冒頭の部分を一読してやや驚きを感じた。極めて戦闘的な文章なのである。 「今日、マルクス価値論は、マルクス批判者はおろかマルクス擁護者にとっても正面から論じられることは少ない・・・われわれは、こうした現状を視野に収めつつ、
本文を読む中野@貴州の執筆一覧
マルクスの学問的個性
著者: 中野@貴州野上敏明氏が「マルクスの人間性」について書いていましたが、私は彼の「学問上の個性」についても感じるところがあります。例えば、モーゼス・ヘスに対するマルクスの学問上の態度です。 廣松さんの指摘するように、『ドイデ』の執筆者
本文を読む『資本論』について
著者: 中野@貴州最近のyahooニュースを見ると、佐藤優氏が『資本論』についての私的回想を書いていたし、今日同じyahooニュースで、『資本論』の漫画による解説本が出版されるという記事が載っていました。そこで、私も・・・というわけです。
本文を読む倫理性の欠落
著者: 中野@貴州先日の書評で、私めは「倫理なき資本主義」ということを連発しました。この言葉が現在何よりふさわしいのは、某開発独裁大国でしょう(日本資本主義がこの大国に比べて倫理があると言うのではありません。某開発独裁大国の倫理性の欠落が
本文を読むご返事ありがとうございます
著者: 中野@貴州「あからさまな」「循環論証」を主張されているのではないかーやはりこうした批判を受けましたか。予想どうりです。ここでは、以下の点を指摘するにとどめます。 1、 歴史的事実として、古今東西ありとあらゆる商品経済に
本文を読むブルマンさんへ
著者: 中野@貴州ブルマンさんの論理は全く正しい。価値形態論についてのマルクスのオリジナルの論理そのものからは、確かに「唯一の存在」=一般的等価形態は出てこないでしょう。 今4つの商品と4人の商品所有者ABCDがいるとします。そうするとこ
本文を読む書評「資本論の哲学」
著者: 中野@貴州書評 熊野純彦『マルクス資本論の哲学』(岩波新書 2018年) 「経済学の批判」と「経済学的批判」 著者は2013年に『資本論の思考』(せりか書房)という同趣旨の著作を発表している。新書という性格上、この『マルクス資本論
本文を読む書評「思想としての大塚史学」
著者: 中野@貴州書評 恒木健太郎『「思想」としての大塚史学』(新泉社 2013年) 本書の構成は次のとおりである。 序章「大塚史学と現代」、第Ⅰ章「投機批判における連続と変化」、第Ⅱ章「『前期的資本』から『中産的生産者層』へ」、第Ⅲ章「
本文を読む『フーコーへ帰れ』翻訳完了
著者: 中野@貴州お久しぶりです。中野@貴州です。 ようやく張一平氏の『フーコーへ帰れ』の翻訳が終わりました。 フランス語もフランス現代思想もまったくの門外漢の私めにとっては、一種の苦行だったと言ってもよいでしょう。第一、これまでの私めは
本文を読む疎外はすばらしい
著者: 中野@貴州中野@貴州でございます。 「疎外はすばらしい」―「なんちゅうヘンテコリンな題名か」と思われた方が多いでしょう。そこでまず弁明を。 1、「疎外」という言葉を使ったのは、ワタクシメが、別にアルチュセール-廣松説に猛烈に反対し
本文を読むフーコーと「造反有理」
著者: 中野@貴州中野@貴州でございます。わたくしめの「南京案内」が紹介されていてちょっと驚きました。 さて、いまフーコーの奇怪な用語と悪戦苦闘しながら、張一兵氏の『フーコーへ帰れ』を訳しております。 今ちょうど、「フーコーの『系譜学』を
本文を読む万象書坊―キャンパスの中の別空間 [現代中国]
著者: 中野@貴州立地条件というものは、どんな店であれ大切な条件である。どんなに「ウマイ」と言われる店でも、それが適していないと繁盛にはつながらない。「笑門」のように、ビルの32階という不便なところにあって大繁盛の店もあるが、これは例外中
本文を読む卒論・パクリ・フーコー
著者: 中野@貴州お久しぶりでございます。また、遅ればせながら、明けましておめでとうございます。 『フーコーへ帰れ』の翻訳で四苦八苦の中野@貴州にございます。 さて、今日は三題噺を。「卒論・パクリ・フーコー」というお題でございます。 中国
本文を読む『女官たち』・高師直・天皇制
著者: 中野@貴州お久しぶりです。中野@貴州でございます。 今張一兵さんの『フーコーへ帰れ』の翻訳作業に打ち込んでいます。やや余裕ができたので、それにまつわる三題噺を・・・。 フーコーが『言葉と物』で、ベラスケスの『女官たち』の解説(こじ
本文を読む皆様にお願い
著者: 中野@貴州中野@貴州でございます。 張一兵『レーニンへ帰れ』出版記念講演会(15日京都、17日東京)が無事終了しました。「レーニン」という「古臭い」人名のせいで人が集まるのかなと危惧しておりましたが、予想に反して盛況でした。 この
本文を読む分析者の目と当事者の目
