「9・19『さようなら原発 5万人集会』速報」など 地震と原発事故情報 その177
- 2011年 9月 20日
- 交流の広場
- 9.19脱原発デモたんぽぽ舎
2つの情報をお知らせします(9月20日)
四国電力・伊方原発1号機が9月4日より定期検査の為運転停止
残る稼働中原子炉はあと11基
★1.9・19「さようなら原発 5万人集会」速報
イ.9・19「さようなら原発 5万人集会」-準備活動の巻
ロ.9・19「さようなら原発 5万人集会」 6万人の集結で大成功!!
4者共闘による「たんぽぽ舎」6百名余の隊列でデモを敢行!
解散地点で総括集会に3百名が参加!
★2.【原稿】連載:東京電力による業務上過失死傷罪を告発する
その5、事故の拡大の原因は高圧注水系を使用しなかったこと
槌田 敦
⑪【2-6号機、残留熟除去系から蒸気凝縮系を削除した罪、勝俣恒久】
⑫【1号機で高圧注水系を使用せず、燃料崩壊に導いた罪、吉田昌郎】
⑬【2号横でも高圧注水系を使用せず、海水注水で格納容器を破裂させた罪、
吉田呂郎】
★3.『アジアの原発と被曝労働者』講演会のご案内
★1.9・19「さようなら原発 5万人集会」速報
イ.9・19「さようなら原発 5万人集会」-準備活動の巻
柳田 真
多数で、しかも楽しく2日間。6千枚ビラその他の用意。
① 1つの集会(9・19集会)の準備活動にこれだけ多くの人手と時間を使った
のは近年珍しい。
9.11「やらせメール」等の元凶=経済産業省と原子力安全保安院、資源エ
ネルギー庁の三社を包囲-人間の鎖が大成功した。
その成功に、たんぽぽ舎のメルマガ(5千通余)と会員のひとかたならぬ協力
が寄せられ余計嬉しい9月11日だった。それで気をよくして次の9.19の準
備=活動に励んだ。
② 9月15日(木)に「9.19後の方針について」(とくに再稼働阻止)方針
の学習・討論集会をもった。問題素材提起は山崎久隆さんと柳田の2人。60名
の参加。
活発な意見が出て、午後9:30まで全員が延長。再稼働阻止など今後の情勢~
それぞれの方針について、たくさんの意見が出され、9.11新宿の「原発やめ
ろ!!!!!デモ」で不当弾圧された人々への救援カンパも2万数千円集まりま
した。
ついで、9月17日(土)18日(日)の両日、いずれも10数名で6千枚の
合同ビラと同封ビラ4種の印刷・作成-帳合い作業。プラスゼッケン作成や横断
幕の点検、マイクの点検、そして当日の人数配置などを話し合った。丸2日間、
装時間で8時間近く、充実した、楽しくおしゃべりもした準備活動でした。
ロ.9・19「さようなら原発 5万人集会」 6万人の集結で大成功!!
4者共闘による「たんぽぽ舎」6百名余の隊列でデモを敢行!
解散地点で総括集会に3百名が参加!
