前回に議論の前提としたポイントから始めよう。 先進工業諸国と形容される諸国の経済成長(GDPの増加率)が嘗てのような勢いがないのは明らかだ。浜矩子(同志社大学教授)さんは「(アベノミクスの)最大の眼目が成長戦略だとい
本文を読む大野 和美の執筆一覧
アベノミクスとは何だったのか?3
著者: 大野 和美私の議論の二つめの前提となるのは、現在の資本主義経済についての認識である。私は、様々な留保や前提を付け加える必要を否定しないが、産業革命以来工業が社会・経済の中核となって来ていた事態が1980年代頃から変化しているとみ
本文を読むアベノミクスとは何だったのか?2
著者: 大野 和美正直に申し上げれば、私は「新自由主義」とか「新古典派」とかの経済学は学んだことはない。宇野弘蔵を持ち出すまでもなく、現代の企業は株式会社形式で主要国の主要産業は少数の巨大な株式会社によって支配されている。もちろん利益追求
本文を読むアベノミクスとは何だったのか?
著者: 大野 和美アベノミクスはもう過去形で語られるべきであろう。崩れかかっている社会保障制度のてこ入れに「消費税」上げが課題となっていた政権がその先送りを検討し始めている。増税の条件とされる順調な経済情況が見通せないからだ。増税が先送り
本文を読む傲慢と愚鈍3
著者: 大野 和美日本国の元総理大臣で現在は財務大臣を務める有数の政治家麻生氏の講演?が先月初めに問題になった。文章化されたものを読む限りでは、話の趣旨が必ずしも明瞭ではなく、全体を理解するのは困難だ。細切れにした個々の文章は明瞭だが、無
本文を読む傲慢と愚鈍 2
著者: 大野 和美このテーマだと材料がいくらでも転がっていてきりがない。現役閣僚・国会議員の靖国参拝とその理由づけもその一つ。そもそも、靖国神社そのものがうさんくさい存在で、天神様のような由来がない。明治維新政府が「官軍」として死んだ兵士
本文を読む繰り言
著者: 大野 和美2006年(平成18年)に成立した教育基本法(平成18年法律第120号)については、すでにちきゅう座でなんだかんだ検討・批評されているのであろう。「遅れてきたじじい」としての僕はあえて無駄な議論をしてみる。この基本法は第
本文を読む温故知新1
著者: 大野 和美TPPはかなりややこしい問題だが、考えなければならない。反対派は農業、特に米へのこだわりが強いが、それはいったい何だろう?いかなる伝統か?僕は1936年生まれで、1945年5月末までは東京の芝区浜松町いた。病弱ということ
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