T・K生の執筆一覧

ドイツ通信第211号   ドイツ連邦議会選挙を目前にして―ファシズムはどこから

著者: T・K生

寒い冬が、またやって来ました。皆さんもお変わりありませんか。 12月23日から1月13日まで、例年通りオマーンに行っていました。身も心も凍りそうなドイツを離れ、温暖な気候と太陽そして海を求めての逃避行です。 旅行経費を抑

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ドイツ通信第209号 ドイツの三つの州選挙とアメリカの大統領選挙に共通する問題点(2)

著者: T・K生

9月1日(日)、ドイツ東地域チューリンゲンとザクセン二つの州で行われた選挙結果は、すでに報道され議論されているところだと思いますが、今後は州連立政権の組み合わせに焦点が絞られていきます。   選挙結果が示すのは、極右派(

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ドイツ通信第208号 ドイツの三つの州選挙とアメリカの大統領選挙に共通する問題点(1)

著者: T・K生

ドイツでは9月に三つの州議会選挙が予定されています。1日のザクセン州とチューリンゲン州、そして22日のブランデンブルク州です。他方で並行して進むアメリカの大統領選挙に注目していると、両者には密接した共通する課題のあること

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ドイツ通信第205号 2023年10月7日~8日の週末から今日まで

著者: T・K生

テーマに取り上げている週末から既に3か月以上が過ぎてしまいました。この間に起きた事態は、しかしこの週末とは決してかけ離れた世界の出来事なのではなく、むしろその延長上にあることがわかります。何が、どこで交錯しているのかが一

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ドイツ通信第202号 最近のドイツの政治動向に見られるもの

著者: T・K生

最近のドイツの政治動向に見られる極右派、ポピュリズムに流れていく危険な傾向の中から、そこに含まれる重要な課題を整理してみます。言うまでもなく議論は必要です。しかし、事態が急展開している現状を踏まえると、それだけではなく具

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ドイツ通信第201号 メルケル前首相へ最高位の大十字勲章が授与される――が、どうしても言っておかねば

著者: T・K生

前首相メルケルへの最高位といわれる大十字勲章の授与式が行われたのは4月17日でした。その決定が出された14日をピークにジャーナリスト、メディア、歴史学および政治学分野で一斉に記事、政治論文が書かれます。 メルケルのCDU

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ドイツ通信第200号 2023年4月今後のフランスの成り行き ――ド・ゴールの二の舞か。すべては左派の統一と組織力、そして抵抗力にかかっている

著者: T・K生

写真:筆者 大統領マクロンの年金改悪案が議会の多数派を得られないという状況の下で、国会首相(Elisabeth Borne)権限によって議会内議論が拒否され、それを受けて法案の当否を審査する憲法評議会が合憲の評決を下ろし

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ドイツ通信第198号  ロシア・プーチンのウクライナ軍事侵攻で考えること(9)

著者: T・K生

「左翼党」の女性国会議員と女権論者の呼びかけによる「平和マニフェスト」 2月25日土曜日、ベルリンではウクライナへの軍事援助に反対して〈平和〉を求める集会が開かれました。参加者数は主催者発表5万人、警察発表1万3千人と報

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ドイツ通信第197号    植民地主義と〈富の略奪〉――〈略奪文化財〉はどこに?

著者: T・K生

2022年のクリスマス直前、ドイツは植民地時代に略奪された〈ベナンのブロンズ〉をナイジェリアに返還しました。アフリカの植民地支配からここまで、時間は実に125年経過しています。返還された〈略奪文化財〉の数は20品で、ドイ

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ドイツ通信第196号   2023年のドイツ――何が、どう変わるのか?その問題点は?

