つくろい通信 第10号(11月24日発行)
- 2023年 12月 2日
- 交流の広場
▼今号の目次▼
★1.「誰一人、路上に置き去りにしない冬」に向けて、準備を進めています。
★2.「過去の亡霊」をなくせ!生活保護行政の総点検を求めます
★3.スタッフ執筆記事&インタビュー記事など
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★1.
「誰一人、路上に置き去りにしない冬」に向けて、準備を進めています。
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11月に入り、朝晩の冷え込みが急に厳しくなりました。
路上生活者支援の夜回りでも、「急に寒くなってきたので、体調にお気をつけください」とお声がけをしているところです。
毎年、冬の寒さが厳しくなるのと比例するかのように、ホームレス状態にある方からの相談が増える傾向にあるのですが、今年は特に相談に来られる方の世代(10代~80代)や国籍(20以上の国や地域)が多様化してきているため、その影響を踏まえた支援体制の強化が求められています。
つくろい東京ファンドでは、「せかいビバーク」や「東京アンブレラ基金」を活用した緊急宿泊支援や、「りんじんハウス」プロジェクトによる住宅支援(シェルター提供及び家賃補助)等、世代や国籍を問わず、困窮者がホームレス化してしまうことを防ぐための支援事業を進めてきました。
この冬は、これらの事業を強化するとともに、新たに医療従事者との連携も深め、「誰一人、路上に置き去りにしない冬」を実現したいと考えています。
詳しくは、12月上旬に臨時発行するメルマガにてお知らせいたします。
ぜひご注目ください。
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★2.
「過去の亡霊」をなくせ!生活保護行政の総点検を求めます
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生活保護の新規申請件数が増加を続けています。
今年8月の申請件数は全国で約2万1千件と前年の同月と比べて3.8%増えました。前年の同月を上回るのは8ヶ月連続になります。
生活保護の捕捉率(制度を利用する資格のある人のうち、実際に利用している人の割合)は2~3割と推計されています。
制度につながる人が増えるのは歓迎すべきことですが、その一方で、一部の自治体では扶養照会の強行や違法な水際作戦など、窓口での不適切な対応が散見されるようになっています。
【10月25日】扶養照会、録音データから読み解く大阪市城東区の冷酷(小林美穂子)
https://maga9.jp/231025-2/
【11月13日】独自《生活保護“水際作戦”問題》録音テープに残された「死ぬしかないと思っている」30代男性を窮地に追いやる、足立区東部福祉事務所の違法行為 -週刊女性PRIME
https://www.jprime.jp/articles/-/29896
また首都圏では、各困窮者支援団体に「貧困ビジネス業者の被害に遭った」との相談が相次いでいます。貧困ビジネスが広がる背景には、生活保護行政が利用者の住宅の質を確保することに関与できていないという問題があります。
【11月17日】「お部屋探し」が搾取の入り口に…生活保護者の弱みに付け込む「貧困ビジネス」のあの手この手:東京新聞 TOKYO Web
https://www.tokyo-np.co.jp/article/290443
扶養照会や水際作戦、貧困ビジネスといった生活保護をめぐる問題はそれぞれ過去に大きな社会問題となり、一定の改善が図られてきました。しかし今、新たな形で、これらの問題が「過去の亡霊」のように再浮上していると言えます。
自治体レベルの対応だけでなく、国レベルで生活保護行政を総点検することを求めていきたいと考えています。
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★3.スタッフ執筆記事&インタビュー記事など
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この間、つくろい東京ファンドの各スタッフが執筆をした記事や取材協力をした報道を紹介します(全文を読むのに有料登録が必要なサイトもあります)。
【10月24日】時代を見る目:虐待、院内死亡 精神医療の闇 行政の関与強化が急務=稲葉剛・立教大学大学院客員教授 | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20231024/dde/018/040/011000c
【10月26日】生活保護デモ「たまにはウナギも食べたい」なぜ批判? 20代受給者「救われた」「利用して休んだ後に再び社会に出れば大丈夫」当事者が語る実態と想い -ABEMA TIMES
https://times.abema.tv/articles/-/10100517
【11月14日】自己責任を強いるこの国の公助のお粗末さつくろい東京ファンド 小林美穂子【2023.11】 | 市民連合
https://shiminrengo.com/archives/7207
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【物品寄付のお願い】国籍を問わない困窮者支援活動にご協力ください。
https://tsukuroi.tokyo/2023/03/13/1890/
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【発行元】
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