糸色のぞむ
○台風15号が接近し天候が心配されながらも東京はこれでもかという晴天と厳し
い残暑の中、9月19日当日を迎えた。
12時40分に会場の明治公園に集まった「たんぽぽ舎」を含む4者共闘(憲法
9条改憲阻止の会、東電前アクション、反原発自治体議員・市民連合、たんぽぽ
舎)の仲間は未だまばらな会場内で情宣活動を開始。普段はJR信濃町の西口から
集会参加者が殆どなここ明治公園でも、今日は信濃町東口からや青山からの参加者
の波が絶えない。みるみる中に公園は参加者で膨れ上がっていく。
○13時半、ステージからライブの音が流れ始まる。いよいよ開始だ。たんぽぽ舎
を始めとする4者共闘はメインステージ東側、日本青年館横の南側一帯を占拠。音
響が悪く(音響は鬼門だ!)一向に聞こえて来ないメインステージのライブ・集会
を余所に独自集会を開始。
東電前アクションの園君から9.11新宿の「原発やめろ!!!!!デモ」への
不当弾圧への救援カンパが今会場で10万以上寄せられたことが報告された。更に
園君はヨーロッパでは労組の運動が若者の運動を下支えし、そのことがドイツ・フ
ランスの若者たちのような多彩な表現をもった運動の大きな前提になっていること
も明らかにし、今集会に参加している労働組合の参加者に対して若者からのエール
とお願いを投げかけた。
続けてたんぽぽ舎共同代表の柳田さんからも「原発やめろ!!!!!デモ」への
弾圧は私達反原発運動全体に対する弾圧だとし、一部から囁かれる「若い連中が勝
手に跳ねただけ」という見解を戒めた。
○引き続き今日のデモに向けてのコールを繰り返しながらデモの出発を待つ。しか
し予定の14時半を過ぎても一向にデモを待つ隊列に動きがない。デモの隊列を細
切れにし、デモ隊列の間を大きくとることで各デモ隊列を孤立化させた事を狙った
5月7日の渋谷デモを想起させる。
デモ出発を待つ事1時間、漸く状況の把握がとれる報告が9.11新宿デモで警
察に逮捕された後釈放されたフランク夫妻から伝えられる。やはり思った通り、警
察の隊列規制が行われている様子。また一部労組の悌団が誤って先行出発してしま
ったことによるようだ。
○いよいよデモ出発だ。時間は既に4時半を回っている。途中に幾つかの市民団に
挟みながら4者共闘のデモ隊列が出発する。その数600。後に続く労働組合、市
民団体と合わせると千名を越える大部隊だ。隊列は青山通りを出ると表参道、最後
は渋谷・宮下公園を抜けてNHK前を通り代々木公園に向かう。NHK前を通る頃
には既に陽も落ちはじめ、夕焼けの中を既にデモを解散した人々の歓声・拍手の中
をコールを繰り返しながら隊列は進んでいく。狭い通りはデモ隊列で占拠され一種
の解放区が生まれたような感じだ。
○6時半、漸く4者共闘のデモ隊列が代々木公園内に着くとそのまま総括集会が始
まる。参加人数は約300名。
4者共闘それぞれの代表から短い挨拶。たんぽぽ舎からは福島県の近藤さんと山
崎さんからだ。近藤さんから今日の闘いを更に倍するために「反=脱原発」を一致
点とした幅広い共闘が訴えられるとともに、山崎さんからは同時に「東京電力の個
人株主」として東電の在籍中役員全員をターゲットとした告訴・告発を行い、一部
に伝え聞く役員の財産処分を許さず身ぐるみ全てを剥がすような損害賠償請求を行
って行きたいとの報告を参加者全ての拍手をもって賛同し、長い一日の闘いを終え
た。
○ 各メディアが伝える9・19「さようなら原発集会」
9・19「さようなら原発集会」~6万人が参加 46分版
9・19「さようなら原発集会」を報じる各紙 朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/0919/TKY201109190278.html
毎日新聞
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110920k0000m040129000c.html
★2.【原稿】連載:東京電力による業務上過失死傷罪を告発する
その5、事故の拡大の原因は高圧注水系を使用しなかったこと
槌田 敦
⑪【2-6号機、残留熟除去系から蒸気凝縮系を削除した罪、勝俣恒久】
2-6号横には非常用復水器はついていない。その代わりに、これらの原子炉に
は残留熟除去系があり、これに非常用復水器の機能のある蒸気溌縮系が付属してい
た。これを東京電力は削除した。
その理由は、これと同じ構造の浜岡原発で、その配管に水素が潜まり、水素爆発
する事故(2001年)があったからである。この問題も前記同様に水素逃し弁を
付ければ解決する問題であったが、その改良を怠り、非常用復水器の機能を持つ蒸
気凝縮系を削除してしまった。
