11月のニューヨーク市長選に向けた民主党の予備選で、ゾーラン・マムダニ州下院議員が、番狂わせで本命と見られていたクオモ前州知事を抑えて勝利した。民主社会主義者を自称するマムダニ氏は、ウガンダ生まれのインド系移民でイスラム
本文を読む野上俊明の執筆一覧
【7月26日(土)】第28回 ヘーゲル研究会のお知らせ
著者: 野上俊明いわゆる「法(権利)哲学要綱」(1821年)以後になされた講義録(第6回講義1824/25)の§274の註解には、「それぞれの政治体制は、固有の民族精神と民族意識の発展段階の産物であり・・・発展は
本文を読むGlobal headlines:ドイツ左翼党再生への試み
著者: 野上俊明<はじめに> はてしなき議論の後われらの且つ讀み、且つ議論を鬪はすこと、しかしてわれらの眼の輝けること、五十年前の露西亞の靑年に劣らず。われらは何を爲すべきかを議論す。されど、誰一人、握りしめたる拳に卓をたたきて、‘ V
本文を読むミャンマー、中国の地政学的パワーの脅威
著者: 野上俊明<3.28大震災後の状況> 6/8 都内にて。在日ミャンマー人の中国への抗議デモ messenger 「中国はビルマから出ていけ」「ミャンマー国民の願いを踏みにじるな」との横断幕 セメントなどの資材の決定的不足で復興
本文を読むGlobal headlines:ドイツ社会民主党の試練と模索
著者: 野上俊明<はじめに> 本年2月の連邦議会選挙で大敗北を喫したものの、「キリスト教民主同盟(CDU)」と「キリスト教社会同盟(CSU)」と連立内閣を結成して、なんとか政権にとどまったドイツ社会民主党(SPD)。しかし国内では待っ
本文を読む【6月28日(土)】第27回 ヘーゲル研究会のお知らせ
著者: 野上俊明ロシア革命史の泰斗、イギリスの歴史家E・H・カーは、その著「歴史とは何か」で述べています。「歴史とは、現在と過去との間の尽きることを知らぬ対話である」と。歴史とは、我々の外に客観的に存在する過去の出来事の、たんなる集積
本文を読むキリン・ビールのミャンマー撤退劇―邦人企業の危機管理能力に一石を投じる
著者: 野上俊明日経新聞5月27日に気になる記事があったので、それについて若干コメントさせていただきたい。その記事は、財界成功者の勲章というべき日経新聞「私の履歴書」欄に、キリンホールディングス会長CEOの磯崎功典氏が、ミャンマーでの
本文を読むGlobal Headlines:正統派左翼の浮沈をかけての闘い
著者: 野上俊明<はじめに> 本日ご紹介するのは、本年2月のドイツ連邦議会選挙で、選挙戦前の予想をくつがえし復活を果たしたドイツ左翼党の勝利について分析を行なった論考である。ドイツ左翼党は、東独の支配政党「ドイツ社会主義統一党」の後継
本文を読むGlobal Headlines:ドイツ、戦争準備へ大いなる転換?
著者: 野上俊明<はじめに> いま、ドイツが激しく揺れている。ウクライナ戦争とトランプ政権の登場が、戦後の西欧の安全保障体制の根幹を揺るがしているからだ。つまり、プーチン・ロシアによるウクライナへの侵略戦争のただなか、国内の極右政党Af
本文を読む震災後のミャンマー、拡大する中国、ロシアの影――アジア外交戦略不在の日本政府
著者: 野上俊明中国の「裏庭」化しつつある東南アジアにあって多くの人々は、ウクライナ戦争においてロシアが勝利することの危険性をひしひしと感じている。特に内戦のさなかにあり、中国とロシアに支えられているミャンマー軍事政権と戦う抵抗勢力に
本文を読む【5月31日(土)】第26回「ヘーゲル研究会」のお知らせ
著者: 野上俊明ヘーゲル(1770―1831)は若き日に際会したフランス革命(1789)に絶大な影響を受けました。途中、ジャコバン独裁による恐怖政治などで革命に幻滅することもあったとしても、しかしのちのちまで、毎年バスチューユ牢獄が陥
本文を読むGlobal Headlines :トランピズム、世界の分断/ファシズム/戦争
著者: 野上俊明<はじめに> トランピズムとは、一部で譲歩しつつも世界の覇権的支配は維持し、かつ傘下にある諸国の安全保障のコストと責任は基本的に負わないという身勝手極まりないものである。このような極端な自己中心主義では、西側同盟国を束ね
本文を読むGlobal Headlines:トランプは世界を道連れにどこへゆく
著者: 野上俊明<はじめに> 第二期目のトランプを見てなによりも驚かされたのは、アメリカ大統領の権限の大きさである。世界の多くの人々が、民主主義の手本としてきた三権分立によるチェック・アンド・バランス。ところが、次々と思うがままに大統
本文を読むGlobal Headlines:1968年5月の英雄「赤毛のダニー」、生涯を語る
著者: 野上俊明<はじめに> いまさら私ごときが総括的な言明することに意味があるのかという気もするが、過去への責任という意味で、日本型「新左翼」運動について若干回顧してみたいと思います。具体的な運動論戦術論というより、主に社会学的哲学
本文を読む【4月26日(土)】第25回「ヘーゲル研究会」のお知らせ
著者: 野上俊明現段階ではまだ仮説的見通しでしかありませんが、ヘーゲルの国家論について次のような感想をもっております。 ドイツ歴史学派経済学の先駆者F・リスト(1789~1846)とヘーゲル(1770~1831)の、専門は違えどもあ
本文を読むミャンマー、圧政と天変地異の大災厄に抗して
