に乗る「経済改革」-

著者: 岩垂 弘

 キューバは急速に大きく変わりつつある。それをもたらした要因の一つが、昨年暮れから始まった米国との国交正常化交渉であることは前稿で触れたが、キューバ政府が2011年から本格的に取り組み始めた「経済改革」がようやく軌道に乗

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