【老朽原発うごかすな】美浜3号再稼働直前に若狭で原子力ムラが原子力発電の生き残りを画策 ~第一回「福井県・原子力発電所の立地地域の将来像に関する共創会議」を糾弾~
- 2021年 6月 22日
- 交流の広場
- 木村雅英
#老朽原発うごかすな
経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その175
美浜3号再稼働直前に若狭で原子力ムラが原子力発電の生き残りを画策
~第一回「福井県・原子力発電所の立地地域の将来像に関する共創会議」を糾弾~
2021年6月22日 木村雅英(経産省前テントひろば)
老朽事故原発である美浜3号の稼働予定日の二日前6月21日(月)午前に、経産省が第一回「福井県・原子力発電所の立地地域の将来像に関する共創会議」なる怪しげな会議を開催した。今現在資源エネルギー庁が第6次「エネルギー基本計画」を策定中で、梶山経産相が原発について「エネルギー基本計画の見直しの中でしっかり議論していきたい」と回答している。ところが、この会議は国と大手電力会社と若狭自治体とで原発推進の大合唱をした。
第6次「エネルギー基本計画」の策定途中であるにも拘らず、「原子力立地・核燃料サイクル産業課原子力立地政策室」が事務局になり、地元首長に原発推進を強調させたのだ。
4月には、資源エネルギー庁が美浜、高浜原発合わせて計50億円の交付金を提示し、福井県の美浜・高浜老朽原発の稼働容認を取り付けた。この折に今回の「共創会議」の画策をしたのであろう。
経産省・資源エネルギー庁の「エネルギー基本計画」策定議論を無視した官僚主導による原発生き残り工作を許してはならない。
以下に会議案内を示す。
<第1回福井県・原子力発電所の立地地域の将来像に関する共創会議-開催通知
https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/fukui_kyosokaigi/index.html
https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/fukui_kyosokaigi/001.html
開催概要
日時 2021年6月21日(月) 10時00分~11時30分
場所 福井県若狭湾エネルギー研究センター
議題
地方創生、経済産業・エネルギー政策の全体像
今後の議論に向けた検討の視点
立地自治体における地方版総合戦略等のポイント
意見交換
今後の進め方
その他>
出席者は原発現地首長と原子力ムラの人たちだ。
<「福井県・原子力発電所の立地地域の将来像に関する共創会議」
委員名簿
【立地自治体】
福井県 知事 杉本 達治
敦賀市 市長 渕上 隆信
美浜町 町長 戸嶋 秀樹
おおい町 町長 中塚 寛
高浜町 町長 野瀬 豊
【有識者】
福井県経済団体連合会 会長 八木 誠一郎
京都大学 教授 宇根崎 博信
マトリックスK 代表 近藤 寛子
【事業者】
関西電力株式会社 社長 森本 孝
北陸電力株式会社 社長 金井 豊
日本原子力発電株式会社 社長 村松 衛
【国の機関】
内閣官房 内閣審議官 大沢 博
文部科学省 研究開発局長 生川 浩史
資源エネルギー庁 長官 保坂 伸
近畿経済産業局 局長 米村 猛
(敬称略)>
資源エネルギー庁が示した会議の趣旨は次のとおり。
<「福井県・原子力発電所の立地地域の将来像に関する共創会議」の設置について
令和3 年 6 月 資源エネルギー庁
1.趣旨
○福井県の原子力発電所立地地域においては、我が国初の 40 年超となる原子力炉の運転も進みつつある一方で、いまだに再稼働が進まない炉も存在するなど、地域の課題も複雑化している。
〇エネルギーの安定供給を支えてきていただいた立地地域の方々の将来に対する不安を払拭していくためには、これらの炉が運転開始から 60 年を迎えた後の将来の姿も見据えながら、持続的な地域の発展を実現していくことが求められている。
○このため、立地地域の方々と、国・電力事業者が、目指すべき「地域の将来像」を共に検討・共有するとともに、その実現に向けて、原子力に関する研究開発等の取組や、産業の複線化・新産業の創出など、国・事業者の取組を充実・深化させていく必要がある。
○こうした議論を行う場として、福井県、敦賀市、美浜町、おおい町、高浜町、及びエネルギー・地域政策等に関する有識者にご参加いただき、並びに電力事業者の参画を得て、「福井県・原子力発電所の立地地域の将来像に関する共創会議」を創設する。
2.検討の進め方
○立地地域の各自治体の地域総合戦略等の内容等を踏まえつつ、20~30 年後を見据えた立地地域の産業やくらし等の「将来像」、及びその実現に向けた国・事業者の対応のあり方を、「将来像に関する基本方針」としてとりまとめる。
〇また、必要となる国の施策や、電力事業者の地域共生の取組の内容・実施スケジュール等を「工程表」としてとりまとめる。
○これらの策定後は、毎年、実施状況の把握などのフォローアップを行うほか、必要に応じて「基本方針」「工程表」の改定を行う。
3.会議の運営体制
○資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 原子力立地・核燃料サイクル産業課原子力立地政策室を事務局として、資源エネルギー庁長官及び首席エネルギー・地域政策統括調整官の指導監督の下、ご参加いただく各位のご理解を得つつ、会議を運営するものとする。>
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