経産省前テントひろば日誌12月8日版
- 2022年 12月 11日
- 時代をみる
- 木村雅英
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2022年12月08日は、座り込み4,107日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎ このまえの日曜に朝鮮文化とふれあう集いに行った 12月2日(金)
昨日から12月、月が変わって、すぐに冬がやって来た感じだ。パイプ椅子に座っていると首筋が冷たくなる。これから先はマフラーや手袋など防寒グッズが必要となってくる。
このまえの日曜日、府中で行われた朝鮮文化とふれあう集い、フリーマーケットに参加した。初めての参加だったが、古着を中心に出品した。今年で25回目だということだ。家にあった古着を持参して参加した。売れ行きが想像以上によく、楽しく参加できた。テントからはイロハネットの女性たちの他、Eさん、Sさん、Rさん、Tさん、郡山のKさん等も参加した。会場に来るまで、大きめのスーツケースに古着を一杯詰め込んで、重くなった荷物を運んだ。売れなかったら、帰りどうしようと心配していたが、取り越し苦労だった。特別LIVE出演で朴保と李政美の歌が聞けたのが良かった。テントがあったころ、朴保がやって来たが、私はその時以来だった。店仕舞いをした後、皆で府中駅の近くで打ち上げをやり、充実した一日を過ごすことが出来た。(S・S)
◎ 岸田政権の原発大転換を糾弾、斎藤美智子さんの声も 12月2日(金)
脱原発コールとともに斎藤美智子さんの声を聴いて、経産省抗議行動を開始。さようなら原発一千万人アクションの議員会館内署名提出行動と、ヒアリングの報告。
田中一郎さんから、関電汚職の不起訴、放射能汚染水トリチウム検査の報道、原発業者の利益相反の塊とともに、小山美沙『「黒い雨」訴訟』(集英社新書)から原爆被爆被害と裁判勝訴を訴え、矢ケ崎克馬さんを紹介。
K.Mから、電力3社、課徴金1000億円 中部・中国・九州、カルテル認定 公取委の報道。
Yoさんから、11年前の原発事故のあとを憂い、イスラエルのパレスチナ人虐待、岸田政権の軍事費倍増、増税、国債問題の先延ばし隠蔽、戦争は駄目、外交で、憲法九条を変えるな、…。
Hoさんから、トマホークを買うための防衛予算、平和外交が大事、12.4老朽原発うごかすな!関電包囲全国集会に参加しよう、冤罪経産省糾弾。
Moさんとともに「座込め、ここへ」と「水に流すな」。そして「汚染水を海に流すな」コール。
Miさんから、中国のゼロコロナ政策、共産党独裁、民主化運動、岸田政権批判。
続いて、K.Mから、首都圏ネットワークの東海第二原発いらない!第6波一斉行動、経産省前テントひろばの毎週経産省への申入れ行動、再稼働阻止全国ネットワークの「原発政策の大転換を許すな!全国統一行動、院内ヒアリング集会(東京集中行動)など、岸田政権の原発政策転換反対の行動確認。最後に脱原発、老朽原発うごかすな、核のゴミ増やすな、NOWAR、NONUKESほかのコールで終了。
この日も福島3号核爆発を訴える藤原節男さんがマイク準備と片付け運搬を引き受けてくれ、Enさんと3人で無事に撤収。 (K.M)
◎ 住民用避難シェルターだって(?) 12月3日(土)
今日はTKさんが事務所に来てくれて、設営・撤収を手伝ってくださった。座り込みもフルタイム。只々、感謝です。国会前のスタンディングに来た女性からカンパを頂いた。この方は、いつもカンパしてくださる。ひたすら感謝です。街路樹の葉が落ちて国会議事堂が見えるようになってきた。冬なんだなぁと実感。
・住民用避難シェルター
防衛省は今後5年間の整備計画の中で、新設や建て替えをする自衛隊施設を、地域住民向けの地下シェルターとして活用できる設計とする方向で検討。全国に計2万3254棟ある陸海空の各自衛隊施設のうち、約4割が昭和56年の建築基準法改正前の旧耐震基準で建てられ、このうち約8割は耐用年数が過ぎている。
