これまでも、「選択的夫婦別姓」をめぐる問題を、ここ「ちきゅう座」でも、3回に渡り掲載していただいた。しかし、ある友人からは、「なぜ、クダクダといつまでも拘るのか?『選択したい人が別姓を選べばよくて、選択したくない人は同姓
本文を読む池田祥子の執筆一覧
私と「全共闘」— 縒(よ)りと捩(ね)じれ(その4・最終回)
著者: 池田祥子目次1 原爆と小倉2 「憲法9条」―無念の「再軍備反対!・・・」3 クラスの級長・副級長-「男女平等」って難しい?4 小倉の地で―三池闘争・60年安保闘争など5 予期しなかった特別奨学金と「東京」―「女ばっかしのチョロイ
本文を読む「私と全共闘―縒(よ)りと捩(ね)じれと」(その3)
著者: 池田祥子* この原稿は、2025年2月24日に行われた、第6回現代史研究会(ちきゅう座)の討論集会「混迷する世界の現状―現実をどう見つめ、過去の運動にどう学ぶかー」の、総合司会を任じられた池田が、「一つの参考資料」として記したも
本文を読む私と「全共闘」―縒(よ)りと捩(ね)じれ(その2)
著者: 池田祥子* この原稿は、2025年2月24日に行われた、第6回現代史研究会(ちきゅう座)の討論集会「混迷する世界の現状―現実をどう見つめ、過去の運動にどう学ぶかー」の、総合司会を任じられた池田が、「一つの参考資料」として記したも
本文を読む私と「全共闘」— 縒(よ)りと捩(ね)じれ(その1)
著者: 池田祥子1 原爆と小倉 1945年8月9日、長崎に落とされた原爆の「第一目標は小倉だった」という事実を私が知ったのは、多分小学校4年の頃だったように記憶している。その日、「小倉の天気は曇りだったから」とも聞いている。 しかし、そ
本文を読む『寂聴九十七歳の遺言』(朝日新書 2019)を読む ― 2025年・戦後80年・を迎えて
著者: 池田祥子今年2025年は、戦後の第一次ベビーブーム時代に生まれた「団塊の世代」(1947~1950)がすべて75歳、つまり「後期高齢者」の仲間入りをするという画期的な年であるという。もっとも、戦後世代の75歳は、大方は元気であ
本文を読む日本での「選択的夫婦別姓」制度の実現はありや、なしや?
著者: 池田祥子12月4日の衆院本会議で行われた「選択的夫婦別姓」制度についての石破首相への質疑が、次のように報じられていた(12.5朝日新聞)。 公明党 竹谷とし子・・・制度の早期導入についての決意を。 石破首相・・・国会で建
本文を読むまだまだ続く「日本の選択的夫婦別姓」論議(その4) ― 国連の女性差別撤廃委員会の勧告を受けて
著者: 池田祥子石破茂内閣での「選択的夫婦別姓」の行方 前回(10月)、すでに触れたことだが、自民党総裁選で首相に選ばれる前の石破茂氏は、「選択的夫婦別姓」について、次のように述べていた。 ― 姓が選べないことによって、つらい思いをし
本文を読む石破茂内閣の下で、「選択的夫婦別姓」の制度化は可能か? ― 日本社会になおも根強い「家庭」幻想
著者: 池田祥子自民党総裁選を制した石破茂氏 自民党員の「裏金」問題などをきっかけにして、岸田文雄首相は辞任。その後の総裁選では石破茂氏は2位。次いで、1位だった高市早苗氏との決戦投票が行われたが、なんと、石破茂氏が逆転勝利した。
本文を読む「選択的夫婦別姓」の今後―「戸籍」制度そのものの再検討(その2)
著者: 池田祥子日本人にとっての「戸籍」制度 今でこそ、「結婚」に際しての「入籍」という言葉や、「姓(法律的には「氏」だが、ここでは「姓」を用いる)」を「一つにする=大方は夫の姓に合わせる」という日本のしきたり(制度)に関する疑問を抱
