若い頃の苦労は「買ってでもしろ」と言うが、そう単純じゃないんじゃないかと思っている。苦労にも色々あって、少なくともした方がいい苦労と、できればしない方がいい苦労の二つはあると思う。将来一角の社会人に成長してゆくにはどうし
本文を読む藤澤 豊の執筆一覧
会社人から社会人へ
著者: 藤澤 豊随分昔のことになるが、学校を卒業してある機械メーカに就職した。これを巷の言い方で言えば、一人前には程遠いが、晴れて“一社会人になった”ということになるのだろう。一従業員として先輩諸氏から色々ご指導を頂戴し、社会人としての
本文を読む物は作ってきたけど
著者: 藤澤 豊百年ちょっと前に脱亜入欧、富国強兵の掛け声のもとに近代工業化、半世紀ちょっと前から追米で高度大衆消費時代の大量生産と大量消費。七十年代のオイルショックで省エネ化が始まって、八十年代半ばから身の程知らずのバブルで沸いたかと
本文を読む国家百年の計
著者: 藤澤 豊遠くに探検旅行にゆくとき、誰もがその地域に関する出来る限りの情報を集めようとする。もし、その地域の地図があれば、たとえ大雑把なものでも参考にはなる。呆れるほど拙い地図にもかかわらず、十分役に立った地図があった。ヨーロッパ
本文を読むコピーされて得るもの
著者: 藤澤 豊個別民間企業のレベルに留まらず、国家政策として先進工業国の技術を盗用してコピーを作り続けている国がある。あたかもその国独特のこととして非難されているが、コピー製品製造は、今に始まったことでもなければ、その国に限ったことで
本文を読む身びいき
著者: 藤澤 豊多くの人が、人の生き方として「自分には厳しく、人には優しく」という生き方をあるべく生き方と考え、「他人に厳しく、自分には甘い」のは卑劣な、してはならない生き方だと思ってきた。この多くの人達が思ってきたことに反論も異論もな
本文を読むチャレンジする能力
著者: 藤澤 豊チャレンジすればまず失敗する。その失敗のなかから得たものを新たな力として、またチャレンジする。失敗しないように細心の注意を払い、最大の努力をもってしても、十回チャレンジすれば、十回失敗しかねない。でも、チャレンジし続けな
本文を読む変っちゃ困る人達
著者: 藤澤 豊一部の国、地域では紛争解決への兆しがないではないが、全体としては発展途上国の紛争も飢餓も一向に解消に向かう気配がない。当事国の多くの人達が紛争の終結を望み、飢餓のない生活を切望している。先進国の人達も切実さに違いはあった
本文を読む自由競争と経済縮小
著者: 藤澤 豊ほとんどの人が消費者と勤労者の二つの立場を持っている。二つの立場の名称を明確な定義なしで、曖昧なまま使わせて頂く。ざっくりと全体図を見渡すだけの目的には曖昧なままの方が分かり易い。 消費者の立場としては、ものは安い方がい
本文を読む教育と国家資産
著者: 藤澤 豊昨年(2012年)6月30日発行の英Economist誌に公知のデータを額面通り扱ったとしか想像できない記事があった。記事の原名は、”The real wealth of nations”。ご興味のある方は、http:/
本文を読む「ジャパン・アズ・ナンバーワン」
著者: 藤澤 豊学校を卒業してそのまま入社した機械メーカで五年ほどたったとき、日本には、いない方がいい人材として米国支社に放り出された。当時は、1ドル360円、外貨持ちだし規制もあって海外は遠い存在だった。そのうち仕事で英語を使うことに
本文を読む人様の利益を召し上げて優良企業もないだろう
著者: 藤澤 豊5月9日の朝日新聞朝刊の一面記事によれば、このところの円安で、来年三月期の利益が四千億円多くなる予想だという。他人事ながら喜ばしいことだと喜べないところが情けない。そこまで利益があるのなら、下請けや非正規雇用も含めた従業
本文を読む少子高齢化と移民政策
著者: 藤澤 豊何時だったか、行きつけの昼飯屋でかかっていたニュース番組のような体裁の番組で、学者風の素振りの人がいかにも純粋に社会問題に言及しているかのような口ぶりで話すのでついちょっと聞き入ってしまった。誰もが知ってる、あまりに明々
本文を読む日本の停滞、アジアの急伸
著者: 藤澤 豊2012年4月28日発行のEconomist誌に経済成長を続けるアジア諸国と二十年近く停滞を続ける日本の豊かさの比較に関する記事があった。冷ややかな記事で、5月22日に開業した東京スカイツリーは日本が一番でいたいという最
本文を読む植物工場