シェルター整備は全国の自治体が商業施設や地下街などを指定。内閣官房のまとめでは今年4月時点で全国に5万2535カ所あるが、爆風から身を守れる地下施設は約3%しかないなど遅れが目立つ。(保守系新聞より抜粋)
自衛隊施設に避難って、「地震のときは原発に避難する」とおなじようで「そいつはすげえや」というしかない。それに「今後5年間で」というけれど、既にケンカを売ってしまい、それこそ相手に先制攻撃の口実を与えただけ。阿保か。
最速で6分で日本上空を通過するというミサイルなら、着弾してからJアラートだね。内閣官房国民保護ポータルサイトで、最寄りの避難所を調べたら、歩いて5分の所にある小学校だった。地下施設があるそうだが、何人入れるのだろう。ざけんなよ。
https://www.sankei.com/article/20221123-PAIQRY46GNISTJQA7LX6GUV3ME/
https://www.kokuminhogo.go.jp/hinan/index.html (O・O)
◎座り込みに対する丸の内警察署の妨害、イス机設置は、夕涼みでのイス机設置と同じ 12月4日(日)
午後1時ごろ、付き添いの公安警察とともに、右翼街宣車で女2名、男1名がやってきて「交通の妨害になるイス机を退けろ」と迫ってきた。それを拒否すると、右翼が110番して呼んだ丸の内警察署(課長クラス他5~6名)が、ワンボックス車に乗ってやってきた。警察から「(市民活動の座り込みに関して)参加人数分のイスは、許容範囲だが、その他のイス机は必要ない。『すみやか』に撤去をお願いする(道路交通法第76条第3項)」とのこと。
私(藤原節男)から「たとえば、夕涼みで、囲碁将棋のため、道路にイス机を設置するのは、『すみやか』に撤去する範囲で、許容される。これは、我が国、日本の社会通念、一般常識。それを『市民活動座り込みでは、イス机の設置を禁止する』というのは、『法の下の平等(憲法14条)』に違反する」と反論。それに対して、なおも、丸の内署は「(市民活動の座り込みに関して)イスは許容するが、机は必要ない。『すみやか』に撤去をお願いする」とのこと。それで、はしゆきさんから「長時間の座り込みには、お茶するためのポットや茶器セットを置く机も必要」と反論し、机撤去は、免れた。
そのあと、さらに、難癖、茶番劇が始まった。リーダー格の右翼男が「植え込みを見物しながら、歩道を通りたい。植え込み側にイス机を設置すると、植え込みを見物できない。『すみやか』にイス机を撤去せよ」と言い出し、私(藤原節男)から「植え込み見物は通行ではない。通行のためには、経産省側を通ればよい。十分に余裕がある。わざわざ、植え込み側を歩くことはない。交通の妨害とはならない」と反論。これに対して、丸の内署は「植え込み見物をしながら歩行したいというのだから、40cm~50cm程度、『すみやか』にイス机を経産省側に移動してほしい」とのこと。仕方なしに、丸の内署の指導に従った。
次は、難癖、茶番劇第2幕です。ゆっくりと、植え込み見物を終えた右翼男は、今度は、引き返し「(移動したイス机のライン方向に)ここを通りたい」とのこと。またもや、丸の内署が悪のりして「通行人が、交通の妨害になると言っている。『すみやか』にイス机を、元の植え込み側に移動してほしい」とのこと。最初は、乱鬼龍さんが、座っている場所だった。乱鬼龍さんは、抵抗虚しく、イスを移動したが、今度は、身体障害者である千葉勝郎さんが座っている場所まで進んだ。千葉勝郎さんは、頑として座り込み場所からの移動を拒否した。右翼男は「車椅子を用意してでも、移動させてほしい」と言い、警官は「車椅子は合同庁舎にあるので、今すぐは無理」などと言っている。はしゆきさんは「道路の好きな場所を散歩する権利は、うまく立てない身体障害者を無理やり移動させてまで、守ってやらなきゃならない権利なのか。権利の乱用だろう」と抗議した。
そのあと、千葉勝郎さんが、ついにキレて、「バカにするな!!!」「足が悪いからってバカにするなー!!」と大声を出し、警官が、かたまって、騒ぎになった。それで、右翼男は「別にバカになんてしてないのにねー」とか言いつつ、少し離れていき「好きな場所を散歩したい」という話も終わりになった。
