東京電力福島第1原子力発電所の事故から満2周年を前にして、3月9日午後、東京の明治公園で「つながろうフクシマ! さようなら原発大行動」と題する集会が行われた。原発事故被災地の福島県からの参加者のほか、関東各県を中心に全
本文を読む岩垂 弘の執筆一覧
忘却の民となった日本人 -3・1ビキニデーを前に考える -
著者: 岩垂 弘2月初めのことだ。東京へ出かける時に利用する西武池袋線ひばりヶ丘駅の改札口の手前で足が止まった。かたわらの無料雑誌棚に、ビキニ水爆実験で被災した「第五福竜丸」の写真を表紙にあしらった雑誌が置かれていたからだ。それは、広
本文を読む先見の明あった演劇「臨界幻想」 -30年前に3・11原発事故を予測-
著者: 岩垂 弘2月14日、東京・六本木の俳優座劇場で『臨界幻想2011』を観た。ふじたあさや作・演出による青年劇場の公演だった。初演は1981年だが、2011年3月11日の東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所の事故を受けて
本文を読む今こそ「核兵器廃絶」へ -北朝鮮の核実験に思う-
著者: 岩垂 弘北朝鮮が2月12日、3回目の核実験を行った。爆発規模は過去最大で、原子爆弾の小型化に成功したとされている。それだけに、北朝鮮による「核の脅威」はさらに増したとみられ、今後、米日韓と北朝鮮との対立、ひいては北東アジアの軍
本文を読む傑出した生協運動家・中澤満正さんを悼む -共同購入に代わる「個配」を創始-
著者: 岩垂 弘空が澄み切って風が冷たかった日曜日の1月27日、東京都府中市の多磨葬祭場で告別式があった。亡くなったのは元生活協同組合首都圏コープ事業連合(パルシステム生活協同組合連合会の前身)理事長の中澤満正さん。享年68歳。すい臓が
本文を読む“日本のサッチャー”荒井なみ子さんを偲ぶ -「平和」と「協同」のために生きた波乱の一生-
著者: 岩垂 弘大正、昭和、平成という激動の時代をひたすら「平和」と「協同」のために生きた女性が1月23日、亡くなった。荒井なみ子さん。94歳。その歯に衣着せぬ発言と類い希なたくましい行動力、加えて強烈なリーダーシップから、一部の人か
本文を読む改憲路線の安倍政権に強い危機感と警戒心 -2013年の年賀状にみる国民意識-
著者: 岩垂 弘2013年は、「憲法改定」「集団的自衛権の行使」「原発推進」を掲げる安倍政権の登場で幕を開けた。マスメディアがこれをどう報道するか注視していたが、新年の紙面やテレビ画面で見る限り、安倍政権の路線に警鐘乱打するものはほと
本文を読む憲法改定をめぐる最初の決戦は来夏の参院選 -護憲派にとって正念場に-
著者: 岩垂 弘総選挙は、自民党の圧勝だった。勢いに乗る自民党は、かねてからの念願である9条改憲へ向けた攻勢を強めるに違いない。当面の目標は、おそらく参院で憲法改定の発議に必要な議員数を獲得することだろう。来年夏に予定されている参院選挙
本文を読む護憲派は今こそ奮起を -「戦後民主主義」の息の根を止めさせないために-
著者: 岩垂 弘16日に行われる総選挙は日本の歴史上、画期的な転換点になるのではないか。なぜなら、このまま行くと、日本国憲法の改定を掲げる政党が多数を占めそうな気配だからだ。もしそうした選挙結果になれば、日本国憲法の改定が極めて現実味
本文を読む大賞に布施祐仁著「ルポ イチエフ~福島第一原発レベル7の現場」/尖閣列島問題で中国に二つの論調
著者: 岩垂 弘2012年度の平和・協同ジャーナリスト基金賞 反核・平和、協同・連帯、人権擁護等を推進するための報道に寄与したジャーナリストを顕彰する活動を続けている平和・協同ジャーナリスト基金(PCJF)は12月6日 、今年度の第1
本文を読むなんとも情けない日本政府の対応 - 「核兵器非合法化声明」に参加拒否-
