「思想史講座」のお知らせー10月のご案内
- 2020年 10月 8日
- 催し物案内
- 子安宣邦
*だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。
だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。
*コロナ禍はまだ終熄していません。充分に警戒しつつ講座を行いたいと思っています。
*私は『江戸思想史講義』(1998)を出して以降、もっぱら日本近代の諸問題をめぐって語り、著書としても世に問うてきました。その作業も、一昨年来この講座でも語ってきた「明治維新の近代」の完成をもって一応の終止符を打つ時期に来たと思っております。そこで新たな講座は私にとってはおそらく最後の転換を遂げなければならないと思ってきました。私はもう一度「江戸」から近代を見直すことを考えました。もう一度というのは、私はすでに『江戸思想史講義』で最初の試みをしています。したがって今回の作業を私は「第二江戸思想史講義」と呼びます。
*今回の世界的なコロナ禍害はあらためて中国の大きさを再認識させました。これは元凶さがしとしていうのではなく、グローバルな大中国なくしてグローバルな感染の拡大もないことをいっているのです。この中国との関係性もまた新たに始まる思想史講座の重要なテーマであります。江戸とは日本で一番まともに中国思想に真向かった時代です。「第二江戸思想史講義」は「中国問題」を大きな思想動機としてもちます。
*東京・大阪とも新講座として再出発いたします。東京は飯田橋の教室に移ります。
*会費は実費(会場費・テキスト代)を頂戴します。
*この会には何の入会規定もありません。当日出席した人が会員です。ご自由にご参加下さい。
*10月の講座
*思想史講座―「第二江戸思想史講義」
*今回は許紀霖『普遍的価値を求めるー中国現代思想の新潮流』で提起された「新天下主義」について考えることをもう一つの課題にしました。
*大阪教室:懐徳堂研究会 *新しい会場です
10月17日(土)・13時00分〜15時00分
1.「文」による古学的批評の意味 その2
ー「文」とは何か
2.「新天下主義」について
新たに提起された中国の「天下主義」について考える
*資料は当日配布します
参考文献:許紀霖『普遍的価値を求めるー中国現代思想の新潮流』法政大学出版局 2020.溝口雄三『中国の衝撃』東京大学出版会、2004,柄谷行人『世界史の構造』岩波現代文庫。
会場:ユーズ・ツウ会議室・駅前ヒルトンホテル西側
大阪市北区梅田2−1−18 藤ビル3階
*東京教室:論語塾・昭和思想史研究会(会場は飯田橋です)
10月24日(土)・13時00分〜15時30分
1.「文」による古学的批評の意味 その2
ー「文」とは何か
2.「新天下主義」について
新たに提起された中国の「天下主義」について考える
*資料は当日配布します
参考文献:許紀霖『普遍的価値を求めるー中国現代思想の新潮流』法政大学出版局 2020.溝口雄三『中国の衝撃』東京大学出版会、2004,柄谷行人『世界史の構造』岩波現代文庫。
会場:rengoDMS(連合設計社市谷建築事務所)JR飯田橋西口から徒歩5分
初出:「子安宣邦のブログ・思想史の仕事場からのメッセージ」2020.10.7より許可を得て転載
http://blog.livedoor.jp/nobukuni_koyasu/archives/84095198.html
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