澤藤統一郎の執筆一覧

憲法と落語(その2) ― 「帯久」にも公正な裁判を受ける権利がある

著者: 澤藤統一郎

「帯久」という演目は寄席では聞けない。なにしろ長い噺だ。くすぐりや笑いは殆どない。サゲも面白くない。これを聞かせるのが、話者の力量。 もとは上方噺。米朝が得意としていたという。これを享保年間の江戸の噺に移し替え、名奉行大

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次回法廷は、明後日金曜日(8月31日)午後1時30分~ 415号法廷で ― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第136弾

著者: 澤藤統一郎

民事訴訟の弁論期日は淡々と進行する。スリリングなことは起こらない。傍聴して手に汗握る見せ場などはない。それでも、この法廷という空間で国民の権利が具体化する。法の枠の中でのことではあるが、法廷とは国民の権利を増大し伸長させ

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あと三年、アベ・シンゾーでご辛抱ください。

著者: 澤藤統一郎

おなじみアベ・シンゾーが、毎度おさわがせいたします。このたび、自民党総裁選への出馬を正式に表明いたしました。私自身のため、妻アキエのため、腹心の友のため、そして大臣をやりたい仲間たちのためでございます。どうぞ皆様、あと3

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そりゃオカシイ ― 「大嘗祭は宗教行事だが重要な儀式だから公費支出を認める」って?

著者: 澤藤統一郎

来年(2019年)、現天皇(明仁)がその職を辞して、長男(徳仁)がその地位を承継する。次期天皇の就任は2019年5月1日と予定され、その後一連の代替わり儀式が行われる。天皇がかつて宗教的権威を体現する者とされていたため、

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創価学会にお願いしたい。安倍政権の政教分離原則違反行為に、「謗法厳誡」の立場から、もっと厳格な対応をしていただきたい。

著者: 澤藤統一郎

「聖教新聞」とは、言わずと知れた創価学会の機関紙。その一昨日(8月24日)の紙面に次の記事が掲載されたという。これは、興味津々。 「創価学会の名称を騙った提灯献灯 警視庁に告訴申し立て」  創価学会は靖国神社主催の「みた

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次の天皇の即位の礼は、国民主権にふさわしい儀式とせよ

著者: 澤藤統一郎

昭和天皇と諡された裕仁の死去が、1989年1月7日。即時に現天皇(明仁)がその地位を承継した。「(旧)国王は死んだ。(新)国王万歳!」というわけだ。法的には、天皇の死だけが皇位承継の要件である。法的には、天皇という公職に

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次回法廷は、来週金曜日(8月31日)午後1時30分~ 415号法廷で ― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第135弾

著者: 澤藤統一郎

DHCと吉田嘉明が、私(澤藤)に6000万円を請求したのが「DHCスラップ訴訟」。いま、その訴訟に続く「反撃訴訟」が東京地裁で継続中である。「反撃」とは、DHCスラップ訴訟の提訴自体が違法であることを理由とした、私からD

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「あの無謀な戦争を始めて、我が国民を塗炭の苦しみに陥れ、日本の国そのものを転覆寸前まで行かしたのは一体だれですか」 ― 天皇(裕仁)の戦争責任を追及する正森成二議員の舌鋒

著者: 澤藤統一郎

 人は兵士として生まれない。特殊な訓練を経て殺人ができる心身の能力を身につけて兵士となる。人は将校として生まれない。専門的訓練によって躊躇なく部下を死地に追いやる精神を身につけて将校となる。人は帝王として生まれない。「だ

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憲法と落語(その1) ― 「鹿政談」と違憲立法審査権

著者: 澤藤統一郎

文化爛熟の江戸期中期以後、庶民娯楽の舞台として寄席が栄えた。江戸八百八町(実数は千を越えていたとも)のどの町内にも一軒は寄席があったという。色物も隆盛だったが、メインは落とし噺。いまは、落語という語彙で定着している。 噺

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「国策事業に反対するとどうなるのか見ておけと“恫喝”する」アベ政権のスラップ訴訟。

著者: 澤藤統一郎

本日(8月20日)の毎日新聞朝刊1面に、「政府が賠償請求検討」「県の辺野古承認撤回で」「1日2000万円」の記事。つまり、「沖縄県が辺野古『承認撤回』をしたら、政府は1日2000万円の割合の損害賠償請求をするぞ」というの

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「なかば偶然にして、なかばは必然」ー弁護士と事件との関わり

著者: 澤藤統一郎

弁護士人生、なかなかに味があり捨てがたい。最近、つくづくとその思いが強い。 自分の外に自分の主人を持つ必要はない。自分の生き方を自分で決めて、自分の責任で自分の流儀を貫くことができる。誰におもねることもないこの立場をあり

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スト破りとは非難さるべき汚い行為だ。行政も社会もスト破りに協力してはならない。

