唖然とするような出来事である。大量虐殺の血で汚れ、中露といくつかの国を除く国際社会から、戦争犯罪や人道に対する罪で告発され、轟轟たる非難を浴びるミンアウンライン軍事政権。彼ら自身の策定した憲法によれば、この1月で非常事
本文を読む野上俊明の執筆一覧
第一回ヘーゲル研究会のお知らせ
著者: 野上俊明第一回ヘーゲル研究会のお知らせ 開催日が迫ってきましたので、重ねてお知らせ申し上げます。 1. テーマ:ヘーゲル『精神現象学』を読む、「自己意識」章——自然、欲望、労働、主と奴 テキストの持参はご自由です。初回は資料を
本文を読む澤野登さんを偲ぶ
著者: 野上俊明同じ研究会に所属する「同志」の訃報に接し、気が動転してまだ心の平衡を取り戻しておりません。昨年の春、ステージの高い膀胱がんを宣告されてのち、全摘出によらない施術を求めて大阪の病院を探り当て、治療を開始。しかししばらくたっ
本文を読むミャンマー、悪化する戦況に苦悶のクーデタ政権 ――秘密対策会議の記録が漏洩
著者: 野上俊明2008年憲法の規定では、本年2月までにクーデタによる非常事態宣言を終了させて権力を「移行評議会」に移譲し、そのもとで8月までに総選挙を実施する必要がある。軍事政権にとって、選挙を実施するにはまず軍事的に全国をコントロ
本文を読むヘーゲル研究会へのおさそい
著者: 野上俊明ヘーゲルは「法権利の哲学」(1820年)序文で、哲学というものを「思想において把握されたその時代」であると、つまり時代時代の思想的な表現が哲学であるとしています。そのコンテクストで現代を考えると、どういうことになるでしょ
本文を読む新年にあたって思う――ウクライナとミャンマーのこと
著者: 野上俊明昨年世界中の耳目を引いたのは、電子戦争の様相を呈しながらも、その本質においては二十世紀的な古めかしい戦争の嵐に見舞われたウクライナであり、また軍の暴力が荒れ狂ったミャンマーでありました。ユーラシア大陸のほぼ両端に位置す
本文を読む醜い日本人、どこまでもミャンマー軍事政権擁護 ――フィクサー渡辺氏の異様なふるまい
著者: 野上俊明昨年の2.1クーデタ以後、国際社会からの軍事政権の暴力支配への轟轟たる非難のなか、プーチン・ロシアだけは鉄面皮にもミャンマー軍事政権との関係を深めてきた。その範囲は、ミサイル・軍事車両、重火器・戦闘機といった兵器類の売
本文を読むロシアの政治学者、プーチンを代弁する――納得しがたいその論理
著者: 野上俊明12月8日、NHKインタビューに答えて、ロシアを代表する国際政治学者だというドミトリー・トレーニンという人物が、多少婉曲的にプーチン大統領擁護の言説を張っているので、以下何点か素人の疑問を呈したい。 ――プーチンは、国
本文を読む民主主義・市場制度・グローバリゼーションについての考察メモ ――M・ウェーバーの「ロシア革命論」を手がかりに
著者: 野上俊明それほど昔のことではない、2008年のリーマンショックのころまでは、新興国中国を先頭に発展途上国における経済開発が成功し、年間可処分所得が100万円から300万円ほどになる中間層が人口の過半を超えて厚く形成されれば、そ
本文を読むアウンサンスーチーからのメッセージ ――〝若者たちの抵抗を誇りに思う“
著者: 野上俊明昨年の2.1クーデタ以後続くミャンマー国民の、わけても若者たちの武装抵抗闘争をスーチー氏がどう思うかは、民主化勢力にとって懸念すべきところでした。マハトマ・ガンジーやネルソン・マンデラを師と仰ぐスーチー氏は、1988年
本文を読むミャンマー、久保田徹氏との出会い
著者: 野上俊明学習院大学法学部教授の村主道美氏から拙稿「映像作家久保田徹氏釈放後、日本帰国」に対して、メールでご返事いただきました。久保田氏の活動と人となりの一端が現われていると思いますので、先生のご了解をいただきましたので、以下公
本文を読むミャンマー、映像作家久保田徹氏釈放後、日本帰国 ――やさしく、しなやかで勇気ある精神に乾杯!
