研究の一環として私が石仏調査のフィールド・ワークを始めたのは、ちょうど昭和から平成にかわった頃であるが、この調査というのは民俗学の手法にならったものであって、農村をはじめ各地の日常生活者に聞き書きをする機会が多くある。ま
本文を読む石塚正英の執筆一覧
歴史における神話のアクチュアリティ(1)
著者: 石塚正英1 先史の神話あるいは神話の起源 2 ミュトスからロゴスへ、あるいは神話の非神話への転用 3 20世紀における近代化=合理化神話 4 20世紀神話のアクチュアリティ(1)――ファシズムとコミュニズム 5 20世紀神話のア
本文を読むデュピュイ・永倉千夏子訳『チェルノブイリ ある科学哲学者の怒り―現代の「悪」とカタストロフィー』明石書店、2012.03を読む(3)
著者: 石塚正英1.問題の所在 2.システム的悪 以上(1) 3.システム的悪からの脱却 4.目に見えない悪 以上(2)以下(3) 5.カタストロフィー 6.テクノ・セントリズムの終焉 以下(4) 7.有限性の自覚 8.今後の課題 *注
本文を読む自然災害と信仰をフォイエルバッハはどう関連付けたか
著者: 石塚正英先日、新刊『宮本常一と歩いた昭和の日本』第16「東北③」が農文協から送られてきました。その中から話題を拾って自然・生業・フォイエルバッハといったエッセーを綴ってみます。 目次をみると、福島県2題、岩手県3題、山形県1題が
本文を読むデュピュイ・永倉千夏子訳『チェルノブイリ ある科学哲学者の怒り―現代の「悪」とカタストロフィー』明石書店、2012.03を読む(2)
著者: 石塚正英1.問題の所在 2.システム的悪 以上(1)以下(2) 3.システム的悪からの脱却 4.目に見えない悪 以下(3) 5.カタストロフィー 6.テクノ・セントリズムの終焉 以下(4) 7.有限性の自覚 8.今後の課題 *注
本文を読むデュピュイ・永倉千夏子訳『チェルノブイリ ある科学哲学者の怒り―現代の「悪」とカタストロフィー』明石書店、2012.03を読む(1)
著者: 石塚正英1. 問題の所在 2. システム的悪 以下(2) 3. システム的悪からの脱却 4. 目に見えない悪 以下(3) 5. カタストロフィー 6. テクノ・セントリズムの終焉 以下(4) 7. 有限性の自覚 8. 今後の課題
本文を読む〔休憩室〕歴史知研究会―2―
著者: 石塚正英このコーナー〔休憩室〕は「ちきゅう座」田中正司初代運営委員長の提案で設置されましたが、しばらく開店休業でした。力量にみあう範囲で再開します。今回は「歴史知研究会」のその後です。 1999年10月創立。科学知・理論知に押し
本文を読む〔休憩室〕19・20世紀古典読書会―2―
著者: 石塚正英このコーナー〔休憩室〕は「ちきゅう座」田中正司初代運営委員長の提案で設置されましたが、しばらく開店休業でした。力量にみあう範囲で再開します。今回は「19・20世紀古典読書会」のその後です。http://www.geoci
本文を読む吾れ死なば焼くな埋むな野に晒せ
著者: 石塚正英平安時代の女流歌人にして「六歌仙」にも「三十六歌仙」にも含まれる小野小町は、生没年も生没地も不詳であるといわれます。けれども、平安前期に東北地方の日本海側に生まれたという節が有力です。同時代の肖像画もないので素顔はわか
本文を読む汝の頬を当てよ、わらわはここにキスしたり
著者: 石塚正英旧約聖書によれば、この世は神の言葉によって始まります。「光あれ!こうして光があった」という具合です。でも、この言葉はコミュニケーションとしてあるのではなく、たんに存在の確定としてあるのです。そんな言葉は絶対に電話できな
本文を読むビスマルクの肉声
著者: 石塚正英エジソンの蓄音機のロウ管に、74歳当時のビスマルクの肉声が録音されていたとのこと。ビスマルクは女性的な声だったと伝えられてきたが、その通りだったとのこと。息子への伝言「何事もほどほどに節度を持って生きなさい。仕事も飲み食
本文を読む音と音楽――その面白くて不思議なもの(8)
著者: 野沢敏治・石塚正英第8回 葬送曲について >往< 野沢敏治さんへ 石塚正英から きょうは葬送曲について語りましょう。このジャンルですと、私は真っ先にベートーヴェン「英雄」第2楽章を思い浮かべます。高校時代にクラシック愛好会をやってい
本文を読む音と音楽――その面白くて不思議なもの(7)
著者: 野沢敏治・石塚正英第7回 行進曲について >往< 石塚正英さんへ 野沢敏治から 春の来る前に想い出すこと 新年に入って陽ざしは着実に明るくなっています。春になると聞こえてくる音、それは小学校の運動会のざわめきです。心が浮き