本文を読む「選択的夫婦別姓」の今後―「戸籍」制度そのものの再検討
著者: 池田祥子憲法24条および民法750条 「夫婦同姓(氏)が義務づけられているのは、世界中で日本だけだとされる」(法務省)ただし、これまでにも、日本の「夫婦同姓(氏)」制度の違憲性を問う裁判も行われてきたが、2015年および202
本文を読む木村草太氏への疑問:戦後の「夫婦同氏制度」をめぐって ― 「結婚」という制度への問い
著者: 池田祥子前回、いろいろな問題含みの「離婚に伴う共同親権」を取り上げながら、私は「共同親権」問題をひとまず迂回して、それ以前に、日本における「親権」の制度・実態の問題性に着目しようと試みた。 だが、読者や友人からは、「タイトル違
本文を読む曖昧な「共同親権」の導入(民法改正をめぐって) ― 課題としての「家族・親子」の法制度
著者: 池田祥子「共同親権」⁈・・・もっと議論されなくては・・・ 夫婦が離婚しても、子どもにとっては「親」は「親」。「子どもと親」の関係は、基本的には(例外はあるとしても)、終生継続するものではあるだろう。したがって、夫婦がたとえ離婚
本文を読む女・母・家族を問う(6) 障害者と結婚― 三木由和『ちょっとうるせぇ障害者』(社会評論社)より (その3)
著者: 池田祥子用務員からの脱出! たまたま、友人の会話から、「テイジセイ」という「高校」が存在することを知った三木由和さん。木更津東高校定時制に入学し、そこで人間にとっての「生きるための基礎知識」を学び直した。しかも、授業が始まる前
本文を読む女・母・家族を問う(5) 障害者と「結婚」― 三木由和『ちょっとうるせぇ障害者』(社会評論社)より (その2)
著者: 池田祥子三木由和さんにとっての木更津東高校定時制 生後7カ月の時の風邪が元で「脳性小児麻痺」となった三木由和さん。前回紹介した通り、4歳の時の「柱にしがみついての」自己主張―肢体不自由児訓練施設「育成園」に戻りたくない!家に居
本文を読む女・母・家族を問う(4) 障害者と「結婚」― 三木由和『ちょっとうるせぇ障害者』より (その1)
著者: 池田祥子「障害者」と「障碍者・障がい者」 2023年12月、公私ともにお世話になっている石川愛子さんから、私は、出版されたばかりの本書(三木由和『ちょっとうるせぇ障害者』社会評論社)を頂いた。中を読んでみれば、埼玉の津田道夫を
本文を読む女・母・家族を問う(3) ハリボテだった?! 日本の戦後の「恋愛結婚」 ―改めて、「結婚」って何だろう?
著者: 池田祥子戦後の「恋愛結婚」の舞台裏 前回、宗像充氏の『結婚がヤバい』を紹介した後、私は、これまた友人から牛窪恵氏の『恋愛結婚の終焉』(光文社新書、2023年)を「読んでみたら?」と勧められた。 今さらではあるが、戦前の「
本文を読む女・母・家族を問う(2) 『結婚がヤバい』(宗像充著、社会評論社)を読む
著者: 池田祥子「宗像充」氏といえば、ご本人自身、2007年に離婚し、親権を元妻に認められたまま子どもと会えなくなったという苦い経験を元に、それ以来一貫して「共同親権」を主張し、2019年には「共同親権集団訴訟」で国を訴えている。
本文を読む◆女・母・家族・を問う(1) 今さらながらの「〝母”というペルソナ」
著者: 池田祥子金原ひとみの寄稿文から 今年の11月15日の朝日新聞に、金原ひとみの「『母』というペルソナ」という寄稿文が掲載されていた。金原ひとみは1983年生まれ。デビュー作の「蛇にピアス」で芥川賞を受賞している(2004年)。
本文を読む岸田内閣の「こども」政策って何?