著者: 野上俊明7月にヤンゴンで抗議デモを撮影中に逮捕され、10年の刑期で悪名高きインセイン刑務所で服役していた日本人ジャーナリストの久保田徹氏(26)が11/17釈放され、その日のうちに帰国の途についた。 ラジオ・フリー・アジアに
本文を読む宗教についての断想/宗教と政治・世俗世界
著者: 野上俊明はじめに 私は無神論者だということもあり、宗教のこと、信仰のことに口出しするのは極力避けてきました。しかし安倍元首相銃殺事件のあと、旧統一教会問題が、自民党の醜悪な実態をさらけ出す大スキャンダルに発展しつつある事態を前
本文を読む野口悠紀雄氏の日本経済論にかんして Youtube-11/9のデモクラシー・タイムズ・チャンネルから
著者: 野上俊明<はじめに> 私が属する研究サークルの仲間に上記の番組をご紹介したところ、いくつか同調や反発のメールを頂戴しました。本心を言えば、自分は経済学はずぶの素人なのでなんともコメントしかねますといって、逃げを打ちたいところで
本文を読むミャンマー、最新の軍事情報から
著者: 野上俊明軍事政権がこの9月以降拡大させている空爆作戦は、民主派武装勢力のみならず一般市民にも大きな損害を与えている。国際的な武器支援、わけても対空兵器の支援なくして、このまま民主派勢力は戦い続けられるのであろうか。独立系地元メ
本文を読むミャンマー、ロシアとつるんで「ならずもの国家」へ転落
著者: 野上俊明はじめに 去る10月21日、東南アジアの外相筋は、11月のASEAN首脳会議に先立ち、内戦激化のミャンマーについて翌週、ジャカルタで緊急協議を行うと発表した。昨年2月のクーデタ以来、反対派に対する軍の残忍な弾圧で2,3
本文を読む海外論説紹介――ウクライナ戦争をどうみるのか(5)
著者: 野上俊明地球環境の劣化が容赦なく進行し、破滅の臨界点が問題提起されるまでにいたって、脱炭素社会のための未来設計がようやく真剣に論議されつつあるかにみえた。しかしこの2月、ロシア軍によるウクライナ侵略戦争が始まった。通常兵器以外に
本文を読む海外論説紹介――ウクライナ戦争をどうみるのか(4)
著者: 野上俊明ロシア軍のウクライナへの侵攻に対し、西側諸国がウクライナに対し行っている大規模軍事支援や経済制裁を諒としない人が、リベラルや左翼系に属すると思われる人に少なからずいる。国連憲章や国際法に照らして、主権と領土保全を擁護す
本文を読む海外論説紹介――ウクライナ戦争をどうみるのか(3)
著者: 野上俊明本日ご紹介するのは、同じドイツの公共放送「ドイッチェ・ヴェレ」の論説であるが、前回とは真逆の主張である。このように対立する意見が堂々と自己を主張する姿に、国民世論の分裂を見るのか、多様な言論の自由を尊重する公共圏の充実
本文を読む海外論説紹介――ウクライナ戦争をどうみるのか(2)
著者: 野上俊明ウクライナ戦争は、報復合戦が続いている。ロシアによるウクライナ東・南部四州の併合に対して、おそらくはクリミア大橋の爆破がなされたのであろうし、またそれに対する報復として、ウクライナ全土への大規模なミサイル攻撃がなされた
本文を読む論説紹介――ウクライナ戦争をどうみるのか
著者: 野上俊明ウクライナ軍優勢の毎日のニュースに、小気味よさを感じる自分がいる。国家主権と領土保全という国際的に承認された普遍的な政治原則を、武力によって蹂躙したロシアに理はない。衆人環視のなかで白昼堂々と強盗を働くような野蛮なロシ
