杜 海樹の執筆一覧

何度でもやり直せる現場の物語を大切に 映画「チョコレートな人々」

著者: 杜 海樹

 人にはそれぞれの物語というものがある。生まれてから亡くなるまでの間に、進学・就職・結婚と大きな節目を向かえ、その都度自分史を刻んでいる。ある人はプロサッカー選手になりたくて部活動で頑張って来ましたと、ある人はIT事業を

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桜の花見で思うこと 見るべきは花だけなのか?

著者: 杜 海樹

 柿本人麻呂の歌集に「桜花 咲きかも散ると 見るまでに 誰れかもここに 見えて散り行く」という歌がある。およその意味としては、桜の花が散り始めると人々も散るように居なくなってしまうというものだ。この歌は、桜の花そのもので

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『労働情報』が43年の歴史に幕 コンビニの店頭に並ぶような気軽な労働雑誌ができないものか

著者: 杜 海樹

 協同センター・労働情報が発行してきた労働組合運動の専門誌『労働情報』(RJ)が通算1000号の発行を以って2020年12月1日に休刊、12月6日に都内で記念シンポジウムを開催し1977年以来43年の歴史に事実上幕を閉じ

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VR(Virtual Reality)活用で注意したい点 映像と現実の区別と現実を見失わない努力

著者: 杜 海樹

 VR(Virtual Reality)技術の進歩が増々加速している。テレビなどでも盛んに紹介されているが、専用のゴーグルを装着すると実際に現場に行ったかのような臨場感ある映像が目前に写し出され、様々な疑似体感ができる。

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忘れられている“社会法”の意義 労働法・社会保障法の強化で勤労者救済の施策を

著者: 杜 海樹

 法律と特段縁があるわけではないのだが、昨今の法を巡る推移を見ているとやはり口を閉ざしているのもいかがなものかと思い筆を執らせていただきたい。法の専門家ではないので若干の齟齬はご容赦いただきたい。    最近、法律の話と

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テレビドラマに現れる変化 日本社会はどこへ向い始めているのか

著者: 杜 海樹

 テレビドラマ「半沢直樹」が高視聴率を続けているということで話題になっている。銀行が舞台のドラマだが、中間管理職の主人公・半沢が上役の攻撃を跳ね返して「倍返し」するというストーリーが人気の源となっているようだ。これまでに

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新型コロナで消えゆく老舗 何らかの形で再出発できないものか

著者: 杜 海樹

 帝国データバンクが新型コロナウイルス関連倒産件数の公表をおこなっている。それによると2020年5月末までの段階で212件倒産があり、業種別ではホテル・旅館業が最も多くなっているという。新型コロナの発生によりインバウンド

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日本メーデー100周年 1世紀以上前の労働者像に逆戻りの様相

著者: 杜 海樹

5月1日と言えば労働者の祭典・メーデーであり、今年は日本でメーデーが開催されてから100周年という記念すべき年であった。本来であれば大々的に集会が開かれ、1世紀を掛けて獲得してきた成果を再認識し、未来に向けて更なる発展を

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ほんとうに大丈夫なのか?オリンピック輸送問題 - ドライバーの労働環境は既に限界 -

著者: 杜 海樹

 東京オリンピックを目前に控えても各種交通機関が滞りなく機能するかどうかの懸念が続いている。特に選手村などが設置される臨海部は公共交通機関自体がそもそも少ないところであり問題が指摘され続けて来てきたところであるが、今日に

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ランニングブームにも変化の兆し - 「人類の調和のとれた発展」への転機に -

著者: 杜 海樹

 現在、日本のランニング人口は1000万人余に達していると言われている。フルマラソン・42.195キロを完走する人は年間延べ40万人、東京マラソンのように参加者が3万人を超える大会も数大会ある状況となっている。ランニング

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地球温暖化を憂う - 東京の平均気温は確実に上昇中 -

著者: 杜 海樹

 環境問題、地球温暖化問題の議論が白熱しつつあるが、9月23日、国連の気候行動サミットにおいて16歳のグレタ・トゥーンベリさんが演説し「お金のことと経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり。恥ずかしくないんでしょうか

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厚労省改革若手チームが緊急提言 - この機会に労働法に接してみよう -

著者: 杜 海樹

 厚生労働省内の業務改革・組織改革こそが必要ではないかと、8月26日付で厚生労働省改革若手チームが「厚生労働省の業務・組織改革のための緊急提言」と題する提言書を公表した。   提言書によれば、厚労省に入省しても「生きなが

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新宿ゴールデン街は日本の未来か幻想か - 極めて稀な多文化で平和な安全地帯 -

著者: 杜 海樹

 東京新宿のゴールデン街と言えば、300店ほどのバー等が長屋形式で軒を連ね、朝まで呑だくれの溜まり場として名を馳せて来た所であり、よいイメージで語られることはほとんど無かった。戦後の闇市から、青線、新宿騒乱、ボッタクリ、

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「住んでよし、訪れてよしの国づくり」とは? - 観光客の姿から垣間見える日本の姿 -

著者: 杜 海樹

 2018年、訪日外国人観光客数が年間3000万人を突破し過去最高の記録、そして、東京オリンピックに向けて4000万人の来日を望む等々の報道がされている。実際、日本各地の観光名所は海外からの観光客であふれており、東京都心

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問題が多い中休勤務と勤務間インターバル - 休憩時間は単にあれば良いというものではない -

著者: 杜 海樹

  一般には知られていないが運輸業界に特有な勤務体系、特に路線バスや電車の勤務体系として「中休(ちゅうきゅう)勤務」というものがある。どういうものかと言うと、路線バスの運転手などの場合では、朝夕の通勤時間帯が繁忙時間帯で

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現代版ジキルとハイド? - 素直に喜べない有給休暇 -

著者: 杜 海樹

 国主導の働き方改革により労働基準法が改正され、2019年4月から有給休暇の取得が一部義務化されることとなった。有休休暇の権利を行使できる人のうち、年10日以上の有給休暇の権利を得ている労働者に対しては、そのうちの5日分

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