著者: 岩垂 弘広島市の松井一実市長が11月6日、外務省を訪れ、「国連で、34カ国が核兵器の使用を国際法上非合法にする努力を各国に呼びかけたが、日本政府は賛同しなかった。どうしてか」と説明を求めた。日本政府が賛同しなかったのは「わが国
本文を読む賢治作品の魅力は「くり返し」と「二面性」 -川村光夫著『宮沢賢治の劇世界』を読む-
著者: 岩垂 弘宮沢賢治ブームである。昭和初期の東北冷害に際し賢治が農民たちに献身的に奉仕したことが、東日本大震災を機に改めて多くの人々の関心を引いているからだろう。それに応えて賢治に関する情報を発信しようと、賢治の出身地の岩手県花巻
本文を読む若い人に戦争の惨禍を訴え続けて -元女子学院院長・大島孝一さんを偲ぶ-
著者: 岩垂 弘また1人、ひたすら反戦平和のために生きた人が逝った。大島孝一さん。元女子学院院長。領土問題の緊迫化とともに集団的自衛権の行使や憲法改定を声高に叫ぶ政治家がにわかに台頭しつつある今、私たちは今こそ大島さんの訴えに耳を傾け
本文を読む戦後67年、今なお放置されている朝鮮人の遺骨 -日本人戦没者の遺骨未帰還報道の陰で-
著者: 岩垂 弘アジア・太平洋戦争での敗戦から67年。国民の間ではもはや戦争ははるか遠い過去の出来事となりつつあるが、この夏、「日本人がやるべき戦争の後始末はまだ終わっていない」と痛感させられた報道があった。海外などで亡くなった日本人
本文を読む被爆者の高齢化で急がれる「被爆体験の継承」 -広島市は「伝承者」養成へ-
著者: 岩垂 弘8月6日は米軍機によって広島に原爆が投下された日だ。この非人道的な行為により多数の人命が失われたことを忘れないために、私は毎年、この日を広島で迎えることにしており、今年もこの日を中心に広島市内で行われた催しを見て回った。
本文を読む原爆も原発もいらない 強まる「脱原発を」の声――8・6広島
著者: 岩垂 弘原子力の軍事利用も平和利用(原子力発電)もいけない――日本では広島・長崎への原爆投下以来、原子力の軍事利用には反対だが平和利用はいいことだ、との考え方が国民の間で多数を占めてきたが、どちらもよくないという考え方が被爆か
本文を読む脱原発運動、より普通の市民色に -7・29国会大包囲に現れた民意-
著者: 岩垂 弘7月29日夜、国会議事堂前はおびただしい人々で埋まり、「原発再稼働反対」の声が 議事堂周辺にこだました。最高気温が33度を超えた日曜日の炎天下、「脱原発」を政治家と政府に訴えようと国会議事堂につめかけた人たちだった。私の
本文を読む大飯原発再稼働の野田政権へ怒り爆発 -さようなら原発集会に17万人-
著者: 岩垂 弘1945年7月16日は、米国がニューメキシコ州のアラモゴード砂漠で世界最初の原爆実験に成功した日だ。それからちょうど67年後のこの日、東京の代々木公園で脱原発を目指す大規模な集会が行われた。「さようなら原発一千万人署名
本文を読む安保反対の「6・15」を忘れまい -声なき声の会が記念集会の存続を確認-
著者: 岩垂 弘52年前の反安保闘争の中で生まれた反戦市民グループ「声なき声の会」による恒例の「6・15集会」が、6月15日夜、東京・池袋の豊島区勤労福祉会館で開かれた。毎年、さまざまなテーマで話し合ってきた「6・15集会」だが、今年
本文を読む原子力基本法改正案を撤回せよ -「軍事利用のおそれも」と七人委が緊急アピール -
著者: 岩垂 弘無党派の立場で平和問題に発言を続けている知識人のグループ「世界平和アピール七人委員会」は、6月19日、さる15日に衆院を通過し参議院で審議が始まっている「原子力規制委員会設置法案」について緊急アピールを発表した。 原
本文を読む活発化する国際協同組合年にちなむ活動 -協同組合陣営が多彩な計画-