午後2時過ぎ、警察が「今日は、こんなで、収まりがつかないから、早めに終了にしませんか」と聞いてきたが、拒否した。定時終了は午後3時だが、午後2時53分、片付けを開始。座り込みを終了した。 (藤原節男)
・12月4日(日)最大の問題点:一番タチの悪い警官(丸の内署)のセリフ
https://twitter.com/keroppu8649/status/1600007800184524800/photo/1
13時ちょっと過ぎに私が着いた時にはもう右翼街宣車が来ていて、しかも彼らは車から降りていて、当然のことながら街宣車に追走していた警察車の公安も降りていて、経産省前はすでに騒然としています。千葉勝郎さんの前で、藤原節男さんに対して、丸の内署警官は「こうやって、さっきの話じゃないけど、すみやかにどいてくださいって言って、どかせられないんだったらやっぱり、ちょっとやりすぎでない?っていうことになります」と言った。(正確にテープ起こしした)
「いや人間はしょうがないでしょう!」と驚いて私は言った。さっきまでの話は椅子や机の話だった。しかし「車椅子に乗れ、車椅子を持ってこい」という方向に話がずらされ「すみやかにどかすことができることが許容の条件」という話がモノの話でなく、座っている人間の話になっている。そういうふうに右翼を扇動したのがこの警官。明らかに丸の内署が来てから、右翼が横暴になった。あるいは丸の内署が右翼を使って寸劇をやった。
乱鬼龍さんの言葉で締めます。
乱鬼龍さん:右翼は自分らで決めて、来たいから来たのではなく、金をもらうか命令されたかで来たのだろう。これは経産省あるいは政権が、いよいよテントの座り込みを本格的に排除するつもりなのだという意思の表れだ。 (はしゆき)
◎ 寒い一日だったが、元気でアピール 12月5日(月)
きょうは本格的な冬を思わせる寒い一日であった。初めは12℃あった気温も、帰る頃には10℃まで下がり、風と雨が追い打ちを掛けていたので、始末が悪かった。このような一日だったので、経産省前の人通りもまばらであった。
それにもかかわらず、相棒のSaさんは元気に愛用の小型拡声器でアピールを行った。「我々は、全ての原発の廃炉を求めて、ここに座り込んでいます」「世界の地震の20%は日本で起きている。このような日本にとって原発は危険極まりないものであり、一刻も早く全原発を廃炉しなければならない。これは福島原発事故の教訓である」「しかしながら、岸田政権はこの教訓をないがしろにして、全ての原発の再稼働、運転期間を40年
(40年は、福島原発事故を受けて決定された)
から60年に延長、新たな原発の開発を突如として表明した」「我々は、これに断固として反対するものである」「また岸田政権は来年、原発汚染水を30年以上かけて海洋投棄しようとしているが、これは全ての海を『死の海』にする愚策である」「子供たちのために、きれいな海を残しましょう。それが私達、大人の責任です」「福島原発事故で被曝して、甲状腺がんを発症して、何回も手術して、苦しんできた子供たちが、東京地裁で裁判を起こして闘っています。この現実を直視して下さい」
きょうの座り込みは担当4名だけであったが、終わりごろになって東京西部ユニオンのお二人、英語の先生元大学教授のⅠさんが来られて、いっぺんに賑やかになった。片付けは皆でやったので、短時間で終えることが出来た。皆様、ご苦労様でした。(保)
◎ 原発に前のめりの岸田政権への苦言 12月6日(火)
いよいよ師走となり、街頭の寒さも冬らしくなってきた。朝のうちは、雨が降っていたが、午後になると止んで、一時は太陽が姿をあらわした。12時過ぎに椅子やテーブルを並べていると、前半の担当で、しばらく休んでいたIさんが久しぶりにやってきた。応援の女性陣も午後1時過ぎに現れ、用意した椅子が埋まった。
