広原盛明の執筆一覧

政党は国民と市民社会の中に存在している、別世界にいるのではない、共産党党首公選問題を考える(その1)

著者: 広原盛明

 京都はいま大揺れに揺れている。志位共産党委員長に対する異議申し立てをした松竹伸幸氏と鈴木元氏の二人がいずれも京都ゆかりの人物であるからだ。京都は「大学のまち」であり、蜷川府政の伝統もあってリベラルな知識人が多い。かく言

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日本維新の会の「二股膏薬路線」は、立憲民主党をだませても国民には通用しない、「岸田降ろし」の前に立憲民主党が崩壊する

著者: 広原盛明

 1月23日から始まる通常国会を前に、日本維新の会と立憲民主党の「共闘」が注目されている。維新の遠藤、立憲の安住両国対委員長は1月12日、政府が打ち出した防衛費増額にともなう増税方針に反対する方針を確認し、23日召集の通

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連合新年会の与野党幹部の揃い踏みは〝大政翼賛会〟への第一歩 ―「岸田降ろし」の起こらない理由

著者: 広原盛明

 1月5日に開かれた「連合」の新年会には、岸田首相(自民党総裁)と松野官房長官が2年連続で出席し、山口公明党代表、泉立憲民主党代表、玉木国民民主党代表も顔をそろえた。連合の「天敵」である共産党と「身を切る改革」で自治労の

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選挙結果を素直に総括できない政党は真面な方針を出せない 日本共産党第6回中央委員会総会報告を読んで

著者: 広原盛明

 8月2日の「しんぶん赤旗」を読んだ感想を述べたい。年老いた3人の酒飲み仲間が懇親会を兼ねて集まり、参院選の結果について忌憚のない意見交換をした。大手紙数紙も互いに持ち寄っての合同会議だから、多多ますます弁ずの次第と相成

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「べたなぎ国会」(与野党対決なし)は「きれいな空振り」(内閣不信任案否決)で終わった、立憲民主党の〝あいまい路線〟は墓穴を掘るにちがいない

著者: 広原盛明

 2022年6月15分、第208回通常国会が閉会した。各紙の見出しは驚くほど似通ったものだった。  〇日本経済新聞(6月15日)、「国会、異例の与党ベース、政府提出法案 26年ぶり全て成立へ」「会期中 内閣支持は上昇、決

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保守層取り込みを目指す立憲民主の参院選公約は成功するか、それとも維新と国民民主の狭間に埋没するか

著者: 広原盛明

 参院選が近づくにつれて、全国注目の京都選挙区では各党の宣伝カーがしきりに走るようになった。私が住む衆院選京都3区(京都市伏見区)では、昨年の衆院選で共産が不可解にも候補擁立を見送り、立憲の泉健太氏が楽々と当選した。聞け

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参院選公示まで1カ月、自民にすり寄る国民民主、分裂を促進する連合、進まぬ野党共闘

著者: 広原盛明

 2020年参院選公示まで1カ月、日経新聞(5月22日)は「1人区、野党競合3分の2」「調整不調、維新も台頭」との見出しのもとに、次のような情勢を伝えた。  ――参院選の公示日となる見通しの6月22日まで1カ月に迫った。

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毎日新聞連載記事〝労組分断〟が明らかにしたもの、「女性」「中小企業」「高卒」がトレードマークの芳野友子連合会長の役割と行き着く先

著者: 広原盛明

 マスメディアの注目を一身に集めた連合初の女性会長、芳野友子氏の素顔が次第に明らかになってきている。毎日新聞の大型連載記事(5月4~7日)〝労組分断〟は、大手紙では初めて本格的な調査報道に基づく政治記事であり、芳野氏が起

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維新と国民が京都・静岡の参院選両選挙区で相互推薦 連合推薦の(共産を除く)野党共闘は崩壊に向かう

