ゼミの第一回目の時です。橋川さんは「この際に、本の読み方について述べておきましょう」と仰いました。その時に私は加藤周一の『読書術』という本を読んでいたので、<精読が大事である。しかし乱読も必要である。速読術というのもあっ
本文を読む川端秀夫の執筆一覧
夏目漱石『文学論』の余白に
著者: 川端秀夫◇まえがき◇ 言葉と思索と感情の関係に関しての、千坂恭二@ガイストさんのつぶやきに触発されて、夏目漱石の『文学論』に関して私もつぶやいてみました。その後、Tさん・Mさん・私(=D)による三者の対話が始まりました。対話が一
本文を読む令和版・近代の超克談義 後篇
著者: 川端秀夫M:刺戟的な議論が続いていますね。ちなみに、三島と岡本太郎の共通点を言うなら、それはズバリ、両者へのバタイユへの影響だと思いますよ。 T:バタイユ! Oui!!! T:共通点、気になってずっと考えていて思いついたのが、「
本文を読む令和版・近代の超克談義 前篇
著者: 川端秀夫◆まえがき◆ TさんとKさんと私(=D)の三人。Xさんも一回参加による対話の記録です。私のつぶやきがきっかけの対話です。超長文ですので、前篇・後篇に分けて掲載します。 ◇私(=D)の最初のつぶやき◇ ①1970年の三島由
本文を読む吉本隆明批判序説
著者: 川端秀夫バフチンの云う如くドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』は究極の対話文学であろう。吉本隆明にとってドストエフスキーは手に余る存在だった。ドストエフスキーにあって吉本に徹底的に欠けていたものは何であったか。吉本隆明の致命
本文を読むロマンチック・アイロニー (石丸伸二氏に呈す)
著者: 川端秀夫こういう光景を思い浮かべてみた。ひとつのロマンチック・アイロニーの画像である。 飛行機が大量のビラを撒き散らした。子供たちはビラを拾って紙飛行機を折る。そしていま、子供たちの折った千機の紙飛行機が、本物の飛行機を追いかけ
本文を読む「大空を行く四輪馬車」―― 究極の詩人アルチュール・ランボー
著者: 川端秀夫アンリ・ファンタン=ラトゥール画=左から二人目がアルチュール・ランボー。 「大空を行く四輪馬車」という表題は、アルチュール・ランボーの次の詩句を踏まえて作った。 「おれは単純な幻覚には馴れた。おれは全く思いのままに、工場
本文を読むさて、シュミットです ~カール・シュミット「レヴィアタンーその意義と挫折」を読む~
著者: 川端秀夫▼まえがき▼ ミクシーのコミュニティ「橋川文三を考える」に連載した「さて、シュミットです」の総集編を公開します。全体理解に役立つと思い旧約聖書列王記下第五章のナーマンの逸話の引用を補いました。 カール・シュミットの「ユダ
本文を読む言霊降臨
著者: 川端秀夫僕がまだ大学一年生の時のことである。戦友との同窓会のために上京した父は、次のメモを残して帰っていった。 「今日靖国神社の社頭に祈念して、大東亜戦争で散華した二六〇万の青年・壮年の英霊に対して涙にくれた。其人
本文を読む詩篇「小鳥と雑草」
著者: 川端秀夫小鳥という名の鳥はいない 雑草という名の草はない しかし 少女が空を見上げればそこには小鳥が飛んでいるし 少年たちは常に雑草のようにたくましい けっきょくのところ 小鳥はいるのかいないのか 雑
本文を読む処女作の経験
著者: 川端秀夫文章を書くことに関して持っている私の信念は極めて単純であり、それは「人間の極限のエネルギーを注いだものだけが文学であり、それ以外はすべてクズである」ということに尽きる。若い頃に読んだロートレアモンの影響は決定的であった。
本文を読む歴史における保守と進歩
著者: 川端秀夫*************************************************************** 中央大学創立百周年記念長谷川如是閑賞授賞論文 『歴史における保守と進歩』 *********
本文を読む猪瀬直樹と橋川文三
著者: 川端秀夫猪瀬直樹は政治家を志しましたが、スキャンダルで失脚しました。彼の世間的評価はいまなお厳しいものがあります。しかし私は世間の思惑とは異なる評価基準を彼に関して抱いています。 橋川文三は、猪瀬を自分の後継者にしたかったという
本文を読むドストエフスキーと橋川文三
著者: 川端秀夫橋川文三の『日本浪曼批判序説』の中にはこういう一節があります。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~ 私が保田のものにいかれた時期は正に私の未成年期であり、文字どおりドストエフスキーの『未成年』と、保田の「ウ
本文を読む「橋川文三の文学精神」補充
著者: 川端秀夫【解説】 過日掲載致しました拙論「橋川文三の文学精神」には、さわりともいうべき「十 橋川文三と日本浪曼派」及び「十一 絶対者の自覚」の本文がそっくり欠落しておりました。お詫び申し上げるとともに本文欠落部分の補充をさせて頂
本文を読む「好日」シリーズ精選三篇
