<福沢諭吉の「学問のすゝめ」> 福沢諭吉は、大分県人というより近代日本の代表的人物といえます。つまり啓蒙思想家として天賦人権論を紹介したという意味でも、また日本国の独立と国民一人ひとりの独立自尊を促したという意味でも、県
本文を読む野上俊明の執筆一覧
近代の夜明けー大分県人(賢人)の事績に触れて(4)
著者: 野上俊明<諭吉と「蘭学事始」> 杉田玄白著「蘭学事始」という書物の運命について、書誌的に興味ある事実が福沢諭吉によって明治半ばに明らかにされました。(以下、岩波文庫改訂版の解説で紹介されている諭吉の言による) 「蘭学事始」という
本文を読む近代の夜明けー大分県人(賢人)の事績に触れて(3)
著者: 野上俊明梅園の経済書「価原」を読む 三浦梅園の「価原」(1773年)をはじめてひも解きました。三枝博音 (さいぐさ・ひろと)教授の編集になる岩波文庫版で、昭和 42年発行のものです。注釈もほとんどなく、現代語訳なしの読み下し文
本文を読む近代の夜明けー大分県人(賢人)の事績に触れて(2)
著者: 野上俊明三浦梅園(1723~1789)について(テキストとしては、梅園哲学入門 ともいうべき「多賀墨郷君にこたふる書」や「手びき草」など、岩波文庫版 「三浦梅園自然哲学論集」に編まれている諸論文を扱います) 近代初頭の科学と哲
本文を読む近代の夜明けー大分県人(賢人)の事績に触れて(1)
著者: 野上俊明<はじめに> 1998年3月、初めてミャンマーの地に降り立ちました。それから数か月たったころでしょうか、或る人から現地で日本語の通訳ガイドをしているチョーソーさんという青年を紹介されました。チョーソーさんは京都の大学に留
本文を読む【1月25日(土)】第22回 ヘーゲル研究会のお知らせ
著者: 野上俊明明けまして、おめでとうございます。 本年もよろしくお願いします。 2025年 元旦 先の研究会では、Gesinnungというドイツ語の訳をめぐって少し議論をしました。日本の翻訳文化のレベルの高さはつ
本文を読むミャンマー、うち続く国軍の戦略的敗北――シャン州に続き、ラカイン州でも地域司令本部陥落
著者: 野上俊明8月にシャン州にある北東司令本部が陥落したのに続き、この12月20日、ベンガル湾に面するラカイン州にある西部司令本部が陥落した。ラカイン州で国軍が支配するのは、州都シットウェイ周辺と中国が巨額の投資をして石油や天然ガス
本文を読むGlobal Headlines:戦争は地球環境への最悪の負荷
著者: 野上俊明<はじめに> ウクライナ戦争とガザ戦争は、地域紛争の枠を超えてユーラシア大陸東西にわたる地政学的な緊張を高めたという意味で、2024年の重大な政治トピックであり続けた。しかし戦争のもたらす被害は、人的物的な直接的な損耗に
本文を読むGlobal Headlines:トランプの再登場とウクライナ戦争
著者: 野上俊明<はじめに> シリアのアサド政権の崩壊は、ウクライナ戦争にほとんどの戦争資源をつぎ込んで、シリアの面倒を見切れなくなったロシアの窮状を表しているようです。ルーブル価値の暴落とインフレの悪化、さらなる金融制裁は、プーチン
本文を読む中国の内政干渉―高まる本気度、主権侵害へ
著者: 野上俊明ミャンマー内戦は、11月時点で、総じて反軍抵抗勢力が着実に勝利を拡大し、軍事政権はヤンゴン・ネーピドゥ・マンダレーという大都市とそれをつなぐライン上の中央平原地帯に勢力圏を縮小しつつある。ミンアウンフライン政権は、クー
本文を読むGlobal Headlines:ファシズムに囚われたヨーロッパ
著者: 野上俊明<はじめに> 不安が全世界を包みつつある。東アジア、ウクライナ、中東―どこもかしこも権威主義体制の抬頭に既存の西側的秩序が対応できなくなっている。そしてとどめは、アメリカにおけるトランプ政権の再登場。価値判断の基準を唯
本文を読むGlobal Headlines: 死せるスターリン、生けるプーチンを走らす
著者: 野上俊明<はじめに> 最初に表題に関して一言。これは、中国の「死せる孔明、生ける仲達を走らす」という故事成句をもじったものである。そもそもの意味は、優れた人物は死んだ後もなおその威光は衰えず、生きる者を怖れさせるというものであ
本文を読む中国のミャンマー内戦介入/毒喰わば皿まで
著者: 野上俊明かつて旧日本軍の侵略に対し、反封建的な国内の革命闘争と組み合わせた「人民戦争」戦略をもって闘い抜き、最終的に勝利したのは、毛沢東率いる中国共産党・人民解放軍であった。遊撃戦と機動戦を巧みに使い分け、農村から都市を包囲す
本文を読むGlobal Headlines:ウクライナの危機、ヨーロッパの危機
著者: 野上俊明<はじめに> トランプの再登場が決まった。しかも予測とはまったくちがって、民主党候補ハリスに圧倒的な差をつけての勝利であった。いったいアメリカはどうなっているのか、いやそれ以上に、これから世界はどうなるのか、いま怖れや
本文を読むGlobal Headlines:政治と経済に苦吟するドイツ
著者: 野上俊明<はじめに> 第二次世界大戦の元凶であり、人類史上最悪の災厄をもたらした枢軸同盟の覇者であったドイツと日本。その後両者とも西側に属する自由民主主義国として生まれ変わり、戦後の奇跡の復興を演じ、屈指の工業生産力を誇る国に
本文を読むGlobal headlines:資本主義、ポピュリズム、民主主義
著者: 野上俊明<はじめに> 北朝鮮の軍隊がウクライナの戦場に派兵された。これからの推移にもよるが、本格的な参戦の端緒とすれば、これは戦争の影響がユーラシア大陸全体に及びかねないことを意味する。また、これは一方では「北朝鮮のロシア化」