著者: 広原盛明

 参院選京都選挙区にある私の家には、このところ維新のビラがよく入るようになった。これに危機感を覚えたのか、立憲公認候補の福山哲郎参院議員のビラも時々入るようになった。これに対して自民と共産のビラやチラシはあまり目につかな

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〝連合の将棋のコマ、泉立憲代表〟のままでは、野党は参院選を戦えない

著者: 広原盛明

2022年度当初予算が3月22日に成立した。一般会計の歳出規模は過去最大の107兆円超、それでいてほとんど論戦らしい論戦もないままに戦後4番目の速さでの成立となった。野党第1党の立憲民主党が予算追及のイニシアチィブを取れ

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〝国家レベルの労使協調路線〟が着実に加速している、連合初の女性会長起用の裏に横たわるもの

著者: 広原盛明

 小さな記事だったが、2022年2月26日付の日経新聞に〝国家レベルの労使協調路線〟が着々と加速していることを窺わせる記事が載った。「自民、連合との協調明記、運動方針案 参院選にらみ接近」というもの、そこには「自民党と連

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泉健太氏を代表に選んだ立憲民主党の悲劇、数合わせ「野党第1党」の終わりの始まりか

著者: 広原盛明

 昨年11月末、立憲民主党代表に選出された泉健太氏の動きがさっぱり見えない。共産党との選挙協力は「白紙」だと言いながら、その一方で参院選での「野党候補の一本化」は進めると言う。共産との選挙協力を白紙にすれば、参院選での野

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賃上げなど労組本来の活動に取り組まず、なぜ野党分断に狂奔するのか、与党と経済団体の下僕になった連合に未来はない

著者: 広原盛明

 昨年10月の衆院選を前に、各紙は一斉に日本の年収や平均賃金の現状を取り上げた。日本経済新聞(2021年10月16日)は、1面トップで「日本の年収、30年横ばい」と以下のように報じた。  「衆院選(31日投開票)に向けた

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2021年はデルタで暮れ、2022年はオミクロンで明けた、されど野党共闘は「霧の中」

著者: 広原盛明

 毎日がまるで物理学の教科書を読んでいるような感じで時間が過ぎていく。「デルタ」だの「オミクロン」だの、ギリシャ語のアルファベットが世上に溢れているからだ。こんな言葉を毎日聞かされると、日本中が新型コロナウイルスのパンデ

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立憲民主党と共産党がこのままの状態では参院選で〝共倒れ〟する

著者: 広原盛明

「政治対決の弁証法」ではなく「国民世論の弁証法」による総括が必要だ  こんな後ろ向きの感想を年末に書く破目になるとは夢にも思わなかった。2021年10月衆院選が終わって以降、立憲と共産との間で野党共闘に関する総括の話がま

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泉健太政調会長の〝野党候補一本化〟は「地域事情による=京都を除く」のダブルスタンダード(二枚舌)で成り立っている、泉氏はその理由を立憲支持者に説明しなければならない

著者: 広原盛明

 立憲民主党代表選挙が本格化してきた。自民党総裁選挙の二番煎じの感があるが、それでもマスメディアで大きく取り上げられ、NHKテレビの日曜討論会にも出演するようになると、候補者一人ひとりの発言はそれなりの重みをもつようにな

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「敵に塩を送る」ことは美談だが、立憲京都府連を支援することは「票をドブに捨てる」のと同じことだ、

著者: 広原盛明

泉健太政調会長が立憲代表に選出されたらどうなる  ことわざ辞典によれば、「敵に塩を送る」ことの意味は、敵が苦しんでいるときに弱みにつけ込もうとするのではなく、逆にその弱みを助ける行為を指すとされている。「正々堂々」「真っ

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バイデンにがっかり、バッハとコーツに怒り、ガースーには心底絶望

著者: 広原盛明

 この1週間は国内外で緊迫した情勢が続いた。イスラエルとパレスチナでは(どちらが仕掛けたのかわからないが)激しい戦闘が行われ、ガザでは多数の犠牲者が出た。国連をはじめとする国際社会は、イスラエル軍の空爆を止めるため懸命の

