内田義彦の執筆一覧

内田義彦から何を学ぶか― 山田鋭夫『内田義彦の学問』(藤原書店、2020)を読む ―

著者: 内田 弘

[通夜で泣き叫ぶ] 1989年、内田義彦が死去して、東京目黒区の祐天寺で通夜が開かれた。そこに集まった者たちはほとんど、沈痛な思いで頭を垂れ、黙している。そのとき、ただひとり、大声をあげて泣きながら、廊下や部屋のあちこち

本文を読む

《表現の「むずかしさ」を論じ、内田義彦・長洲一二論に至る》

著者: 内田 弘

[どの表現も必ず誰にでも分かりやすくできるか] 表現には、話し言葉でおこなう表現、文字でおこなう表現、映像でおこなう表現など、多様な形態がある。そのさい、表現の仕方の工夫次第では、より分かりやすくなる場合と、そのような工

本文を読む

東大音感合唱研究会の内田義彦とその問題史的意義(4・終)

著者: 野沢敏治

 Ⅳ 東大音感合唱研究会――明日の糧となる音楽を  内田は戦後、どう抑えられても伸びんとして根を張る芸術と社会科学を求めて活動していった。前者の1つが東大音感合唱研究会(以下、音感と略す)での活動であり、後者は経済学史の

本文を読む

東大音感合唱研究会の内田義彦とその問題史的意義(2)

著者: 野沢敏治

Ⅱ 音楽と社会運動 1 園部三郎――社会全体のための音楽を  音楽を現実生活と関係させた第2のものがプロレタリア音楽運動である。日本では近代を根づかせる間もなく早くも資本と労働の対立が生じ、社会主義の思想と理論が入ってき

本文を読む

東大音感合唱研究会の内田義彦とその問題史的意義(1)

著者: 野沢敏治

以下の文章は私が昨年ある小さな研究読書会で報告したことを元に大幅に加筆したものである。それは明治から昭和の戦後にかけての時期のものであるが、忘れさせようとする内と外の動きに対して意志をもって記憶し省みるべきことである。4

本文を読む