著者: 澤藤統一郎

本日(8月18日)の東京新聞朝刊社会面に、「自販機大手求人、紹介中止を」「都内職安に都労委が通報」の見出し。これだけでは直ちに事情が呑みこめないが、「スト実施 新規雇用防ぐ」の中見出しが目に飛び込んでくる。ああ、そういう

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日本国憲法は、敗戦を契機に不再戦の決意から生まれた。

著者: 澤藤統一郎

本日(8月15日)は73回目の「敗戦の日」。私には、「終戦の日」でもさしたる違和感はない。韓国では「光復節」という祝日。北朝鮮では「祖国解放記念日」だそうだ。 政府の呼称に従えば、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」。恒例

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真夏の真昼時、暑いさなかの平和を守ろうという熱いアピールです。

著者: 澤藤統一郎

ご近所の皆様、ここ本郷三丁目交差点をご通行中の皆さま。こちらは平和憲法を守ろうという一点で連帯した行動を続けています「本郷・湯島九条の会」です。私は近所に住む者で、憲法の理念を大切にし、人権を擁護する立場で、弁護士として

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ウチナンチュが心を一つにして闘うとき、大きな力になる。

著者: 澤藤統一郎

翁長雄志・沖縄県知事の急逝が8月8日夕刻。その後の事態は急展開している。 翌9日が、大浦湾埋立承認撤回のための聴聞手続。非公開ではあるが、沖縄防衛局の期日延期要請は斥けられ2時間余で終了した。そして、2回目の聴聞はないと

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朝鮮人虐殺を反省しない、こんな都知事でよいのか。

著者: 澤藤統一郎

昨日(8月10日)の、小池都知事定例記者会見。 記者からの質問に小池はこう答えている。 -- 関東大震災の犠牲者の慰霊について、昨年、知事は追悼文の送付を控えたが今年の対応と、その対応の理由を  「今週8日でしたか、実行

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日本国政府よ。核兵器禁止条約に署名し批准せよ。それこそが、被爆国の責務であり、被爆者に対する誠意ではないか。

著者: 澤藤統一郎

73年前の8月9日午前11時2分、長崎の上空で核兵器が炸裂し広島に続く阿鼻叫喚のこの世の地獄が出現した。この1発の原子爆弾によって、7万人以上の命が奪われたという。そして、生き残った多くの人々が放射能による不安と苦しみを

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8月6日の広島で ― 核廃絶を願う人々と、核の傘に固執する為政者と。

著者: 澤藤統一郎

1945年8月6日午前8時15分、広島上空で原子爆弾が爆発したそのとき以来、核廃絶こそが人類が取り組むべき最大の課題となった。愚かなことだが、人類は自らを滅ぼす能力を身につけたのだ。以来73年間、その能力を封じ込めること

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「本当の保守は原発に反対すべきだと思います」 ― 原発稼働差し止め裁判官インタビュー

著者: 澤藤統一郎

昨日(8月4日)の朝日に、樋口英明・元福井地裁裁判長のインタビュー。大飯原発訴訟の1審を担当して差し止め認容の判決を出した人。大きな見出しが、「原発は危険、判決の信念」「規準を超える地震『来ない』根拠なし 再稼働認めぬ判

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自民党よ、いつの日にか真に「自由」で「民主」的な政党たれ。

著者: 澤藤統一郎

思想・良心・信仰の自由に関するわが党の政策について 2018年8月4日 自由民主党  わが党の「思想・良心・信仰の自由」に関する政策については、党内特命委員会において議論されて、「思想・良心・信仰の多様なあり方を受容する

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「予算委員会は佐川を偽証罪で告発せよ」「もう一度佐川の証人喚問を実施せよ」「安倍昭恵も喚問せよ」

著者: 澤藤統一郎

「佐川宣寿」という人。面識はなく、その個性に関するエピソードも知らない。が、なんとなく哀感が漂う。アベに尽くして、アベに捨てられ、それでもアベに反抗できない。今、どこで何をしているのだろう。これからどうなるのだろう。この

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DHC関連訴訟10件の提訴目的は、応訴の負担を強いることにある。 ― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第135弾

著者: 澤藤統一郎

DHCと吉田嘉明が、私(澤藤)に6000万円を請求したスラップ訴訟。私がブログで吉田嘉明を痛烈に批判したことがよほど応えたようだ。人を見くびって、高額請求の訴訟提起で脅かせば、へたれて吉田嘉明批判を差し控えるだろうと思い

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法曹界にはびこる『憲法教』? 稲田朋美炎上ツイートの怪説

著者: 澤藤統一郎

月が変わった。戦争と平和をめぐるいくつもの出来事の記憶を喚起すべき8月である。日本国憲法制定の出発点は1945年8月にあった。憲法の平和主義・国民主権・人権尊重を当時に立ち返って確認し、その理念が今にどう生きているかを検

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