ささや句会の執筆一覧

兼題【独楽】 負け独楽が「フン」とつぶやき止まりけり　　　　　　　　　　   　 新海あぐり はぐれ来て炬燵に入る小熊かな　　　　　　　　　　　　　　　　　新海あぐり 老いてなほ老後を語る冬の午後　　　　　　　　　　　　

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兼題【帰り花】 帰り花すぐに消えゆく名句かな　　　　　　　　　　　　　　          丑山霞外     山霧やマリア地蔵の首失せて　　　　　　　　　　　　　　　　　　新海あぐり   憂きこともともに温もる日向ぼこ　

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兼題【白鳥】   白鳥の野太き声や湖に満つる　　　　　　　　　　　　　　　　小宮桃林 手挙げたる埴輪の背や冬ぬくし　　　　　　　　　　　　　　　　　丑山霞外 これよりは手酌といたす新走　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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　兼題【名月　及び傍題】 仲秋のころがり出づる金平糖　　　　　　　　　　　　　　　　　　丑山孝枝 　 こぼれ萩雨の匂ひの墓二つ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丑山霞外 名月や地球は傷だらけなのに　　　　　　　　　　

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兼題【終戦日　およびその傍題】 　 伸び切ったパンツのゴムや敗戦忌　　　　　　　　　　　　　　　　新海あぐり 缶切りに昭和の油垢終戦忌　　　　　　　　　　　　　　　　　　　守屋明俊 終戦日戦後生まれの喜寿傘寿　　　　　　

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兼題【向日葵】 向日葵畑無言の怒気を放ちけり　　　　　　　　　　　　　　　　新海あぐり ルピナスや工事現場の外国語　　　　　　　　　　　　　　　　　　中代曜子 豊島園ほどに自由な金魚鉢　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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兼題【鮎】 産土の水のにほひや鮎の籠　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丑山孝枝 青田風わが強情を剥がしゆく　　　　　　　　　　　　　　　　　　新海あぐり 幸せはメロンの果肉ひと掬い　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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兼題【青嵐】 推敲のインク藍色青嵐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丑山孝枝 母の日や食卓塩の赤い蓋　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　守屋明俊 プリンター紙吐きつづけ薄暑かな　　　　　　　　　　　　　　　　

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兼題【余寒】 温暖化残る寒さも愛おしく　　　　　　　　　　　　　　　　　　新海あすか 赤べこの首振り止まぬ春の闇　　　　　　　　　　　　　　　　　　丑山孝枝 　 　春は茶漬け永谷園の封を切る　　　　　　　　　　　　　　　

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