著者: 池田祥子前々回(9月初め)と前回(10月初め)にわたって、私は日本の保育制度の歴史と問題点を、少々細かく整理してみた。そして、日本では、子どもを「社会の中のこども」として直接的に焦点を当てることなく、子どもの育ちをまずは「家庭
本文を読む「LIN-NET 第5回」集会の報告
著者: 池田祥子「LIN-NET」とは? それは、Local Initiative Network(ローカル イニシアティブ ネットワーク) の頭文字を取ったものである。 発足は、2022年11月。スローガンは「ボトムアップ型の政治
本文を読む日本の就学前教育=保育制度は、なぜややこしいのか? ― 「幼保一元化」って何?・・・(2)
著者: 池田祥子日本の「幼稚園」と「保育所」の成り立ち―改めての確認 元々は、仕事に明け暮れる父母から放置されている、幼児のための「生活と遊び・学びのための場所」が、フレーベルの「キンダーガルテン」であった。それをいち早く「幼稚園」と
本文を読む日本の就学前教育=保育制度は、なぜややこしいのか? ― 「幼保一元化」って何?・・・(1)
著者: 池田祥子前回、私は〝「子育て」支援ではなく「子育ち」支援を”という観点を提示した。文字にすればたった一文字の違いでしかないが、しかし、日本の子ども達の「育ち」の困難さと、親、とりわけ母親達の「育児」の負担と悩みの根源に、この一
本文を読む「子育て」支援ではなく「子育ち」支援へ—「家族」を考える(2)
著者: 池田祥子岸田文雄首相によって「異次元の少子化対策」が打ち上げられた時、「異次元」?!という言葉に一瞬、眼が奪われた。これまでの日本の子ども・保育に関わる根強い「家庭・家族」「母」依存の息苦しい状況が、根底から問い返されるような
本文を読む「家族」重視の国の逆説―「家族」を考える(1)
著者: 池田祥子前回、「フェミニズムにチョコッとひとこと(1)」というタイトルを付して、しばらく「フェミニズム」周辺の問題を考えていくつもりだったが・・・その前にやはり「家族」について、もう少しこだわっておきたい、と身勝手ながら変更い
本文を読む「フェミニズム」へチョコッとひとこと(1)
著者: 池田祥子1 「フェミニズム」や「女性学」への違和 「言葉」というものは、複雑に交錯している現象や事物を、とりあえず共通性によって括り、他のものと区分し分断する。そのような抽象的な「言葉・言語」を産み出し獲得した人類は、他の生物
本文を読むわたしと戸籍 ― 「戸籍」私史(その14)
著者: 池田祥子Ⅹ Kさんとの暮らしと「共同生活の場=カゾク」への悟り (1)5人目の子どもの妊娠 Aさんと別れ、「Kさんと暮らす」と決めたものの、しばらくは、私と二人の子どもの家とKさんの家と・・・行ったり来たりの暮らしが続いた。
本文を読むわたしと戸籍 ― 「戸籍」私史(その13)
著者: 池田祥子Ⅸ また新しい暮らしへ (1) Aさんとの別れの伏線 Aさんとの暮らしは、家事や子育てを、身体的に「共同」できる快適さと楽しさを味合わせてくれた。また、大人二人、あるいは子ども含めた一つの「家族」だけの世界に閉じこもる
本文を読むわたしと戸籍 ― 「戸籍」私史(その12)
著者: 池田祥子Ⅷ Aさんとの暮らし-「夢の実現」と思いがけない齟齬 (1)「子どもの居る暮らし」を二人で楽しむ-「裁判?」の危機も超えて 「家」(家父長制)という制度的な枠組みゆえに、「その子の父は誰か?」が必ず問われる社会の中で、
本文を読むわたしと戸籍 ― 「戸籍」私史(その11)
著者: 池田祥子Ⅶ Aさんとの暮らしと離婚後のゴタゴタ (1)Aさんとの暮らし-生活能力と生活の中の美意識 私の離婚と離婚後の暮らしに、Aさんが関わって来るとは・・・当初はまったく考えてもいないことだった。 もともとAさんは、前回で
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