著者: 川端秀夫【解説】季刊の連句同人誌「れぎおん」に連載した「好日」シリーズ四十五篇の中から精選三篇を公開する。 第三篇で取り上げた9・11は史上最悪の日であるが、国偲びの歌が詠まれた日と憲法第十三条が起草された日は反転攻勢の武器が調
本文を読む橋川文三が引いた補助線を追う
著者: 川端秀夫■補助線その1 日本浪曼派 二十歳の秋に橋川文三の『日本浪曼派批判序説』を読んだ。翌春に橋川文三ゼミに入室した私は、ゼミで取り上げる最初のテキストにこの書物を所望した。 「最初のテキストは何で
本文を読む橋川文三のエピソード三題
著者: 川端秀夫その1 「ほろ酔いの橋川文三」 学生時代、『日本浪曼派批判序説』で有名な橋川文三氏のゼミに、私は所属していた。 そのゼミ合宿の打ち上げ時の話である。 ある学生が、隣の学生を指差し
本文を読む君は小林秀雄を見たか
著者: 川端秀夫情報誌の中に小林秀雄の講演の記事を見つけた時は目を疑ったものである。まず本当にこれはあの小林秀雄の講演なのだろうかという疑いがあった。もしかして同姓同名の学者か何かの間違いかもしれない。もしそういう人がいるとしてだが。し
本文を読む夢に関する四章
著者: 川端秀夫※解題※ 季刊の連句同人誌『れぎおん』に2001年春号~2002年冬号にかけて4回連載。書いた時の雰囲気を保存するため原文にはいっさい手を加えていません。 ■第一章 サルサを覚えて以来、私の夢の国はキューバ
本文を読む1937年へのタイムトラベル
著者: 川端秀夫【解説】 このエッセーは2015年の1月5日に私のブログに掲載された作品です。読み直してみてとても懐かしい気持ちになりました。それはこの文章の内容からくるものです。小文ではありますが読んで頂く方も同様に懐かしい気分に浸れ
本文を読む【ビッグ・ニュース!】ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』続編の新資料発見!!!
著者: 川端秀夫『カラマーゾフの兄弟』続編への序曲 1 ネチャーエフはロシアの革命の歴史に出現した確信犯的革命派の始祖であろう。確信犯的革命派のどこがダメかと言えば、それはロシアに現れたヒューマニストの
本文を読む橋川文三の文学精神
著者: 川端秀夫< 内 容 目 次 > 1 文学精神とは何か 2 橋川文三の方法 3 転機としての昭和31年 4 三島由紀夫『鏡子の家』 5 三島由紀夫『英霊の声』 6 三島・橋川論争の起源 7
本文を読む「純粋北一輝」の続編「大魔王観音北一輝」を堂々公開!!!
著者: 川端秀夫▽解題: 先般ちきゅう座に掲載頂きました「純粋北一輝」の続編「大魔王観音北一輝」をブログに掲載しました。〝大魔王観音〟を大げさな形容と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、これは北の友人であった大川周明が彼への親近感を込
本文を読む試論「純粋北一輝」への川畑泰氏からの質問に回答する
著者: 川端秀夫※川畑 泰(かわばた たい)氏は社会批評研究会メンバー(川端注) △純粋北一輝(前編)☛ https://chikyuza.net/archives/105457 ▽純粋北一輝(後編)☛ https://c
本文を読む青春の書としての『資本論』
著者: 川端秀夫資本論は私にとって青春の書である。「資本論を読んでいない頭は子供の脳である(中江丑吉)」という意見もあるくらいだが、すくなくとも私にとって資本論は青春の書であったし、いまでもその認識は変わらない。 一年間の
本文を読む輝く”夜明けのスキャット” から煌めく” Agape “へ
著者: 川端秀夫解題:私のブログは動画とエッセイの組み合わせから成っているのが特徴です。北一輝をテーマの記事に由紀さおりさんの「夜明けのスキャット」を添付した際の韃靼人さんとの対話を掲載します。これは<詩と革命>を主題とする対話でした。
本文を読む■緊急提言:新型コロナウイルス対策は「自助」と「共助」と「公助」の三本柱で乗り切れ!
著者: 川端秀夫■緊急提言:新型コロナウイルス対策は「自助」と「共助」と「公助」の三本柱で乗り切れ! 解題:今回は株式会社ゼロメガ代表取締役・菅原秀宣様にお願いをしまして氏が一昨日(3/30)フェイスブックに投稿された記事をそのまま転載
本文を読む〈近代の超克〉批判序説
著者: 川端秀夫【目次】 第一章 回想の橋川文三 第二章 なぜファシズムか、そしてファシズムとは何か 第三章 日本のカリガリ博士 第一章 回想の橋川文三 本日の演題は〈近代の超克〉批判序
本文を読む「〈近代の超克〉新論」の地平
著者: 川端秀夫1 2019年10月5日午後1時から明治大学駿河台校舎:研究棟第9会議室で始まった「廣松渉没後25年」記念研究会は、おおよそ70余名の参加者を得て活況の内に幕を閉じた。講演と討議の4時間に渡るイベントが終了した後も懇親会
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