ミャンマー・クーデターから1か月以上経過 軍の残虐な鎮圧と戦い続ける市民たちー現地友人からの訴え
- 2021年 3月 11日
- 評論・紹介・意見
- クーデターミャンマー坂井定雄
2月1日のミャンマー軍クーデターから1か月以上が経過した。軍は民主的なミャンマー政府の最高指導者アウンサン・スーチー国家最高顧問と、ウインミン大統領はじめ多数の国会議員や一般市民らを逮捕・拘束。以来、最大都市ヤンゴンはじめ全国で、クーデターに抗議、民主的政権への復帰を求める民衆のデモが続いている。軍は軍事政権の確立もできないまま、行政評議会という名の“行政機関”を発足させた。全国で繰り返される抗議デモには毎回100万人以上が参加。軍はデモの鎮圧行動に精一杯、デモ隊への無差別な発砲が増え、死傷者が増え続けている(注:デモ隊側の死者は3月6日までに50人を超えた)。
そのさなか、親しい友人N氏とミャンマーを旅行した際、ヤンゴンで大変お世話になったN氏の友人から、緊迫した現地からの訴えが届いた。以下に紹介したい。(原文は英語)
世界的なコロナウイルス蔓延のさなか、軍は以下のような国をクーデターで作ろうとしているー
軍が支配する国では、一晩中、住民たちが、夜警をしなければならなくなる。放火と飲料水の水源に毒を入れさせるために、犯罪人が釈放されるからだ。
この国では、警察が夜間、不法に市民の住宅に侵入し、逮捕状も、至当な理由もなしに人々を逮捕する。
この国では、国民は税金を払い、その税金で買った銃弾によって、死に至る。
この国では、警察と軍は、市民を恐怖させるために、市民の住宅を銃撃するだろう。
この国では、警察が人々を銃撃、殺害した後、人々の面前で踊る。全国の人々は、彼らの仲間や愛する人々が生命を失って、嘆き悲しむ。
この国では、国民の気質が憎しみに満ち、激しいものへと導かれる。
私は、テロリストが緑の制服を着て、彼らの思いのまま人権が踏みにじられるのでは、この国に希望はないと感じる。
私は、われわれの民主主義のためだったとしても、これまでに失われたすべての人命はもっと重く尊重されることを望んでいる。
偉大な革命の成功を!
初出:「リベラル21」より許可を得て転載http://lib21.blog96.fc2.com/
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion10630:210311〕
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