ヤンゴン中心街 イラワジ紙 クーデタへの抗議行動は全土に広がり、88動乱と似たような様相を呈してきました。英紙ガ―ディアンによれば、地元紙フロンティア紙のウェブサイトで、国内最大級のKBZ銀行の多くの支店も、多くの従
本文を読む野上俊明の執筆一覧
ミャンマー、軍政復活反対デモ大規模に!
著者: 野上俊明(2月6,7日のミャンマー、日本におけるクーデタ抗議への動きをメディアの報道から、以下簡単にピックアップしました) 国軍は2月1日にクーデターで権力を掌握し、文民政府を打倒してスーチー国家顧問やウィンミン大統領を拘束。
本文を読む国軍によるクーデタの愚挙
著者: 野上俊明<クーデタの帰結> かつて軍政時代、非常識はこの国の常識と観念していましたが、国軍最高司令官みずから直前にクーデタを否定しておきながらクーデタを決行したのには、驚きあきれました。情勢の展開をみていると、アメリカのトラン
本文を読む新年あけまして、おめでとうございます
著者: 野上俊明新年あけまして、おめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 2021年 元旦 野上俊明 昨夜、ドイツのメルケル首相の首相としての最後の新年の挨拶をみて感動いたしました。 年末のド
本文を読むコロナ禍は現代社会の分断と不平等を浮き彫りにした
著者: 野上俊明12/25付「ガ―ディアン紙」に掲載された、英国エジンバラ大学のグローバル公衆衛生の責任者であるデヴィ・スリダール教授の論考「新型コロナ禍が示したのは、健康は生物学だけの問題ではないこと」(Covid-19 has s
本文を読む「能力はないが、人気はある」を実証したミャンマー総選挙
著者: 野上俊明11月8日に行われたミャンマーの総選挙は、NLDが2015年を上回る圧勝を遂げました―11/13現在、642議席中399議席獲得(総議席の1/4は、選挙なしで国軍に指定されている)。ただ世界の世論の関心をほとんど引かな
本文を読む「タイらしさ」の脅迫と抵抗運動
著者: 野上俊明タイの首都バンコクで学生らの力強く意気盛んな反政府行動が続いています。かれらは2014年の軍事クーデタで権力を掌握し、2019年3月の総選挙で「民政府」首相の座に就いたプラユット首相の即時退陣と王室の改革を掲げて一歩も
本文を読むヤンゴン在住のC子さんへの手紙
著者: 野上俊明C子さんは東京外語大のビルマ語科を卒業するとすぐに発展途上国の某農業支援NGOに就職。その後その組織のミャンマー駐在員となり、軍政下のミャンマーに深くかかわるようになります。やがてミャンマー人男性と結婚し、いまは二人のお
本文を読むビルマにおける旧日本軍―その敗北と病理
著者: 野上俊明はじめに 先般コロナ禍で末期症状を呈していた安倍政権をみるにつけ、その指導力のまったき欠如や無能ぶり、責任回避の無様な姿に戦後丸山眞男が見事に剔抉した「軍国支配者の精神形態」の再来をみる思いがしたのは私だけではないでし
本文を読むアメリカのリベラルから見た安倍政権の評価
著者: 野上俊明安倍首相の辞任表明後、安倍政権7年8か月の評価がいっせいに出始めました。われわれリベラルや左翼の評価が厳しいのは当然ながら、ただ気になるのは朝日新聞の世論調査で安倍治政を評価するとしたのが、71%もの高さを示したことで
本文を読む昨日の断想から
著者: 野上俊明テレビで見ると、新型コロナウイルス禍に対処する専門家会議のメンバーは、尾身副座長はじめどうも反応が鈍く、いったいこの人たちは危機意識をどの程度持っているのか、国民にどういうメッセージを伝えようとしているのか、よくわから
本文を読む新型コロナウイルス禍は、政府と国民を映す鏡
著者: 野上俊明新型コロナウイスルスは欧米にも拡大して、世界の感染者は3月中旬で16万人を超えているといいます。多くの著名人がそれで亡くなったこともあり、1918年のインフルエンザ・パンデミックは歴史教科書的事実としては知っておりまし
本文を読む「近代の超克」論を超えて
著者: 野上俊明―空洞化する戦後体制― 2020年1月―アウシュビッツ解放75周年~世界のトップ指導者参列せず、だが依然として「アウシュビッツは単なる歴史ではなく、我々にとっての鏡だ」 国際アウシュビッツ委員会クリストフ・ホイブナー は
本文を読むヘーゲル研究会余禄―動物権animal rightから自然権nature rightまで
著者: 野上俊明先ごろのヘーゲル研究会に、長く闘病生活を送られたU先生も快癒して久しぶりに出席。ヘーゲルの専門研究者不在で、ほぼわれわれデイレッタントだけで進められてきたこの2年間だったので、なにかほっとした感がありました。「法哲学」
本文を読むアウンサン・スーチー国際司法裁判所へ、普遍的諸価値からの公然たる離反
著者: 野上俊明ロヒンギャ70万人のエクソダスを生み出したミャンマー・ラカイン州危機からまる2年、半世紀ぶりに成立した文民政府への幻滅とともに、以後アウンサン・スーチーやミャンマーという国は、われわれ国際社会の視野から遠ざかった感があ
本文を読むS.クラカウアー「サラリーマン―ワイマール共和国の黄昏」(1930年)を読んで