今年は、2月に始まったウクライナ戦争が人殺しを常態化するなど、世界中の雰囲気を無茶苦茶にしてしまい、年末のサッカーワールドカップが、幾分かは、そうした空気を和ませた。今日は、隔週発行のテントニュース256号に、経産省西村大臣とエネ庁保坂長官宛に佐藤保氏から提出された申入れ書の全文、今月1日にたんぽぽ舎で行われた「官邸前金曜行動を振り返る討論会」の様子、11月の川柳句会の様子、そして有識者3名から「原発に前のめり」の岸田首相への苦言を紹介している。添付のPDFでご覧ください。(EO)
◎ 別の座り込みに来たおじさんが、こちらにきて話をした 12月7日 (水)
暖かい日だ。パラソルは持っていたが、陽に当たった方がいいので、使わずじまいだった。12時過ぎに、座り込みにきたおじさんがいた。おじさんは「農水省のところで行なわれる座り込みに来たのだけれど、やってないので、ここに来た」と言われた。反原発の座り込みについて話した。
おじさんは、「明治乳業争議団」のチラシを下さった。明治乳業の差別賃金反対で、長い間、闘争してきたのだそうだ。午後2時近くまで、座り込んでくださった。カンパも下さった。今日は、夜は東海第二原発反対と東電前での抗議闘争がある。それに参加するMさんは「経産省への抗議文を出した」と言っていた。当番のIさんは地域で活動するために小さなマイクを買ったそうだ。いまの政治があまりにも腐っているので、見過ごしてはならないという気持で、みんな、自ら動き始めている感じだ。(T・I)
◎ ハガキ作戦の用意ができた。この作戦やって欲しい 12月8日(木)
セッティング終了後、Iさんが用意してきた、内閣総理大臣・経産大臣・東京電力社長宛への「放射能汚染水、海洋放出反対ハガキ作戦!」のチラシやハガキ等のチェックをヨーカンさんと3人で行い、概ね出来上がった。
13時頃までは、お日様が当たって暖かったが、プラタナスの葉に日光が遮られると、さすがに12月、急に、冷え込んできた。後半になり、再びお日様が当たると、風もなく空は曇一つない晴天で、新聞を読んでいると、居眠りが出るようであった。すると、電動自転車に乗ってやって来たご高齢の男性が、のぼり旗と横断幕を見ながら「私も原発には反対です」と言って、自転車を止めて、しばしの長話し、この方は「92歳です」とおっしゃっていましたが、話も淀みがなく、とても92歳とは思えませんでした。この日は「(連れ合いであった人の)お墓が上野にあるので、そのお墓参りの帰りに寄りました」とのことでした。「これから五反田まで帰ります」と言って、元気に走り去って行きました。話の中で「健康の秘訣は何ですか」と尋ねると、「粗食と満腹になるまで食べない、適当に生きて、あとは気力だぁ~」とか言っていました(笑)。
この後は、英語の先生も見えられ、フランス人のフリージャーナリストの取材があり、三上さんはミカンの差し入れを持って来られました。(Y・R)
=====デモ・集会のおしらせ====
★12月11日(日)国会議事堂周辺(イットクフェス) 12:00~19:00
★12月12日(月)東京高裁101号法廷(新潟避難者訴訟・控訴審) 13:45~
★12月14日(水)原子力規制委員会前 12:00~13:00
★12月15日(木)衆議院第二会館前(総がかり行動) 18:30~
★12月16日(金) 月例祈祷会 経産省前テントひろば
14:30~ 芸能の時間 14:50~ 「月例祈祷会」
★12月16日(金) 経産省前抗議行動(17時~18時)(毎週)
★12月16日(金)「原発いらない金曜行動」(首相官邸前)
時間:18時30分~ 場所:首相官邸前
★12月20日(火)東京高裁101号法廷(福島原発被害東京訴訟) 14:00~
★12月21日(水)原子力規制委員会前 12:00~13:00
★12月23日(金)経産省正門前(テントひろば) 17:00~18:00
★12月25日 (日) 脱原発青空川柳句会 選者;乱鬼龍 時間:12時~
場所:テントひろば 句会の後、懇親会(忘年会、西新橋事務所)
(懇親会だけ参加の人もOKです。時間:午後3時半ころから)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye4987:221211〕
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