著者: T・K生

「やれば出来るじゃないの!」と言いたくなるようなニュースから書き始めます。 クリスマス直前に、ヴィルヘルムスハーフェン(Wilhelmshafen)にLNGターミナルが完成しました。ロシアのウクライナ軍事侵攻から高々10

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ドイツ通信第195号   ドイツ・クリスマス前の日常風景

著者: T・K生

ドイツは冬らしくなってきました。雪も降っています。 エネルギー節約で心配されたクリスマス市も、無事にオープンしています。まあ、電気がなければないで、ローソクででもそれなりにロマンチックになれるのですが、営業となればそうは

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ドイツ通信第194号 ドイツの「寒い冬」を前に サッカーW杯と人権を考える

著者: T・K生

11月未というのに、周辺の木々にまだ葉っぱのついているのを眺めながら、「温かいのだなあ?」と感心しています。 10月、11月と気温が15~20度近くの日が続き、「寒い冬」をなんとか持ちこたえられるのではと一安心していたそ

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ドイツ通信第193号 ロシア・プーチンのウクライナ軍事侵攻で考えること(8)

著者: T・K生

「ヨーロッパ人の忍耐」――「プーチンの忍耐」 「熱い秋 寒い冬」――この見出しが、最近のメディアに共通して見られる表現となりました。 今では、気温が40度近くまで上昇したあの暑かった夏が恋しいです。暑ければ「暑い?!」と

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ドイツ通信第191号 ロシア・プーチンのウクライナ軍事侵攻で考えること(6)

著者: T・K生

バカンスで出国する人で賑わうドイツ各空港 ドイツは夏休みに入りました。2年半のコロナ規制からやっと解き放たれたいという熱望からか、市民は休暇に出かけていきます。大きな空港――フランクフルト、ベルリン等々のチェックインカウ

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ドイツ通信第189号  ロシア・プーチンのウクライナ軍事侵攻で考えること(4)

著者: T・K生

ドイツのウクライナへの武器供与・援助をめぐる声高な議論――これはこれで重要であることは言うまでもないのですが――のあいだに伝えられてくる報道の中から、プーチンの軍事侵攻の今後を見極めていくうえで大きな意味を持ってくると思

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ドイツ通信第188号 ロシア・プーチンのウクライナ軍事侵攻で考えること(3)

著者: T・K生

第二次世界大戦がナチ・ドイツの敗戦で終結してから今年で77週年を迎え、さらにロシアのウクライナ軍事侵攻のなかでおこなわれた5月8日、9日の当該諸国の記念式典では、現ヨーロッパの幾層にも絡み合った戦後関係が浮き彫りにされて

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ドイツ通信第187号 ロシア・プーチンのウクライナ軍事侵攻で考えること(2)

著者: T・K生

プーチンは何におびえているのか ドイツ市民の買いだめが始まっています。今回は小麦粉、料理用油、それに麺、スパゲティーの類です。どこのスーパー、店に行ってもこの売り場が物の見事に空になっているのを見て、人間心理の寂しさを感

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ドイツ通信第186号 ロシア・プーチンのウクライナ軍事侵攻で考えること

著者: T・K生

プーチン・ロシアのウクライナ軍事爆撃を終結させる手段がどこにあるのか、果たしてまたそれが可能なのかと考えると言葉に詰まります。しかし、黙しているだけでは、日に日にウクライナ市民の犠牲者の数が増えていくだけです。連日伝えら

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ドイツ通信第185号 新型コロナ感染の中でドイツはどう変わるのか(26)

著者: T・K生

春まだ遠い2月のドイツ ドイツのオミクロン株感染はピークを迎え、これから3月末から始まるイースター休みを目途に社会のコンタクト規制の段階的な緩和に向かいます。コロナ感染からちょうど2年目の節目に当たります。 規制からの自

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ドイツ通信第183号  信号連立政権とオミクロン感染対策――何が新しくて、何が問題か

著者: T・K生

ドイツ―ヨーロッパは、オミクロン変異株に見舞われています。それをメディアでは、【「TUMAMI」= 津波】と表現するほどです。イギリスの現状はドイツの3週間後の姿だといわれ、加えてクリスマス休暇、年末年始にかけて感染率の

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ドイツ通信第182号 新型コロナ感染の中でドイツはどう変わるのか(24)

著者: T・K生

日本でも報道されていると思いますから、ここに書く必要もないのですが、ドイツのコロナ感染は「上限知らず」です。週毎に倍々の勢いで天井を突き抜いています。 連日、休みなく報道され、議論されています。しかしその実はというと、T

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ドイツ通信第180号   連邦議会選挙に見られる世代間の課題

著者: T・K生

連立をめぐる交渉ではっきりしているのは、過去に典型的であった左派と右派の権力闘争という構造だけではなく、それに集約できない若い世代の政治と生活文化への要求が前面に登場することによって、政権樹立に大きな基盤を築き始めてきて

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