著者: 野上俊明まず本書表題ともなっている「サラリーマン」Die Angestellte(直訳すれば、被雇用者)についてであるが、本文では残念ながらサラリーマンとはいかなる社会的存在か、適確な社会学的ないし経済学的定義が見いだされず、
本文を読むヘーゲル法哲学要綱(1821年)を読む (ヘーゲル研究会レジュメ)
著者: 野上俊明はじめに 私の問題意識と探求点:ヘーゲルの「理性による支配」とウェーバーの「合理化」の対比。ヘーゲルの理性に寄せる全幅の信頼に対し、ウェーバーの合理化概念は、ニーチェのニヒリズムをくぐり抜けているだけに、西欧文明の不可避
本文を読むスーチー氏の新しい盟友オルバン首相、ルカーチの記憶抹殺へ
著者: 野上俊明この五月、突如ハンガリーを訪問し、驚いたことに歴史修正主義者であり、レイシストとして悪名高いハンガリーのヴィクトル・オルバン首相と会談したスーチー氏、あろうことかその締めくくりとしてイスラム教徒の不法な移民増大に対して
本文を読む議論のつづきー社会に埋め込まれた暴力
著者: 野上俊明先の拙稿で一面でのミャンマー人のやさしさと併存する社会に深く埋め込まれた暴力を指摘しました。ただ正直、部外者にとってはどういうことかあまり実感が湧かないかもしれません。ところが不幸なことに、その実例となる事案がミャンマ
本文を読むスーチー幻想を省みる
著者: 野上俊明先般スーチー氏へのノーベル平和賞の授与を取り消すようにとの国際世論の動きが強まった際、ノルウェ―・ノーベル賞委員会は取り消しは拒否するとしつつ、取り消さないことによって「平和賞受賞者であることが、国のリーダーとして行動
本文を読むわが雑学・三浦梅園のこと
著者: 野上俊明はじめに 一時はやりかけたものの、すぐ消えた感のある「グローカル」という言葉。グローバルとローカルの合成語で、地球的視野と国際連帯ならびに地域性重視の両面を統一したものとして、好感が持てた。普遍性と特殊性をひとつに畳み
本文を読む後進性克服しえないNLD政治
著者: 野上俊明半世紀に及んだ軍部独裁政治がもたらした政治・社会意識の後進性が、いかに根深いかを教えてくれる二つの出来事がありました。それらを見ると、来年に総選挙をひかえ政治情勢が動き出す気配が感じられるものの、それがはたして変革につ
本文を読むファシズムからネオリベラリズムへ(3)研究会レジュメ
著者: 野上俊明<はじめにー5・6月の外電から> 地域紛争の頻発や軍事的緊張、グローバルな自然環境の悪化、社会的格差と貧困化、人口動態の歪み、医療・教育・福祉の後退や欠乏、ポピュリズム政治の抬頭等に対する大衆的反撃の動きが。 6/
本文を読むミャンマー、遠ざかる法治国家
著者: 野上俊明内戦終結を第一目標に掲げて政権に就いたアウンサン・スーチー氏ですが、来年には任期が満了するというのに、国軍の国内の少数民族への抑圧や攻撃はいっこうに収まる気配をみせていません。ロヒンギャ危機のあったラカイン州では、今度
本文を読む第26回「日本会議」研究会 ファシズムからネオリベラリズムへ(2)
著者: 野上俊明Ⅰ.はじめにー菅孝行氏講演に関連して 菅氏のいう三島由紀夫=象徴天皇制の欺瞞を暴いたといった評価について。三島は政治的には復古主義的なウルトラナショナリズムの立場であり、その天皇絶対主義の立場からする象徴天皇制批判に思想
本文を読む元号の変わり目での雑感
著者: 野上俊明平成から令和の元号の転換に際し、そのことをもっとも巧みに自己の政治目的に利用しているようにみえる安倍首相です。そんな折、携帯で侍従長に「小田野展丈」氏が就いたという記事が目に入りました。「小田野?」、すぐ思い出しました
本文を読むドイツの新聞から、新元号制定の記事を読む
著者: 野上俊明忙しさにかまけて広くは見ておりませんが、日本の主要紙の新元号の発表に関する社説にざっと目を通すかぎりでは、そのあまりに政権に迎合的な姿勢に驚きを禁じ得ません。そのことへの厳密な論証や批判は「ちきゅう座」に集う諸兄にお任
本文を読むミャンマー~低迷する政治経済状況
著者: 野上俊明ミャンマーにおいて半世紀ぶりに誕生したスーチー(準)文民政府ですが、その5年間の統治の国民評価を下すことになる総選挙が、早くも来年(2020年)に迫ってきました。そのスーチー政府、今年に入ってから突如現憲法改正に着手す
本文を読むHさん、ならびに「日本会議研究会」所属のみなさまへ
著者: 野上俊明鈴木道彦氏『私の1968年』の書評として書かれた貴兄の大変迫力ある論考に感動いたしました(ちきゅう座―歴史展開における変化と連続:「私の1968年」について 2/22)。長めなのでどうしようか躊躇しているうちに、つい引
本文を読む厚労省の統計不正で想い出したこと
著者: 野上俊明政府や議会における政策決定の基礎となる厚労省の統計調査「毎月勤労統計」に重大な不正が判明した事件は、安倍政治が官僚機構をも道連れにして底なしの劣化に落ち込み、亡国の兆しすら呈し始めたエポックとして記憶されるにちがいあり
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