歴史認識の執筆一覧

韓国政権提案の徴用工問題解決スキームを有効に作動させるためには

著者: 澤藤統一郎

(2023年3月7日)  日韓関係を象徴する徴用工問題。主要なアクターは4者である。日本の政権と民衆をA・Bとし、韓国のそれをC・Dとする。Dの中に、被害者本人や遺族、そして広範な支援者が含まれている。  AとCとは、十

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侵略と植民地支配の傷は今も癒えていない ー 徴用工問題解決困難の理由

著者: 澤藤統一郎

(2023年3月6日)  本日の「ソウル聯合ニュース」は、こう伝えている。「韓国政府は6日、日本による徴用被害者への賠償問題をめぐり、2018年の韓国大法院(最高裁)の判決で勝訴が確定した被害者に対し、政府傘下の財団が日

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プーチンの演説に耳を傾け、違和感なく受け容れるロシア国民。

著者: 澤藤統一郎

(2023年2月22日)  もうすぐ、ロシア軍がウクライナに軍事侵略を開始して1年になる。昨21日、プーチン大統領は、戦争開始後初めての年次教書演説をした。  そこで彼はこう語ったと報道されている。  「彼らが戦争を始め

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「建国記念の日」首相メッセージ。官邸発表の不正確版と、その修正版と。

著者: 澤藤統一郎

(2023年2月11日)  本日は、「建国記念の日」である。戦前は紀元節だった。おそらく伝統右翼にとっての最も重要な日。何しろ、根拠に欠けるとは言え、天皇制の起源の日なのである。この日、初代の天皇神武が大和の樫原で就任し

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時流になびかず軍拡競争に異を唱えた石橋湛山の姿勢に学ぶ

著者: 澤藤統一郎

(2023年1月7日)  人が自分自身の考えや意見をもつことは、実は幻想に過ぎないのではないか。これが自分の意見だと思いこんでいるもの、自分が選び取ったと思いこんでいる普遍性をもった思想も、実のところ、誰かから刷り込まれ

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「南京事件をなかったことにしたい」人々と、「あったかなかったか分からないことにしてしまいたい」人々と。

著者: 澤藤統一郎

(2022年12月15日)  毎年12月13日が、中国の「南京大虐殺犠牲者国家追悼日」である。現在、「国家哀悼日」とされて、日中戦争の全犠牲者を悼む日ともされている。この「南京大虐殺」こそは、侵略者としての皇軍が中国の民

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宗教的な熱狂の政治との結びつきは危険である。天皇教もオウムも、そして統一教会においても。

著者: 澤藤統一郎  

(2022年8月14日)  統一教会をめぐる一連の議論の中で、「この団体は本当に宗教団体なのか、実は反共を掲げる政治団体に過ぎないのではないか」という疑問が散見される。もちろん、このような団体に「信教の自由」を口にする資

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ヒトラー・ムソリーニ、そしてヒロヒト。その評価が社会の深層を映し出している。

著者: 澤藤統一郎  

(2022年4月25日)  似合いというものがある。あるいは釣り合いというべきか。鶴には亀、梅に鶯、富士には月見草。翁には嫗、ロミオにはジュリエット、そして、ヒトラーにはヒロヒトである。ウクライナ政府の公式ツイッター上の

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産経の「主張」は、戦前の文部省と同じことを繰り返している。再びこれに騙されてはならない。

著者: 澤藤統一郎

(2022年2月12日) 「建国記念の日」にこだわりたい。昨日付の産経社説(「主張」)が、「建国記念の日 子供たちに意義を教えよ」というもの。この非論理、このバカバカしい論調が危険極まりない。陳腐なアナクロと看過するので

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本日は、天皇制の罪悪を再確認すべき日である。

著者: 澤藤統一郎

(2022年2月11日) 「建国記念の日」である。言わずと知れた旧紀元節。かつて、この日が当てずっぽうに「初代天皇即位の日」とされ、それゆえに「建国の日」とされた。天皇制の発祥と、日本の建国とは同義だった特異な時代でのこ

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歴史修正主義は日本政府の専売特許ではなくなった。中国共産党よ、お前もか。

著者: 澤藤統一郎

(2021年12月25日)  クリスマスである。キリスト教徒にとっては神の子生誕の聖なる日であり、キリスト教文化圏では社会全体が習俗としての安息日となる。香港は長くイギリスの統治下にあって、クリスマスは祝日なのだそうだ。

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「愛国無罪」などあってはならない。大村知事リコール署名偽造に厳正な捜査を。

著者: 澤藤統一郎

(2021年11月16日)  いま振り返って、2019年9月の「あいちトリエンナーレ・表現の不自由展その後」は、日本社会の嘆かわしい現状をあらためて教えてくれた。  問われたのは、この日本の社会に表現の自由がどれほど根付

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軍隊とは、本質的に民主主義の敵対物である。

著者: 澤藤統一郎

(2021年2月26日) 1936年2月26日、東京は雪であったという。降雪を衝いて陸軍青年将校のクーデターが決行された。反乱軍は、首相官邸を襲撃し「君側の奸」とされた政府要人を殺害したが、陸軍上層部の同調を得られなかっ

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日本政府は慰安婦訴訟判決控訴審を受けて立ち、被害者と事件に向き合うべきである。

著者: 澤藤統一郎

(2021年1月10日) 衝撃的な一昨日(1月8日)のソウル中央地裁慰安婦訴訟判決。その判決文の全訳が読みたいものと思っているが、まだ入手できていない。同地裁は、判決言い渡しと同時に判決の要旨を記載した「報道資料」(4頁

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ソウル中央地裁慰安婦判決 ー 被害者と向き合う好機にせよ

著者: 澤藤統一郎

(2021年1月8日) 「韓国裁判所が慰安婦被害者勝訴判決…『計画的、組織的…国際強行規範を違反』」こういうタイトルで、韓国メディア・中央日報(日本語版)が、以下のとおり伝えている。 旧日本軍慰安婦被害者が日本政府を相手

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12月8日、あらためて戦争を繰り返させない教訓を噛みしめる。

著者: 澤藤統一郎

(2020年12月8日) 本日は定例の「本郷・湯島9条の会」の街宣活動の日。これが、文京母親会議の「12月8日行動」と重なった。本郷三丁目交差点では、いつにないにぎやかさ。マスク姿の22名が、マイクを持ち、プラスターを掲

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憲法23条は「専門領域の自律性」「公的学術機関による人選の自律」を保障するために置かれた。― 「加藤陽子の近代史の扉」

著者: 澤藤統一郎

(2020年11月22日) 昨日(11月21日)の毎日新聞朝刊に、「加藤陽子の近代史の扉」が掲載されている。月に一度、第3土曜日に連載の「学術コラム」だが、平易な表現で読み易い。 日本学術会議正会員になるはずが菅政権から

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ベルリンの少女像は、国際的・普遍的な人権問題の象徴となりつつある。

著者: 澤藤統一郎

(2020年10月14日) 本日の毎日新聞夕刊に「ベルリンに少女像設置、二転三転、区当局『当面認める』」の見出し。共同通信記事を引用の各紙は、「少女像設置『当面認める』 撤去要求の独首都自治体」としている。 これは朗報。

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首相ではなくなった安倍晋三の靖国神社参拝への批判の視点。

著者: 澤藤統一郎

(2020年9月20日) 昨日(9月19日)の午前、安倍晋三が靖国神社を参拝した。「内閣総理大臣を退任したことをご英霊にご報告」のための参拝であったという。 彼は、首相在任中に1度だけ靖国を参拝している。2013年12月

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