《デマ(D)と、ヘイト(H)と、チート(C)のDHC》 その社会的制裁が必要だ。
- 2020年 12月 31日
- 評論・紹介・意見
- DHCスラップ訴訟澤藤統一郎
(2020年12月30日)
一昨日(12月28日)の夕刻、DHCの内部事情の取材にもとづいて、文春オンラインが下記の長大な記事をアップした。
【DHC現役社員が告発】ヘイト炎上の源泉は会長のヤバすぎる“差別通達”《タレントの出自に関する記述も》
DHC現役社員が告発 #1
https://bunshun.jp/articles/-/42628
DHC会長が全社員に口コミサイトへ“サクラ投稿”奨励「ゴールド社員の称号を与える」《消費者庁は「非常にグレー」》
DHC現役社員が告発 #2
https://bunshun.jp/articles/-/42629
【内部文書入手】DHCのヤバすぎる勤務実態「産休取得で降格、査定基準に“愛社精神指数”、ボーナスのお礼を会長にファクス」
DHC現役社員が告発 #3
https://bunshun.jp/articles/-/42630
これは読み応え十分である。産業社会学の基礎文献になり得る貴重なドキュメント。「#1」の記事が主としてヘイトを、「#2」が全社を挙げての消費者に対するダマシを、そして「#3」がこの会社のオーナー吉田嘉明の恐るべき独善的なブラック体質を語っている。安倍政権が「ウソとゴマカシのデパート」と揶揄されたが、DHCも負けてはいない。デマとヘイトにとどまらず、消費者へのウソとゴマカシ、自社従業員に対するイジメと締め付けのデパートにほかならない。
私は、これまで繰り返し、DHCを
D デマと
H ヘイトの
C カンパニー と呼び、
デマとヘイトとスラップ常習企業として、3拍子揃った反社会的企業と言ってきた。が、文春オンラインのこの記事を読んで考え直した。DHCとは、3拍子では足りない。少なくとも、6拍子を揃えた稀有なトンデモ企業なのだ。
D は、デマ。沖縄の平和運動を貶めるデマ。
H は、ヘイト。在日に対する、いわれなき偏見。
C は、チートのC。悪質な消費者ダマシ。
S スラップ常習企業。表現の自由の敵対者。
O オーナーのブラック体質。労働者保護の敵対者。
S 政治家への裏金提供企業。民主主義の敵対者。
つまりDHCとは、平和と真実と友愛と民主主義に敵対し、消費者をダマシ、労働者の人格を貶め、法令遵守の精神に欠けた反社会的企業である。
とりわけ、「DHC現役社員が告発 #2」の、「DHC会長が全社員に口コミサイトへ“サクラ投稿”奨励」「ゴールド社員の称号を与える」《消費者庁は「非常にグレー」》は、貴重で有益な記事だ。この会社のステマ(ステルスマーケティング)の悪質ぶりは本当にひどい。
結局DHCは、消費者を欺して商品を売り付けてきたのだ。欺されてきたDHC製品の購買者よ、怒らねばならない。消費者からのDHCに対する制裁がどうしても必要である。もう、金輪際、DHC製品を購入するのはやめようではないか。
この社会の一隅に、こういう非道で独善的な組織が存在している現実に戦慄せざるを得ない。これ、ひとえにオーナー吉田嘉明の罪業である。なにゆえ、こんな企業がこの現代の日本に存在しうるのだろうか。労働運動も、労働行政も、消費者運動も、消費者行政も、厚生行政も、市場原理も、なにゆえかくも無力なのだろうか。
安倍晋三をのさばらせたのは、山口4区(下関・長門)の有権者だけではない。私を含む日本国民だ。DHC・吉田嘉明を好き放題に増長させたのも、DHC製品購入者だけの責任ではない。メディアにも行政にも大きな責任がある。そして私自身を含む社会の無関心や不正への寛容がもたらしたものと言うべきであろう。DHCという存在は、この社会の歪みから生じているのだ。
DHCのこれからの消長は、日本国民の良識の水準を示すものになるだろう。
初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2020.12.30より許可を得て転載
http://article9.jp/wordpress/?p=16109
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion10428:201231〕
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