本文を読むミャンマー、国民統一政府が民主革命=人民防衛戦争の一年を総括 ――軍の航空優勢はあるものの、全土の半分以上を実効支配
著者: 野上俊明戦場視察するドゥワラシラ国民統一政府・大統領代行 イラワジ カヤ―州・カレニ―民族防衛軍(KNDF)の戦士たち イラワジ 地元独立系メディアのイラワジ紙9/7によると、ミ
本文を読むアウンサンスーチーを救え! ――軍事政権、劣悪な処遇で衰弱と死をたくらむ
著者: 野上俊明獄中のイメージ イラワジ 本年6月、NLD政権のトップだったアウンサンスーチー氏は、一般住宅での自宅軟禁から首都ネピドーにある刑務所内の独居房へと移さ
本文を読むミャンマー外交における自民党政治の暗い影 ―巣鴨プリズンが原点の反動右派の流れ
著者: 野上俊明安倍前首相の暗殺事件をめぐって、メディアをつうじて様々な論調が現れた。まず、日本の「民主主義の危機」を象徴する事件として警鐘を鳴らす論調を真っ先に目にした。もちろん一般論としてテロ行為はその意図・目的の如何にかかわらず
本文を読むミャンマー、死刑執行をのり越えて
著者: 野上俊明7月25日、政権が支配するメディアは、4人の民主化運動家が処刑されたと発表した。これは、ミャンマーで数十年ぶりの官憲による処刑である。犠牲者のひとりが、ヒップホップのパイオニアから国民民主連盟の国会議員になった41歳の
本文を読むミャンマー軍事政権、4人の死刑執行!許すまじ、極悪非道!
著者: 野上俊明先に軍事政権により死刑執行が予告されていた、コ・ジミーとコ・ピョーゼヤトゥ含む民主活動人士4人に死刑を執行したと、政府系新聞が4/25に発表した。 左がコ・ジミー、右がコ・ピョーゼヤトゥ イラワ
本文を読むミャンマー反軍民主化闘争は、知的国際連帯を求めている
著者: 野上俊明<ピック・アップ・トピックス> ▼極度の経済不振から外貨不足に陥った軍事政権・ミャンマー中央銀行は、内外の資本に対し保有する外貨を即日現地通貨チャットに換えさせる強制措置をとってきた。ただし日本などからの要請で、一部の外
本文を読む「民主主義社会では許されない蛮行」では、事態の本質を隠ぺいする怖れ ――日本の主要メディアの惨状を憂う
著者: 野上俊明わが学生時代、「ブル新」と人なみに貶してはみたものの、朝日新聞はやはりわが教養になくてはならないものであった。しかしそれから半世紀、今般の安倍元首相暗殺事件の扱いを見て、わが朝日はルビコン川を越えてしまったのではないか
本文を読むミャンマー、アウンサンスーチー氏、監獄/独房に収監へ ――軍部打倒の国民的決意はますます固く
著者: 野上俊明過去1988年から2010年までの間、断続的に、合計すると15年にもおよぶ自宅軟禁の刑罰を科されても耐え抜いたアウンサンスーチー氏。そしてこの間30年でNLDとして臨んだ三度の国政選挙では、いずれも圧勝。一昨年2020
本文を読むミャンマー、著名な議員・活動家に死刑執行迫る――国際世論で暴挙にストップを!
著者: 野上俊明昨年2・1クーデタから1年4か月、ミャンマー内戦の戦況は膠着状態にあるといえるが、軍事政権にしてみれば、安定した統治にはほど遠く、焦りから反政府組織の牙城であるサガイン地方では村ごと焼き討ちする残忍な焦土作戦を展開して
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