アベノミクスの根本的誤りは、現代資本主義に成長を期待した点であろう。少なくとも、安倍側近・ブレーンの「経済学者」は成長を信じていたようだ。安倍首相が「ブレーン」の理屈をどの程度理解してアベノミクスを広言したのかは判らな
本文を読む大野 和美の執筆一覧
アベノミクスとは何だったのか? まとめ④
著者: 大野 和美もちろん、2%ほどの物価上昇も実現していない。物価はある程度上がっているのだが、それより低い賃銀上昇率を超える程度で、結果的には実質賃銀の低下という効果?を生んでいるだけだ。物価上昇で、人々が近い将来のより早い物価上昇
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? まとめ③
著者: 大野 和美ところが,「異次元緩和」は円の対ドル相場下落(円安)と株式相場(代表的には日経平均)の上昇という成果を挙げたという考えもあるようだ。しかし,円安も日経平均のアップも,日本経済の拡大とはほとんど無縁である。日経平均は民主
本文を読むアベノミクスとは何だったのか まとめ②
著者: 大野 和美第一の矢、「異次元緩和」の成果はまだ出ていない。つい最近(2016/1/29)、日銀は金融機関が国債の対日銀販売代金を積み上げている日銀への準備預金にマイナス金利を課すことを決めた。これは、金融機関が国債を日銀に売った
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? まとめ①
著者: 大野 和美結論から先に言えば、ピンからキリまで「デタラメ」。資本主義や日本経済の基本的な現状認識をなんら示し得ないまま、「政策」と称する作業を提示し、実行しただけだ。せいぜい、日本経済が「デフレ」状態となんの説明もなしに前提し、
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 28
著者: 大野 和美今年度第二四半期(2015/7~9)にGPIFは8兆円弱の損失を出したが、政府がそれを補償すると言うような話は一切出なかった‥(三共済年金や途方自治体の各種年金も多かれ少なかれ損失があったと思われるが明示されなかったし
本文を読むアベノミクスとは何だったのか 27
著者: 大野 和美噂通りの安倍首相の思い込みは、これら全ての機関が、従ってその資金が何らかの形で国家の裁量範囲内にあると言うことで裏付けられるのではないか?だが、同時にその資金のほぼ全てはそれぞれの機関で働いていた人々に属する。GPIFは
本文を読むアベノミクスとは何だったのか 26
著者: 大野 和美かんぽ生命とゆうちょ銀行は、それゆえその資産を従来の国債投資(事実上の国営企業として、対政府融資)から株式などの収益性も期待しうる投資対象へ移すであろうと推測されてきたし、今年の春頃からは実際に株式投資を増やし始めている
本文を読むアベノミクスとはなんだったのか? 25
著者: 大野 和美驚くべき事に、政府が株購入に振り向けうる巨額の公的資金が登場する。つい最近(11/4)日本郵政と同時に上場したかんぽ生命とゆうちょ銀行である。その収益性を高めるには、従来の国債運用(財政投融資資金に回される事を前提にした
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 24
著者: 大野 和美前記GPIFの新規運用枠は2014/10までとそれ以降とでは大きく変わった。内国債60%±8%→35%±8%、外国債11%±5%→15%±4%、国内株式12%±6%→25%±9%、外国株式12%±5%→25%±8%、その
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 23
著者: 大野 和美前記日銀の量的緩和第2弾と全く同時に実施されたのが公的年金(厚生年金・国民年金=GPIF〈年金積立金管理運用独立行政法人〉+国家公務員共済組合連合会+地方公務員共済組合連合会+日本私立学校振興・共済事業団)による株購入の
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 22
著者: 大野 和美日銀は、2014年秋(10月末)に国債購入額を従来の年50兆円から80兆円へと引き上げる。いわゆる量的緩和(QE)の拡大だ。2013/4からの異次元緩和は、経済の実態での効果は全く無い。鉱工業生産、設備投資、輸出はすで
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 21
著者: 大野 和美「日本銀行は今年8月、…ETF(投資信託の中で株価指数などと連動させているもの-つまり日銀は株価に反映されやすい投資信託を購入する形で株を購入しているのである)市場をつうじて1236億円分(「日銀史上最大額」)の日本株
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 20
著者: 大野 和美ともかく、2013年は年末に11~12月の2ヶ月だけで4,400(10億円)の買越しで、2012/12の買越し分を加えると、13ヶ月合計で16,000(10億円)となる。この間,他の「法人」・「証券会社」・「個人」は全
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 19
著者: 大野 和美2012末以降の日本の株価(基本は日経平均)は先ず第1段階は外資(東京証券取引所統計では「外国投資家」とされ一般的には「投資ファンド」とも呼ばれる)、2014年夏は日銀介入?が第2段階、以後の第3段階には年金が加わり、
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 18
