池田祥子の執筆一覧

私と「全共闘」— 縒(よ)りと捩(ね)じれ(その4・最終回)

著者: 池田祥子

目次1 原爆と小倉2 「憲法9条」―無念の「再軍備反対!・・・」3 クラスの級長・副級長-「男女平等」って難しい?4 小倉の地で―三池闘争・60年安保闘争など5 予期しなかった特別奨学金と「東京」―「女ばっかしのチョロイ

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『寂聴九十七歳の遺言』(朝日新書 2019)を読む ― 2025年・戦後80年・を迎えて

著者: 池田祥子

 今年2025年は、戦後の第一次ベビーブーム時代に生まれた「団塊の世代」(1947~1950)がすべて75歳、つまり「後期高齢者」の仲間入りをするという画期的な年であるという。もっとも、戦後世代の75歳は、大方は元気であ

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まだまだ続く「日本の選択的夫婦別姓」論議(その4) ― 国連の女性差別撤廃委員会の勧告を受けて

著者: 池田祥子

石破茂内閣での「選択的夫婦別姓」の行方  前回(10月)、すでに触れたことだが、自民党総裁選で首相に選ばれる前の石破茂氏は、「選択的夫婦別姓」について、次のように述べていた。 ― 姓が選べないことによって、つらい思いをし

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石破茂内閣の下で、「選択的夫婦別姓」の制度化は可能か? ― 日本社会になおも根強い「家庭」幻想

著者: 池田祥子

自民党総裁選を制した石破茂氏  自民党員の「裏金」問題などをきっかけにして、岸田文雄首相は辞任。その後の総裁選では石破茂氏は2位。次いで、1位だった高市早苗氏との決戦投票が行われたが、なんと、石破茂氏が逆転勝利した。  

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「選択的夫婦別姓」の今後―「戸籍」制度そのものの再検討(その2)

著者: 池田祥子

日本人にとっての「戸籍」制度  今でこそ、「結婚」に際しての「入籍」という言葉や、「姓(法律的には「氏」だが、ここでは「姓」を用いる)」を「一つにする=大方は夫の姓に合わせる」という日本のしきたり(制度)に関する疑問を抱

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木村草太氏への疑問:戦後の「夫婦同氏制度」をめぐって  ― 「結婚」という制度への問い

著者: 池田祥子

前回、いろいろな問題含みの「離婚に伴う共同親権」を取り上げながら、私は「共同親権」問題をひとまず迂回して、それ以前に、日本における「親権」の制度・実態の問題性に着目しようと試みた。  だが、読者や友人からは、「タイトル違

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曖昧な「共同親権」の導入(民法改正をめぐって) ― 課題としての「家族・親子」の法制度

著者: 池田祥子

「共同親権」⁈・・・もっと議論されなくては・・・  夫婦が離婚しても、子どもにとっては「親」は「親」。「子どもと親」の関係は、基本的には(例外はあるとしても)、終生継続するものではあるだろう。したがって、夫婦がたとえ離婚

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女・母・家族を問う(6) 障害者と結婚― 三木由和『ちょっとうるせぇ障害者』(社会評論社)より (その3)

著者: 池田祥子

用務員からの脱出!  たまたま、友人の会話から、「テイジセイ」という「高校」が存在することを知った三木由和さん。木更津東高校定時制に入学し、そこで人間にとっての「生きるための基礎知識」を学び直した。しかも、授業が始まる前

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女・母・家族を問う(5) 障害者と「結婚」― 三木由和『ちょっとうるせぇ障害者』(社会評論社)より (その2)

著者: 池田祥子

三木由和さんにとっての木更津東高校定時制  生後7カ月の時の風邪が元で「脳性小児麻痺」となった三木由和さん。前回紹介した通り、4歳の時の「柱にしがみついての」自己主張―肢体不自由児訓練施設「育成園」に戻りたくない!家に居

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女・母・家族を問う(4) 障害者と「結婚」― 三木由和『ちょっとうるせぇ障害者』より (その1)

著者: 池田祥子

「障害者」と「障碍者・障がい者」  2023年12月、公私ともにお世話になっている石川愛子さんから、私は、出版されたばかりの本書(三木由和『ちょっとうるせぇ障害者』社会評論社)を頂いた。中を読んでみれば、埼玉の津田道夫を

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女・母・家族を問う(3) ハリボテだった?! 日本の戦後の「恋愛結婚」  ―改めて、「結婚」って何だろう?

著者: 池田祥子

戦後の「恋愛結婚」の舞台裏  前回、宗像充氏の『結婚がヤバい』を紹介した後、私は、これまた友人から牛窪恵氏の『恋愛結婚の終焉』(光文社新書、2023年)を「読んでみたら?」と勧められた。    今さらではあるが、戦前の「

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女・母・家族を問う(2) 『結婚がヤバい』(宗像充著、社会評論社)を読む

著者: 池田祥子

 「宗像充」氏といえば、ご本人自身、2007年に離婚し、親権を元妻に認められたまま子どもと会えなくなったという苦い経験を元に、それ以来一貫して「共同親権」を主張し、2019年には「共同親権集団訴訟」で国を訴えている。  

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◆女・母・家族・を問う(1) 今さらながらの「〝母”というペルソナ」

著者: 池田祥子

金原ひとみの寄稿文から  今年の11月15日の朝日新聞に、金原ひとみの「『母』というペルソナ」という寄稿文が掲載されていた。金原ひとみは1983年生まれ。デビュー作の「蛇にピアス」で芥川賞を受賞している(2004年)。

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日本の就学前教育=保育制度は、なぜややこしいのか?  ― 「幼保一元化」って何?・・・(2)

著者: 池田祥子

日本の「幼稚園」と「保育所」の成り立ち―改めての確認  元々は、仕事に明け暮れる父母から放置されている、幼児のための「生活と遊び・学びのための場所」が、フレーベルの「キンダーガルテン」であった。それをいち早く「幼稚園」と

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日本の就学前教育=保育制度は、なぜややこしいのか?  ― 「幼保一元化」って何?・・・(1)

著者: 池田祥子

 前回、私は〝「子育て」支援ではなく「子育ち」支援を”という観点を提示した。文字にすればたった一文字の違いでしかないが、しかし、日本の子ども達の「育ち」の困難さと、親、とりわけ母親達の「育児」の負担と悩みの根源に、この一

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「子育て」支援ではなく「子育ち」支援へ—「家族」を考える(2)

著者: 池田祥子

 岸田文雄首相によって「異次元の少子化対策」が打ち上げられた時、「異次元」?!という言葉に一瞬、眼が奪われた。これまでの日本の子ども・保育に関わる根強い「家庭・家族」「母」依存の息苦しい状況が、根底から問い返されるような

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