SJJA& WSJPO【西サハラ最新情報】393 ミヌルソMINURSO任期もう一年
- 2020年 10月 29日
- 評論・紹介・意見
- サハラモロッコ国連平田伊都子西サハラ
2020年10月31日で、ミヌルソMINURSO(国連西サハラ人民投票監視団)の一年任期が切れます。 2019年11月から1年間、ミヌルソMINURSO(国連西サハラ人民投票監視団)は何をしたのでしょうか? グテーレス国連事務総長は、何をしたのでしょうか? 何もしないのに存在し、文民とPKO要員は雇われているのです。
モロッコ占領地・西サハラの古都スマラで取材活躍をしていた
ハトリ・ダッダ(21)はモロッコ占領当局に逮捕され20年の禁固刑判決を受けた
① ミヌルソMINURSOは人民投票をやるための組織!SADR:
ポリサリオ西サハラ難民政府がミヌルソは仕事は国連西サハラ人民投票を実施することだ。
26 October 2020 (SPS) – The Permanent Office of the National Secretariat of the Polisario Front has reaffirmed that the main mission of MINURSO remains to organize a referendum to determine the future of the Sahrawi people in accordance with the United Nations-African Union settlement plan of 1991.
In a statement culminating its meeting, on Sunday, chaired by President of the Sahrawi Arab Democratic Republic (SADR), Secretary General of the Polisario Front, Mr. Brahim Ghali, the Permanent Office stressed that the Polisario Front as the sole legitimate representative of the Sahrawi people still attached to what it had signed and expected the United Nations to fulfill that promise, and will not accept any distortion or alteration of it, nor any change to the legal nature of Western Sahara.
In this context, the Permanent Office expressed its astonishment at the infiltration of the Moroccan occupier’s fallacies into the discourse and letter of the United Nations, leading it to a dangerous direction that transforms MINURSO from a peace-keeping force that performs a noble mission aimed at creating the appropriate conditions for conducting a UN-AU political process to decolonize the last African colony to a mechanism that contributes to perpetuating and legitimizing colonialism.
It stated that the leakage of such fallacies into the discourse and letter of the United Nations turns the MINURSO mission into a mechanism that contributes to facilitating the plunder of the natural resources of a territory under the direct responsibility of the United Nations, whose people has not yet been able to exercise their inalienable right to self-determination and independence.
➁ そもそも、ミヌルソは?:
これまでも、何度かミヌルソMINURSO(国連西サハラ人民投票監視団)の話をしてきたが、またもう一度、説明さえてください。その上で、これが必要かどうか?ご意見を聞かせてください。
1991年、モロッコ国王ハッサン二世とポリサリオ戦線西サハラ難民政府代表が国連事務総長デクエヤルの和平提案を受け入れた。1975年から16年間にわたり西サハラ砂漠で戦闘を続けてきた両当事者は、停戦した。1991年4月29日、国連安理決議690号が出され、住民投票を行うためにMINURSOが設立された。MINURSOミヌルソ(国連西サハラ人民投票監視団)の目的は
1.停戦の監視および両軍の配置の確認
2.政治犯の釈放
3.難民などの故郷帰還の支援
4.人民投票の有権者の確定および人民投票の実施
と明記されていた。1992年に独立かモロッコへの帰属かを決定する4番目の人民投票を行う予定だった。が、未だに行われていない。他の3項目も、全く手を付けられていない。
➂ 即位してから1991年に<国連西サハラ人民投票>和平案を受け入れるまでのハッサン二世は、反体制派の粛清を始めとして強固な独裁政治を布いた。国連人民投票を受諾した1991年には数百人の政治犯を釈放したり、モロッコ帰属か西サハラ独立かを決める二者択一の人民投票に向けて西サハラにモロッコ人入植者を大量に送り込んだりした。が、1998年から始まった西サハラ人民認定作業では、新モロッコ人入植者や新モロッコ占領兵士たちが認定されないと判断し、ハッサン二世は1998年12月にジェームズ・べ^カー国連事務総長個人特使とジョン・ボルトンが計画した、<国連西サハラ人民投票>を拒否した。
1998年2月、オランから飛んできたSJJAを待っていたかのように、ミヌルソMINURSO(国連西サハラ人民投票監視団)の活動や西サハラ人認定作業などが始まった。モロッコの拒否で1991年から延び延びになっていた<国連西サハラ人民投票>が、1998年末に行われることになったからだ。それでも人民投票に反対するモロッコは、人民投票など幻想に過ぎないと決めつける。モロッコは、遊牧民はどこにいるのか分からないから、名簿作りも不可能だと言う。が、こうして遊牧民も難民もみんな登録した、1998年の記録はMINURSOの金庫に、今も保管されている。
1998年2月、オランから飛んできたSJJAを待っていたかのように、ミヌルソMINURSO(国連西サハラ人民投票監視団)の活動や西サハラ人認定作業などが始まった。モロッコの拒否で1991年から延び延びになっていた<国連西サハラ人民投票>が、1998年末に行われることになったからだ。それでも人民投票に反対するモロッコは、人民投票など幻想に過ぎないと決めつける。モロッコは、遊牧民はどこにいるのか分からないから、名簿作りも不可能だと言う。が、こうして遊牧民も難民もみんな登録した、1998年の記録はMINURSOの金庫に、今も保管されている。
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*難民アスリート・サラーの最新ドキュメンタリーがYoutubeにアップしました。
https://youtu.be/jz7lFr2c_Jk スペイン語ですが、西サハラ難民キャンプが見られます。
*占領地からの脱出―「アリ 西サハラの難民と被占領民の物語」只今発売中です。
著者:平田伊都子、写真:川名生十、画像提供:李憲彦、川上リュウ、SPS、
造本:A5判横組みソフトカバー、4頁のカラー口絵、本文144頁
発行人:松田健二、
発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、TEL:03-3814-3861
2020年2月3日 初版第一刷発行 定価 税抜き2,000円
*1月22日、「ニューズ・オプエド」で#1323<アフリカ最後の植民地>を放映しました。
YouTube オプエド平田伊都子 URL https://www.youtube.com/watch?v=citQy4EpU-I
Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)をご案内。
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2020年10月28日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion10241:201029〕
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