著者: 藤澤 豊毎週のように経済誌に明るい将来を予見するかのような記事がのる。記事を素直に読めば、植物工場新規参入や拡張プロジェクトが後を絶たない。日本の新しい技術輸出の一つとして、食糧自給や耕作地の汚染が問題となっている国々で関心を集
本文を読む官製英語教育
著者: 藤澤 豊5月5日の朝日新聞朝刊のトップ記事に「官僚もTOEFL必須」があった。官製プレスリリースを編集しただけの記事だろうが、何が問題なのかという視点を完璧に欠いた、だらしのない内容だった。あまりのだらしなさに話題にするのも気が
本文を読む公共投資と公共負債
著者: 藤澤 豊もう二、三十年になるのではないかと思うが、米国で鉄道敷設の話が出たり消えたりしている。東部のいくつかの都市を除いて通勤など日常生活に使える鉄道網はない。大きな都市の中心部以外は徒歩で通えるような都市として設計されていない
本文を読む金融機関亡国論
著者: 藤澤 豊米国大統領選挙を前にして、2012年10月6日号の英Economist誌にBarclays Capital’sの“Equity Guilt Study”を引用して、揺るがぬ共和党支持のWall Streetを軽く揶揄する
本文を読む累進課税
著者: 藤澤 豊日本では累進課税を否定する人は稀で、消費税に対しては多くの人達が基本的には否定的で、財政赤字問題云々から消極的な賛成に留まっていると想像している。ここには、“税制や財政は貧富の差を少なくするものでなければならないという”
本文を読む製造業のなかの第三次産業
著者: 藤澤豊“物造りの日本”といった類のキャッチフレーズのようなものをよく耳にする。“ものづくり”を表題に掲げたメルマガまである。物造り、製造業の重要性は重々承知しているつもりだが、聞く度に、どうも腑に落ちない。“研究開発の日本”な
本文を読む労働生産性
著者: 藤澤 豊今更、何だという気もするが、今こそ真正面から取り組んで根本的な改革をしなければという気持ちの方が強い。日本の労働生産性が先進国中で最低だと問題視されて、もう、ざっと二十年になる。何が問題なのかもとうに議論し尽くされている
本文を読む生産性を上げるために貧しくなる
著者: 藤澤 豊戦後の高度成長以来、長きに渡って生産性が上がれれば生活が向上すると、多くの人が素朴に思っていた。戦後、欧米から導入した新しい技術や生産設備と地方からの廉価で豊富な労働力により総生産量も生産性も飛躍的に伸びた。その伸びは、
本文を読む経済政策
著者: 藤澤 豊何とか優遇とかエコ減税なんとかというのが次から次へとでてくる。優遇制度や減税という政策で、直接潤うであろう業界は想像がつく。なんとか優遇制度やらなんとか減税をキャッチフレーズにして今買わなければという恐怖心さえ煽りかねな
本文を読むエコ?エゴ?
著者: 藤澤 豊最近ちょっと静かになったが、一時期“エコ”を銘打った広告を目にしない日がなかった。一目で広告と分かるものもあるが、なかにはあまりに大きな視点-地球規模の環境問題を全面に押し出していて、見る側には、その後ろにある本音が分か
本文を読む無節操
著者: 藤澤 豊リーマンショックまで無節操な信用の拡大を梃子に米国の金融機関はボロ儲けしてきた。その中には製造業も金融業も持ったコングロマリットの形態をしたところもある。もともとは製造業の企業だったのが金になるのであればなんでもいいとで
本文を読む規則は作る側のために作られる
著者: 藤澤豊こんなことは古今の東西、適用領域やその大小にかかわらず本質的にそうででしかありえない。これは、一般社会生活の場でも、企業や組織における日常業務についても同じで、規則は必ず作る側にとって都合のよいように作られる。 一般社会
本文を読む職場の民主主義
著者: 藤澤豊しばし社会貢献を謳ってはいるが本質的に己の経済的利益を求めることを目的として設立、運営される企業組織と、そこに生まれ居住する人々によって構成される一般社会組織とはその目的も存在理由も異なるし、望ましい組織形態も運営方法も
本文を読む法の支配
著者: 藤澤 豊富を得る方法には三種類ある。最も根幹になるのは、当然のことだが、自らの労働によって富を生産する。これなしには何も始まらない。二番目は、誰かが労働して生産した富を“何らかの方法”で自分のものにする。三番目が、誰かが生産した
本文を読む愛国心教育
著者: 藤澤 豊古今東西、隣国同士の関係は、常態的に緊張したものだったろう。お互いに相手国を尊重し友好な関係だったときもあったろうが、諍いの絶えないときの方が圧倒的に長かったはずだ。紛争がなく平和な時代であっても、一方が支配する側で、他
本文を読む