本文を読むミャンマー国軍の要衝次々陥落 ―中国の経済権益にも大打撃
著者: 野上俊明ミャンマーの軍事政権は、来年に実施するとした総選挙のために有権者を確定すべく、この10月1日~15日を国勢調査の期間として、軍と警察に警護されながら調査員が各戸訪問を行なった。ヤンゴンやマンダレーのような大都市でもテロ
本文を読むGlobal Headlines:ドイツAfDの抬頭と政党禁止への動き
著者: 野上俊明<はじめに> 予想されたこととはいえ、今秋のドイツの三つの州議会選挙での極右政党AfDの抬頭は衝撃的であった。いずれも旧東独地域であるが、チューリンゲン州では1位、ザクセン州とブランデンブルク州では2位という大躍進ぶり
本文を読む【10月26日(土)】第20回 ヘーゲル研究会のお知らせ
著者: 野上俊明1. テーマ:ヘーゲルの市民社会論 中央公論社「世界の名著」の「ヘーゲル・法の哲学」から 第三章 国家(§257~§360)を講読会形式で行ないます。今回は§261からです。 ★国内では数少ないヘーゲル「法(権利)の哲学
本文を読む中国の内戦介入と連邦制への道のり――国内分裂か連邦制かの分岐点――
著者: 野上俊明<中国の分割支配(divide and rule)的手法による内戦介入> 地元ポータル・サイト「Myanmar Now」が入手したリーク文書から、昨年の「1027作戦」以降の少数民族武装勢力と人民防衛軍の攻勢に対し、中
本文を読む伊東良孝君の大臣就任について思うこと
著者: 野上俊明石破内閣が成立し、その内閣の一員として我が同窓生伊東良孝君が、地方創生大臣に就任しました。いまから10年ほど前、ミャンマーから帰国してほどなく、何十年かぶりで高校のクラス会に出席しました。それは、同じ同窓生の小畑道会議
本文を読む【10月26日(土)】第20回 ヘーゲル研究会のお知らせ
著者: 野上俊明ヘーゲル「法権利の哲学」・国家論の章については、市民社会論に比して左翼やリベラル派の関心は概して高くはない。自らの思想の歩みを顧るとき、その原因は我々の関心の持ちようが、「国家の死滅」や「商品経済の廃棄」の方に強く傾い
本文を読む中国、ミャンマー抵抗軍に戦闘停止せよと警告 ――そのくせ他国には内政干渉するなという、その身勝手さ傲慢さ
著者: 野上俊明複数の地元メディアの伝えるところでは、中国雲南省の国境にある瑞麗市安全保障委員会は、タアン民族解放軍TNLAに対し、ミャンマー国軍との戦闘をただちに止めよと警告を発したという。もし止めなければ、中国が懲罰的措置をとるこ
本文を読む【9月28日(土)】第19回 ヘーゲル研究会のお知らせ
著者: 野上俊明前回の研究会では、滝口先生は、ヘーゲル「法(権利)の哲学」(1820年)の出版に対し、同時代の識者たちが行なった様々な批評を通観することによって、ヘーゲル社会哲学の射程の大きさを逆照射されました。もとより保守派からリベ
本文を読むミャンマー、敗色濃厚な国軍とこれからの展望
著者: 野上俊明既報のように、ミャンマー国軍は、中国と国境を接するコ―カン地区で、北部同盟を組むミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)、タアン民族解放軍(TNLA)ならびに人民防衛軍(PDF)との戦いで大敗北を喫し、かなりの領土を失っ
本文を読むGlobal Headlines:拡大する、東南アジアにおける中国のヘゲモニー
著者: 野上俊明<はじめに> アセアン諸国のうちでもラオス、カンボジア、ミャンマーはとくに中国の影響が強い国とみられている。これらの国々の大規模なインフラ整備(道路、鉄道、橋梁、港湾、工業団地など)は中国の「一帯一路」に組み込まれ、自
本文を読むGlobal Headlines:EUにおける反リベラル派勢力の抬頭
著者: 野上俊明<はじめに> 日本の政局は波乱含みではあるが、停滞の感は否めない。既成政党は保革を問わず、磨滅し老衰の印象すら受ける。それゆえ岸田内閣が支持率20%を切ろうとも、与野党内から反撃ののろしはどこからも上がらない。労働組合
本文を読むミャンマー軍事政権、ますます中国依存深める
著者: 野上俊明https://chikyuza.net/wp-content/uploads/2024/07/e44bbfa473207617dc541133cbf09b42.pdf 〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https:/
本文を読むGlobal Headlines: ジャワは天国、ビルマは地獄、生きて帰れぬニューギニア
著者: 野上俊明<はじめに> 上の表題は、アジア太平洋戦争での激戦地を自嘲気味に形容した一種の戯歌(ざれうた)である。ビルマの地獄は、旧日本軍指導部が侵略戦争で無謀な作戦を遂行したために招来したものである。ところがこの間まで「アジア最
本文を読むGlobal Headlines: 欧州選挙、右派政党の勢いが増す
著者: 野上俊明<はじめに> 欧州連合(EU)の加盟27カ国で6月6日~9日、5年に一度の欧州議会選挙(定数720)の投票が行われた。開票の結果、EUに反発する右派・極右勢力がやや伸長したが、全体としては親EU勢力3会派が過半数を維持
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