本文を読む<近代の超克>論を刺戟する交換論―清家竜介著『交換と主体化』(御茶の水書房、2011年刊)書評
著者: 石塚正英1.問題の所在 社会において交換が成立するには、交換主体のほか、必ず媒体が必要である。それは、先史社会や野生社会ではフェティシュなど聖なる存在であり、有史社会や文明社会では貨幣である。貨幣が用いられず何の媒体も介在しない
本文を読むメチエとアート
著者: 石塚正英きのう(20111217)、ある講演で江戸職人の「アート」(技術)と「メチエ」(職人技)について興味深い話を聞きました。それによると、職人の世界では、アートとメチエは切っても切り離せないものでした。アートは目に見える技で
本文を読む音と音楽――その面白くて、不思議なもの(6)
著者: 野沢敏治・石塚正英第6回 耳から侵入する危険音への不安 >往< 野沢敏治さんへ、石塚正英から かつて拷問に使用された音には、次のような事例があったと言われます。女性の叫び声、矢・ナイフ・斧を投げる音、鎖を切る音、途切れなく続く放電音、
本文を読む音と音楽――その面白くて、不思議なもの(5)
著者: 野沢敏治・石塚正英第5回 コマーシャルソングにのせられて >往< 野沢敏治さんへ、石塚正英から 野沢さん、きょうはコマソン、つまりコマーシャルソングを語り合いましょう。日本初のコマーシャルソングは、1951年に民間放送が開始し、CBC
本文を読む音と音楽――その面白くて不思議なもの(4)
著者: 野沢敏治・石塚正英映画音楽の楽しさ、その面白さ >往< 石塚正英さんへ 野沢敏治から 映画音楽はそれを聴けば、見た映画の場面が眼の前に浮かびます。 ぼくは西部劇の音楽が好きです。ぼくだけでないでしょう。「ハイヌーン」、「リオ・
本文を読む音と音楽――その面白くて、不思議なもの(3)
著者: 野沢敏治(のざわとしはる)・石塚正英(いしづかまさひで)第3回 沈黙は金なり、いいえ音なり―続き― >復から往へ< 野沢敏治さんへ 石塚正英から 野沢さんの「忘れている調べ」「小学唱歌」を読んでいて、思い出した調べがあります。「ハトポッポ」です。私の爺さんは明治20年代
本文を読む音と音楽――その面白くて、不思議なもの(2)
著者: 野沢敏治・石塚正英第2回 沈黙は金なり、いいえ音なり >往< 野沢敏治さんへ、石塚正英から 一般に音のしない状態を無音といいますが、人がいるのになにも声が聞こえない状態を沈黙といいます。ところで、イギリスのカーライルが記したとされる「
本文を読むローカル・テクノロジー論―収奪技術から還流技術へ―
著者: 石塚正英世に言うローテクとは、旧式の技術のことをさす。そうであるなら、あらゆる技術は開発当初はハイテクであっても、遅かれ早かれローテクになりさがる。ハイテクとローテクについて、そのような定義をしたのでは、2つの言葉に固有性が生
本文を読む音と音楽――その面白くて、不思議なもの(1)
著者: 野沢敏治・石塚正英第1回 音楽とのささやかな出合い 石塚正英さんへ、野沢敏治から 音楽を楽しみたい ぼくは音楽が好きです。といっても、いまは声を出して歌ったり、楽器を演奏することはあまりなく、一愛好家にすぎません。その限りでこれ
本文を読む唯物論(materialism)と神々の関係
著者: 石塚正英問題点を鮮明にするため、いまここで次の問題設定を行なう。人間が人間になる前の世界を「自然的自然」ないし「裸の自然」とし、人間が自然を加工し人間自身をも人間へと加工した段階の世界を「自然の社会化」ないし「社会化した自然」
本文を読むいいだ・もも『「日本」の原型――鬼界ケ嶋から外ヶ濱まで――』紹介
著者: 石塚正英かつて1980年代末から90年代中ごろまで、私はいいださんからときおり新刊のご著書をおくって戴いた。私の著作に言及してくださったものが中心だったが、その中には“枕”になるような大著もあった。19世紀社会思想の面ではけっこ
本文を読む日本国憲法の脱国家=トランス転回を!
著者: 石塚正英人は生まれながらにして自由で平等だ、と言ったところで、いったい誰が、何がそれを保証するというのでしょうか。アルベール・カミュは言いました。「ある種の平等がどれほど自由の敵であるかということは、政治ではあまり感じられて
本文を読む労働者自主管理とムッソリーニ・ファシズム
著者: 石塚正英岩田昌征「チトー主義は進歩か退歩か?―労働者自主管理をめぐって」を読みました。歴史家ミロラド・エクメチチ氏が述べていることとして、岩田氏は次の紹介をしています。ムッソリーニ・ファシスト政権は末期に労働者自主管理を採用し、
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