この削除という方法は使わないというだけのもので、これ以上安上がりの変更は
なく、重大な過失である。
⑫【1号機で高圧注水系を使用せず、燃料崩壊に導いた罪、吉田昌郎】
スリーマイル島事故の教訓として、原子炉を隔離する重大事故の場合、ECCS
を切ってはいけないことになっていた。
東京電力発行の『原子力発電の原状(2008年)』P142には、スリーマイ
ル事故について「運転員がECCS(高圧注水系)を停止したり絞ったりするなど
の誤った操作」と記されている。
1号横において、非常用復水器の不調にも拘わらず、吉田呂郎所長はECCS高
圧注水系を使用しなかったのである。そのため、原子炉を冷却できず、津波が来る
前に原子炉の水は失われていた。
津波よる高圧注水系の電源喪失の後、蓄電池に電渡を切り替えて、圧力抑制量の
水を原子炉に注入していれば、地震発生が3時、午後6時には放射能漏れ、午後9
時には原子炉建屋への入室禁止という急連な燃料崩壊にはならなかったと思われ
る。
ECCS非常用復水器が不調だったのに、もう一つのECCS高圧注水横を使用
しなかったことは重大な過失である。
⑬【2号横でも高圧注水系を使用せず、海水注水で格納容器を破裂させた罪、
吉田呂郎】
2号機では、ECCSとして隔離時冷却系が存在する。この装置は、原子炉と格
納容器の圧力差を利用して発電し、その電力で格納容器(圧力抑制室)の水を原子
炉に供給するもので、外部電源不要のECCSである。
2号横では、原子炉配管の破断はなく、原子炉の冷却水は維持されていたから、
隔離時冷却系だけで、事故後3日間この原子炉は維持された。つまり、この間は、
電源喪失で原子炉内部が計測できていないとはいえ、事実上ECCS高圧注水系を
使用する必要はなかった。
このようにして、事故発生後3日間、原子炉を維持できたのであるが、 3月14
日11時、隣の3号横で核爆発があった。この衝撃で、2号横の配管が損傷し、原
子炉の水は抜け出し、原子炉の圧力と水位は急降下した。隔離時冷却系では冷却水
を補充することができないから、これを目的とする高圧往水系の出番である。
ところで、吉田呂郎所長は何故か原子炉への冷却水の供給にこの高圧注水系を使
用せず、消防ポンプによる海水の注入を決めた。冷却水は格納容器とタービン建屋
の復水器に大量に存在するから、海水など使用する必要はまったくなかったのであ
る。
しかも、原子炉の圧力がまだ高すぎて消防ポンプでは海水が入らない。そこで逃
し安全弁を開いて(ベントという)、圧力を下げ海水注入した。この逃し安全弁を
開いたことで大量の放射能を環境に放出することになった。高圧注水系ならば、圧
力が高くても、原子炉に水を供給できるのにこれを使用せず、放射能を大量放出結
果となった。
そして、この圧力を下げたことで、原子炉の空焚きがさらに進み、燃料の完全崩
壊となり、原子炉内部での水蒸気爆発を換り返して原子炉の底を抜くことになり、
格納容器の圧力を高めて格納容器を枚裂させ、逃し安全弁の開放に加えて、格納容
器からも放射能が環境に放出されることになった。
2号機で、配管破断後、高圧注水系により冷却水を補充していれば、事故は進展
しなかったのであるから、重大な過失である。
★3.『アジアの原発と被曝労働者』講演会のご案内
日 時:2011年9月24日(土)18時~
講 演:樋口健二さん(写真家)
場 所:スペースたんぽぽ(千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル4F)
資料代:800円
政府の肝いりで進められてきた原発のアジア輸出は、この深刻な原発震災の下で
も、再考される気配すらない。大事故を引き起こし、その対処すら満足にできない
この日本から、なぜ平気で原発を輸出し、金儲けができるのか?
これはアジア民衆に対する差別ではないのか?
原発建設地はどのような地域なのか?
アジアの被曝労働者の実態はどうなっているのか?
日本企業との関係は?
長年にわたって被曝労働問題を訴え、台湾をはじめアジア各地の原発を取材し
て来られた樋口健二さんにお話しを伺います。
主催:福島原発事故緊急会議 被曝労働問題プロジェクト
Tel:03-6424-5748 E-mail:contact@2011shinsai.info
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[編集部より]
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ます。
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