著者: 中野@貴州中野@貴州でございます。「モグラタタキ中野」が「たたかれ」ましたね。 ブルマンさんのような分析者の目からは、価値なるものは「幽霊のようなもの」で、そんな「幽霊のようなもの」の定義に時間を費やすのは確かに無駄でしょう。でも
本文を読む大黒弘慈『マルクスと贋金づくりたち』について
著者: 中野@貴州中野@貴州です。貴州に戻りました。 札幌に帰省中、紀伊国屋書店で大黒弘慈『マルクスと贋金づくりたち』(岩波書店 2016年)を購入しました。その中に「価値形態論における垂直性と他律性」という論文が収められています。その感
本文を読む張一兵『レーニンへ帰れ』出版記念会
著者: 中野@貴州中野@貴州です。皆さまの参加をお待ちしております。 張一兵『レーニンへ帰れ』出版記念会 京都会場 日時:9月15日(木)17時より 場所:キャンパス・プラザ 連絡先:新開純也(090‐3267‐4278) 東京会場 日時
本文を読むコメントありがとうございます
著者: 中野@貴州中野@貴州です。今札幌に帰省中です。 熊王様。コメントありがとうございます。 「宰相の倫理観に従って、恣意的に罪の多寡が決まるのは、人治であり、近代的罪刑法定主義に反するものであるのです。このような過去の遺物である片言隻
本文を読む家族主義の根強さ
著者: 中野@貴州先の私の拙文(儒家と法家)を補足するような話ですが、日本語作文の授業で、学生たちに「次の二文を読んで君の考えるところを書け」と指示を与えました。 葉公語孔子曰、吾黨有直躬者、其父攘羊、而子證之、孔子曰、吾黨之直者異於是、
本文を読むアジア的専制のイデオロギーとしての法家思想
著者: 中野@貴州PDFダウンロード: アジア的専制のイデオロギーとしての法家思想 (画像右上隅をクリックすると拡大ポップアウトします。またポップアウト画面の上部バーにPDF展開ボタンがあります) https://chiky
本文を読む聞く相手のことを考える
著者: 中野@貴州中野@貴州です。 私めが南京大学にいたころの話です。南京大学の日本語科と法学部が日本の憲法学者を呼んで講演会を開いたことがあります。 講演の内容は「日本国憲法9条」について。その先生は多分日本の大学で講義していることをそ
本文を読む『レーニンへ帰れ』出版
著者: 中野@貴州中野@貴州です。 やっと『レーニンへ帰れ』が出版されました。オオカミ少年のように何度も「出るぞ。出るぞ」と言って、その都度肩すかし―申し訳ありませんでした。もう手にされた方もいらっしゃるかもしれませんね。ご購読ありがとう
本文を読む石井論文を読んで
著者: 中野@貴州中野@貴州です。手術を受けずに退院ということになりました。医師の話によると「私の心拍数が少ないのでリスクを避けたい」(オレのはスポーツ心臓だと何度も言ったんですがね)とのことでした。要するに、病院をホテル替わりにしただけ
本文を読む素朴な疑問
著者: 中野@貴州中野@貴州です。武田さんのおっしゃるとおりに、最近は『レーニンへ帰れ』の最終チェックと学生の卒論(「AKB48とジャニーズ事務所のビジネスモデルの異同」なんてのもありました)のチェックで時間を取られました。やっと解放され
本文を読むレーニンと周囲の人物との知的交流
著者: 中野@貴州やっと最終校正が終わりました。何しろ、こちらの手元にあったのは中国語版のマルエン全集・レーニン全集・ヘーゲル『大論理学』『小論理学』で、日本語訳と言えば大月版レーニン全集38巻(『哲学ノート』部分)のデジタルファイルしか
本文を読む『唯物論と経験批判論』と『ベルンノート』
著者: 中野@貴州『レーニンへ帰れ』。また出版が遅れます。まことにすみません。と言いながら、また宣伝を重ねるのは鉄面皮と言われても仕方がありませんが、どうかご容赦のほどを。(5月出版を目指しています) さて、本書の中心テーマ
本文を読むみなさんにお聞きしたい
著者: 中野@貴州中野@貴州「モグラたたき」でございます。ブルマンさんばかり叩くのは不公平というもの。そこで、ちきゅう座の各論者に「プラスチックの槌」(「鉄槌」じゃありませんよ。そんな恐ろしいものは持ち合わせていません)を。
本文を読むミクロ経済学の限界
著者: 中野@貴州「モグラたたき」にございます。 さすがブルマンさん。みごと私の反論を予想されましたね。そのとおりでございます。回答としてはそれで終わりですが、それじゃ、読者の皆様に失礼。少しご説明をいたしましょう。 つまり、ミクロ経済学
本文を読むブルマンさんへ
著者: 中野@貴州ブルマンさんへ。「かまってちゃん」の中野めにございます。 生産価格と市場価格(短期均衡価格)との関係についてのご説明とグラフについてはまったく同意いたします。私もかつて「短期均衡価格の長期均衡価格への収束」というテーマで
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