著者: 岩垂 弘今年は、国連が定めた「国際協同組合年」(IYC)。各国政府と国民が協同組合の役割について認識を深め、その発展を促進しようという狙いから設定された国際年だが、それもほぼ半年が過ぎ、日本でもようやくこの国際年にちなんだ活動
本文を読む進む本土の沖縄化 -沖縄の日本復帰とは何だったのか-
著者: 岩垂 弘今年は、沖縄が日本に復帰して40年。5月15日には、沖縄県宜野湾市で県と政府の共催で記念式典が行われた。それを伝えるテレビや新聞各紙の報道を見ていたら、私の胸の中に根源的な問いかけがわき上がってくるのを感じた。沖縄の日
本文を読む戦後学生運動の“最後の輝き”か -50年代学生運動を回顧し検証する動き-
著者: 岩垂 弘1950年代は、学生運動が盛んな時期だった。占領軍(連合国軍総司令部=GHQ)による反共政策が強まったり、日本の独立をめぐって全面講和か単独講和かの論争が高まったり、米ソによる核軍拡競争が激化した時代であったから、これ
本文を読む生活者と一緒にロマンを語り、夢を語れ -[書評]中澤満正著『これから生協はどうなる――私にとってのパルシステム――』(社会評論社、¥1800円+税) -
著者: 岩垂 弘今年2012年は、国連が設定した「国際協同組合年」。世界各国の政府と国民が協同組合について理解を深め、協同組合をさらに発展させるために1年間かけて努力しようとの狙いから設けられた「国際年」である。そんな折り、協同組合の
本文を読む巨星墜つ ―― 広島のシンボル・庄野直美氏が死去 -原爆被害の実相解明に尽力-
著者: 岩垂 弘「巨星墜つ」。その人の訃報に接して、まず私の脳裏に浮かんできたのは、そうした思いだった。その人とは、庄野直美・広島女学院大学名誉教授。2月18日、肺炎のため86歳で亡くなったが、庄野氏こそ、広島の反核平和運動のシンボル
本文を読むビキニ・デーを機に服部学さんを偲ぶ -ひたすら核兵器廃絶のために生きた生涯-
著者: 岩垂 弘3月1日は「ビキニ・デー」。58年前の1954年の3月1日未明に太平洋のマーシャル群島ビキニ環礁で米国による大規模な水爆実験が行われ、静岡県焼津港所属のマグロ漁船・第五福竜丸の乗組員と周辺の島々の島民らが実験によって生
本文を読む生協も「脱原発」へ -日本生協連が提言「エネルギー政策の転換をめざして」を発表-
著者: 岩垂 弘生活協同組合(生協)の全国組織、日本生活協同組合連合会(日本生協連、組合員2300万人)は1月17日、「エネルギー政策の転換をめざして」と題する提言を発表した。昨年3月11日の東日本大震災によって生じた東京電力福島第1
本文を読む民主党政権とマスメディアへ深まる失望感 -2012年の年賀状にみる国民意識-
著者: 岩垂 弘今年も大勢の方から年賀状をいただいた。そこに書かれた文章を読むと、東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所の事故による被害に心を痛め、震災からの復興と原発事故の早期収束を願うものが多かったが、それと共に民主党政権とマ
本文を読む国際協同組合年がスタート -1月13日に東京でキックオフイベント-
著者: 岩垂 弘2012年は、国連が定めた「国際協同組合年」。経済システムの一つである協同組合をもっと発展させるために世界中の人々が一年間かけて協同組合に対する理解を深め、協同組合をもっと成長させるために一致して努力しようという狙いで
本文を読む戦争画を描かない画家たちがいた -板橋区立美術館の「池袋モンパルナス展」-
著者: 岩垂 弘あらゆるものが動員された「十五年戦争」。画家も例外でなかった。多くの画家たちが、自ら進んで、あるいは生活のため心ならずも戦意高揚のための戦争画(戦闘の場面や戦時における兵士や市民の生活を描いた絵画)を描いた。が、ごく少
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