「売り」の困難 資本家によるコントロールという観点からすれば、流通過程は、生産過程とは対照的である。前者は、基本的には、資本家の支配のもとにある。これにたいし、流通過程は、資本家の力がまったくおよばない領域である。 資本
本文を読む山本耕一の執筆一覧
資本論を非経済学的に読む 5
著者: 山本耕一社会的労働過程 前回の議論で積み残したことがらをかたづけておこう。 最初に確認しなければならないのは、社会的労働過程における「資本の指揮」の二面性についてである。資本制に固有の「搾取」にかかわる側面と未来社会にひきつがれ
本文を読む資本論を非経済学的に読む 4
著者: 山本耕一生産過程における資本家の関心 「不変資本」と「可変資本」についてのマルクスの議論をおいかけるのに、だいぶてまどってしまった。ここであらためて、前回かかげた課題を確認しておこう。 資本家は、なぜ「固定資本」と「流動資本」の
本文を読む資本論を非経済学的に読む 3
著者: 山本耕一1. 「流動資本」と「固定資本」 くどいといわれそうだが、じつは、『資本論』第2巻第2編に「種子」がでてくる。そこでは、「種子が直接に年間生産物からを補填」される事例が、営農者が「全生産物を売って、その価値の一部分で他人
本文を読む資本論を非経済学的に読む 2
著者: 山本耕一ふたたび「社会的労働」と「孤立的労働」について 資本制のもとでも、すべての労働が「社会的労働」というかたちをとるわけではない。まず、第1巻第3篇第5章の「労働過程論」における有名な労働の定義をなぞっておこう。 「労働は、
本文を読む資本論を非経済学的に読む 1
著者: 山本耕一1. はじめに 『資本論』を非経済学的に読むという作業をこころみてみたい。『資本論』は、読んでいておもしろい本である。しかし、その内容は、けっしてやさしくはない。そこで、理解がゆきとどく範囲をすこしでもひろげようと解
本文を読む現代史研究会(9/11)での山本耕一氏の「スラヴォイ・ジジェク論」に関連して
著者: 岩田昌征9月11日(土)の現代史研究会で山本耕一氏によるジジェク論を聴講した。特にパララックス・ヴューに関する論点が参考になった。 「パララックスな見方は、そもそも総合や媒介が不可能な二つのポイントの間を移動して、絶えず視点を変
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