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「反省」だけならサルでもできる、だが「サル芝居」は3日間しか続かなかった、 山田真貴子内閣広報官の辞職が意味するもの 

著者: 広原盛明

 2月25日、7万円接待問題に関する国会予算委員会での山田真貴子内閣広報官の答弁を聞いて、瞬間「反省だけなら猿でもできる」というCMを思い出した。猿の調教師が「反省!」と言ったら、猿が目の前の机に片手を付いて首を垂れると

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この「会食首相」ありてこの「接待長男」あり、総務省接待漬けの構造と背景

著者: 広原盛明

 2021年2月23日、各紙朝刊には総務省接待関連の大見出しが躍った。「接待 総務省11人処分へ」「東北新社側との会食 13人計39回」「長男関与、首相おわび」「『接待づけ』疑惑噴出」「総務省幹部ら『利害関係者と思わず』

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国民の〝政治離れ〟が顕著になり、政党政治の劣化が進んでいる - 改憲勢力「3分の2割れ」をめぐる攻防 -

著者: 広原盛明

 2019年参院選の結果を見て思うことは、国民の〝政治離れ〟が顕著になり、政党政治の劣化が着実に進んでいることだ。何しろ全国の投票率が48.8%と50%を切り、戦後2番目の低投票率に落ち込んだのである。前回2016年参院

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ナチス突撃隊張りの足立康吏衆院議員の野党攻撃、維新は結社の自由、政党の存在を否定するのか

著者: 広原盛明

-大阪維新のこれから(9)-  いまどきこんな極右体質の国会議員がいるかと思うと、背筋が寒くなり身体中に戦慄が走る。2019年6月25日、衆院本会議における維新代表・足立康吏議員の発言が耳から離れない。足立議員は安倍内閣

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月とスッポンの2つの衆院補選、北海道5区は「大義を掲げた正規の戦い」だが、京都3区は「訳の分からない非正規の戦い」になった   ~関西から(182)~

著者: 広原盛明

4月24日に2つの衆院補選が行われる。北海道5区と京都3区だ。巷間では両補選は「民共協力」の代表的構図といった的外れの観測記事が流れているが(日経新聞2016年3月20日)、とんでもない、両補選は「月とスッポン」と言って

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2015.03.18  いったん死んだはずの「大阪都構想」が復活してまたぞろ大阪を騒がせている、住民投票で「賛成」が多数を占めれば大阪市は解体され消滅する、橋下維新の策略とファッショ的手法を批判する(その1)

著者: 広原盛明

昨年末に、首相官邸と創価学会本部の「ホットライン」によって大阪都構想の住民投票に対する公明党大阪本部の決定が覆されて以来、大阪では再び橋下維新の活動が活発化している。いったん大阪府議会、市議会で否決された大阪都構想の法定

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東日本大震災復興構想会議の提言にみる“一億総懺悔論”

著者: 広原盛明

~関西から(17)~  6月25日に出された復興構想会議の提言全文を読んで、私が真っ先に感じたことは、哲学者や博物館長なども起用しただけあって文体は美文調で飾られているが、趣旨や論調は「敗戦(終戦)直後に出された“一億総

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東日本大震災復興基本法の正体は、被災者や被災地の復旧復興ではなく“国家・地域有事改造法”だ

著者: 広原盛明

~関西から(15)~  東日本大震災の発生から3カ月を経て、国会では菅首相の「首約束」と引き換えにようやく東日本大震災復興基本法が6月10日衆院本会議で可決され、参院で17日に成立する運びとなった。自民・公明案を丸呑みし

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菅内閣不信任決議騒動は、企業国家日本の崩壊のはじまり

著者: 広原盛明

~関西から(14)~  私は、この間「私たちは東日本大震災にいかに向き合うか」というテーマでブログを書いてきた。同時に、その視点を「企業国家日本の崩壊のはじまり」にセットしていた。なぜ東日本大震災と企業国家日本の崩壊が結

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