著者: 野上俊明3月28日現地時間午後3時、古都マンダレー(170万人)の近くを震源地とする大地震が発生。現在、報告されている死傷者の数(約3000名/5000名)は刻々と増加しつつあり、おそらく死者だけでも万単位にのぼるであろう。被
本文を読むミャンマー、余りに情けない日本政府の対応
著者: 野上俊明3月28日、内戦による殺戮と破壊で人道的危機状態にあったミャンマーを、未曽有の大災害が追い打ちをかけた。詳しい論評は後日を期したいが、ここでは一点、日本政府の対応に警鐘を鳴らしたい。 大地震後、中国とシンガポール、ロシ
本文を読むGlobal Headlines:ロシアの良心の叫び
著者: 野上俊明<はじめに> トランプ政権は、自国の歴代政権が築き上げてきた戦後の国際秩序(制度的仕組みと普遍的な法規範)を、世界で最も反動的なプーチン政権と半ばタッグを組んで、ぶち壊しつつあります。21世紀に入っての世界の動きは、第一
本文を読むGlobal Headlines:ウクライナの危機、国際社会の危機
著者: 野上俊明<はじめに> 第二次世界大戦後の国際秩序についての構想は、ルーズベルトとチャーチルとの巨頭会談で合意された「大西洋憲章」(1941年8月)が最初であった。続いて、カイロ会談、テヘラン会談、ヤルタ会談、ポツダム会談を経てよ
本文を読むヘーゲル「法(権利)の哲学」研究会から(1)
著者: 野上俊明今月で24回目を迎える「ヘーゲル研究会」は、毎月一回、月の最終土曜日の午後行われてきた。「法(権利)の哲学」研究の泰斗である滝口清栄先生にチューターをお願いして、輪読会形式で行なわれている。ドイツ古典哲学のなかでも難解
本文を読むミャンマーで奮闘する女医さん(2)
著者: 野上俊明ミャンマーのイラワジデルタの奥深くにあるミャウンミャというまちを拠点に、保健医療や野菜作り指導で孤軍奮闘する女医の名知仁子さん。内戦の戦火が及んでいなかったイラワジ管区にも、砲声が聞こえるようになっています。現地での生
本文を読む中国・アセアンの恥部、広がる魔界のネットワーク
著者: 野上俊明タイと国境を接するミャンマー側のミャワディ近郊のシュエコッコという急造都市が、この2月以降国際ニュースの見出しを飾るようになった。話の発端は、中国の映画俳優王星氏が犯罪組織によってタイからシュエコッコ―にある犯罪拠点に
本文を読むGlobal Headlines:ミャンマー、学生師団の指導者が決意と展望を語る
著者: 野上俊明<はじめに> トランプの再登場が引き起こす激震は、大西洋を越えてヨーロッパを直撃し、かつユーラシア大陸を縦断してアジア地域にも及びつつある。就任早々、大統領はアメリカ国内の社会政策関連だけではなく、海外援助に関わる様々な
本文を読むミャンマー、イラワジ・デルタで奮闘する日本人の女医さん
著者: 野上俊明内戦が拡大し、いままで平穏だったイラワジ・デルタ地帯にも戦火が及び始めています。4年前から始まった内戦は、抵抗勢力がますます支配地域を拡大し、軍事政権を追い詰めています。なるほど抵抗勢力の前進は歓迎すべきことではありま
本文を読むGlobal Headlines:ドイツの政局、民主主義をめぐる激闘
著者: 野上俊明<はじめに> 去る1月31日、ドイツ連邦議会は、2月の総選挙で政権奪還をめざす最大野党の中道右派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が提出した、厳格化された移民政策の法案―難民申請者がドイツに家族を呼び寄せられる
本文を読む【2月22日(土)】第23回 ヘーゲル研究会のお知らせ
著者: 野上俊明前回学んだ、国家と宗教の関係を論じている§270には、次のような文章がありました。「真なるものとは、・・・内なるものが外なるものへ、理性の構想が実在性へと踏み越えてゆく巨大な歩みである。そこにおいて全世界史は孜々として
本文を読むGlobal Headlines:ミャンマー内戦の現状―影の政府の課題はなにか
著者: 野上俊明<はじめに> 昨年末までに反政府抵抗勢力は、国土の半分以上を制圧した。シャン州の北東部においては、タアン民族解放軍(TNLA)とミャンマー民族民主同盟(MNDAA)が破竹の勢いで進み、中継貿易都市ラショーと北東地域の軍司
本文を読むGlobal Headlines:カール・マルクスとロシア・ウクライナ
著者: 野上俊明――独裁的なロシアに対するマルクスの批判的な見方について本を書いた、マルクスの専門家ティム・グラスマンへのインタビュー。<はじめに> 「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」とは有名なクラウゼヴィッツの戦争論の要
本文を読むGlobal Headlines:ビックテックは、ネオファシズムの先導者か
著者: 野上俊明<はじめに> トランプ政権の始動が近づくにつれ、世界の動きが慌ただしくなってきた。特に耳目を引いたのは、メタ(旧Facebook)の動きである。第三者によるファクトチェックを廃止するという発表は、世界に衝撃をあたえた。今
本文を読む高峰秀子生誕100年にあたって
著者: 野上俊明近年はほとんど映画を見ることはなくなってしましましたが、私たち戦後世代は、少年少女期に日本映画の黄金時代(昭和20年代~30年代初め)に巡り合わせ、素晴らしい映画体験をさせてもらいました。鑑賞力も弱い幼年期でしたから、
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