著者: 大野 和美安倍衆議院議員が2012/11にあたかも首相の座に就いたかのように、傲慢にアベノミクスと称する経済政策を唱え、「デフレ」脱却の為と称して大幅な金融緩和処置採用を主張すると、同年末から株価上昇と円の対ドル相場の低下が始まる
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 17
著者: 大野 和美世界の株式相場が大いに荒れている。当たり前だ!どこもかしこも金利は超低空で、行き場のない過剰資金がせめてもの投機的利益を求めて株式市場に集まっている。少しでもそこに変動の条件が浮上すれば(例えば上海株式市場での止まらな
本文を読むアベノミクスとは何だったのか 16
著者: 大野 和美直前にみた賃銀や雇用の内実からして明らかなように、アベノミクスは破綻している。経済実態がさらにそれを裏付ける。鉱工業生産指数(内閣府)は、2010年=100とすると2015/5では97,1である。2010年は,リーマン
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 15
著者: 大野 和美他方で,「毎月勤労統計調査」(厚労省)は雇用形態別統計は「常用雇用者」のみで、内訳は一般労働者とパートタイム労働者という区分である。この区分にまたがって「雇用期間の定めなし」と「……定めあり」となっているが、この「毎月
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 14
著者: 大野 和美これまでのところで明らかになったのは、アベノミクスは人々の暮らしに、何の恵みももたらさなかったどころか、生活の苦しみを累増させる経済政策であったと言うことであろう。その点は、以下の官庁の資料からも見て取れる。一つは厚労
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 13
著者: 大野 和美昨日(2015/6/15)公表された「月例経済報告(内閣府)」(以後、「月例」と略記)は、「個人消費は持ち直しの兆しがみられる」としているが、これは5月の「月例」と全く同じ文言で、正確な表現ではない。これでは、民主党政権
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 12
著者: 大野 和美アベノミクスがもたらした経済的成果を上げるのは困難である。最近の話題では、2015/4の実質賃銀が+0.1%に転じた事を、メディアを含めて喜ばしニュースとしてあつかった。これはしかし物価上昇がなかった事による。消費税増税
本文を読むアベノミクスとはなんだったのか? 11
著者: 大野 和美安倍政権が「この道しかない」と声を張り上げるアベノミクスの中身は大量・多数の文書・数字で示されている。それは「官邸HP」の「アベノミクス成長戦略で、明るい日本に!《詳細版》」に羅列されている。その中には100ページをこえ
本文を読むアベノミクスとはなんだったのか? 10
著者: 大野 和美ところで、安倍首相がアベノミクスと自称する経済政策を、国内はもとより世界の大舞台(例えばダボス会議)でも大見得を切って喧伝してから丸2年経た。日本経済は安倍首相が唱えたような見事な経済成長を実現したのか!?アベノミクス成
本文を読む安倍政府は日本を反イスラムに仕立てた
著者: 大野 和美ISによって、日本人二人が無惨に殺されてから3週間以上が経った。その間、阿部首相とその内閣はなんらなすすべもなく漫然と過ごし、ゴルフで遊んだり、会食を楽しんだりした。批判に対しては健康の維持が首相には不可欠といった意味
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 9
著者: 大野 和美では、最近までのIT技術の発展はどう評価すべきか。正直に言えば私にそれを明言しうる資格はない。しかし、あえて公言すれば既存産業・企業の顕著な生産性の向上に貢献したのではないか…。生産・販売・流通・情報処理での合理化が進
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 8
著者: 大野 和美先進工業諸国の経済成長の著しい鈍化とそれら諸国の自動車産業の顕著な停滞とは軌を一にしている。アメリカの自動車産業は日本の自動車産業のアメリカ国内での生産とその漸増傾向の中でまたヨーロッパからの自動車輸入増もあって緩慢な
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 7
著者: 大野 和美上記のような自動車産業の特徴から自動車メーカーが取り得る手段は輸出である。例えば日本の自動車メーカーからみれば自動車の輸出相手国は同質の産業構造を擁し、従って自動車産業が発展しており、それを支えている分厚い中間層を抱えて
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 6
著者: 大野 和美確かに、自動車産業の発展過程では設備の増大、高速道路の建設・延伸、ガソリン需要の急増による各種波及効果があり、それがまた雇用と賃金を増やし自動車へのへの需要拡大につながった。さらにトラックによる物流の高速化、保冷技術の増
本文を読むアベノミクスとは何だったのか? 5
著者: 大野 和美個人消費に依存する耐久消費財産業は、経済の高度成長で中心的役割を果たしつつ、その過程で増大した一定所得を確保出来るようになった社会層(中間層とされる階層と重ねておく)に依存する。この中間層が増えないかぎり、個人消費に依
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